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コンサルティング業界の起業家インタビュー
PHOENIX株式会社 代表取締役 果 真

コンサルティング 単なる品質を超えた日本製品の「美しさ」を、中国市場に届けたい

PHOENIX株式会社 代表取締役 果 真

化粧品などの日本製品を中国市場へ届ける、越境EC事業を展開するPHOENIX。現在、EC業界で高い注目を集めているライブコマース事業も手がけている。会社設立から4年で年商20億円を突破した急成長ベンチャーだ。中国出身の同社代表、果氏は、「日本の美しさを世界へ広げたいという一心です」と想いを語る。レッドオーシャン化しているEC事業において、中国の巨大市場で成功している同社の強みとはなにか。事業にかける想いとともに、同氏に聞いた。

「日本製」というだけでは、もはや売れなくなっている

―事業内容を教えてください。

 化粧品を中心に、シャンプーやトリートメントといった理美容品、洋服、バッグといった日本製品を買い取り、中国のECサイト上で販売しています。2015年に事業を開始して以来、取引企業は100社ほどにのぼります。最近では、「中国市場で商品を売りたいのだが、その方法がわからない」という日本の中小企業からの相談も多くいただいています。設立から4年経過した2019年には、売上高20億円を突破しました。

―業績好調の理由はなんですか。

 やはり、「安心、安全、高品質」の代名詞と言える「メイド・イン・ジャパン」に対する信頼度の高さは、大きな要因です。私が起業したきっかけでもありますが、8年前に留学生として来日したとき、百貨店のコスメカウンターで初めて日本の化粧品を試した際、「こんなにも肌にしっとりとなじむ化粧品があるのか」と品質の高さに感動を覚えた経験がありました。もっとも、巨大マーケットである中国には、世界各国からさまざまな商品が入ってくるようになっているため、数年前のように「日本製」というだけでは徐々に売れなくなっていることも事実。「商品の良さをどう伝えるか」が大きな課題となっています。

 そういったなか、中国を代表するECサイトの『タオバオ』で、日本で唯一の「公認パートナー」となっている当社では、「ライブコマース」という手法を活用して販売を行っています。その結果、日本の中小メーカーがこれまでリーチできなかった『タオバオ』の販売力を活用し、「高品質な正規日本製」として、中国人ユーザーに簡単かつ安定的に販売することが可能となりました。

―「ライブコマース」とはどのような販売手法でしょう。

 年間ベースで数十兆円の取引規模がある『タオバオ』において、新たな販売手法として登場したものです。具体的には、従来のECサイト(オンライン販売)に、ライブ配信を組み合わせた販売形態のことで、画像だけでは伝わりにくい服の着用感や化粧品の発色、電化製品の使い方などを動画で紹介して、リアルタイムで視聴者からの疑問に答えることもできます。そのため視聴者は、商品を深く理解し、納得してから購入することが可能です。

―「ライブコマース」での販売は進んでいるのでしょうか。

 サイトの視聴者は、「すごくいい商品だ」「いますぐにほしい」といった意見をリアルタイムに投稿できる双方向性もあることから、中国でいま、大きな盛り上がりを見せています。「ライブコマース」で商品を販売するにあたっては、多くのファンやフォロワーを抱えるタレントや販売員(インフルエンサー)に依頼することで、通常では獲得できなかった購買層にアプローチできます。また、ブランドの理念や想いを熱く語ってもらうことで、ブランドを広く浸透させることもできます。その結果、商品の継続的な販売につなげられ、購入者が「日本へ行った際には、実店舗で商品を購入したい」といった想いになってもらえる期待もできます。

 「ライブコマース」では、特に人気のアパレルや美容グッズで顧客をファン化することにより、商品を継続して販売できる可能性が非常に高いと考えています。

「信頼」で獲得できた称号

―PHOENIXが手がける「ライブコマース」に特徴はありますか。

 ライブ配信を行う販売員のなかには、いわゆる「売れっ子」もいて、1回の出演で数千万円を売り上げることも。そういった売れっ子は、数千人いる販売員のうちのほんの一握りのため、自社製品を取り扱ってもらえる機会は非常に限られます。その点、当社は『タオバオ』の事務局から「公認パートナー」として認められているため、売れっ子たちからも「PHOENIXが取り扱う商品なら、自信をもって売ることができる」という声をいただき、積極的に販売してもらっています。「公認パートナー」である強みをフルに活かした販売戦略だと考えています。

―信頼できる商品としての認知が広がっていると。

 ありがたいことに、そう感じてもらえています。もちろん、一般論として「メイド・イン・ジャパン」の品質の高さは、だれもが認めるところです。それだけではなく当社では、「品質にとどまらない価値」を感じてもらえる商品の提供にこだわっています。当社では自前の倉庫を保有し、商品の仕入れ時期、保管場所、出荷状況などをすべてシステム管理しているほか、衝撃にも強い特注の段ボール箱に梱包するなど、納品まで責任をもった対応を心がけています。

―なぜ、そういった取り組みに注力しているのですか。

 購入者の手元に届くまで、「メイド・イン・ジャパン」の品質を維持することが、当社の務めだと思っているからです。私は、ものづくりへの真摯な姿勢から生まれた「メイド・イン・ジャパン」に対して、品質を超えたある種の「日本の美しさ」を感じることがあります。その美しさをわずかでも損なうことなく、最高のカタチで届けることが当社の使命だと考えています。流通過程に至るまでのこうした取り組み姿勢が、『タオバオ』から「公認パートナー」として認められている、ひとつの大きな理由だと理解しています。

市場縮小に危機感を抱く、日本の中小企業を救いたい

―今後の事業方針を聞かせてください。

 当社には「日本の美しさを世界へ」という経営方針があります。私は来日して以来、「メイド・イン・ジャパン」の魅力に取りつかれ、知られていない中小企業の商品でも、多くの中国人に紹介したいと考えるようになりました。そこでEC事業の会社に就職をし、事業ノウハウを覚え、いまの会社を立ち上げたのです。

 日本は現在、少子高齢化が進んでいるため、特に化粧品や理美容品など一般消費財を扱っている中小企業は、市場縮小に危機感を抱いているのではないでしょうか。ただし、日本にはまだまだ世界に知られていないすばらしい商品やサービスがあります。特にコロナ禍でインバウンドマーケティングが難しいなか、インターネットの活用で日本の優れた商品を世界の人々に知っていただける機会が今まで以上に増えています。当社のスタッフは全員が20~30代の若い中国人なので、中国人を対象にSNSを駆使したマーケティング戦略を実践できる強みがあります。そしてなにより、「メイド・イン・ジャパン」のすばらしさを理解し、愛しています。新たな市場を開拓したいと考えている経営者のみなさんは、ぜひ当社に任せていただきたいですね。中国の巨大市場で、みなさんの「メイド・イン・ジャパン」のすばらしさを、余すところなく紹介させていただきます。

果 真(か しん)プロフィール

1988年、中国内モンゴル自治区生まれ。日本へ医学留学していた兄の影響で、2012年に昭和女子大学へ留学生として入学。その後、聖学院大学院で社会心理学を学んだ後、中国向けのEC事業を手がける日本企業へ就職。その後、株式会社PHOENIXを立ち上げ、代表取締役に就任。

企業情報

設立 2015年
資本金 1,000万円
売上高 約20億円(2019年実績)
従業員数 20名
事業内容 良品日本淘宝ライブ基地の運営、コスメ・香水・ヘルス&ビューティグッズ等の卸売および輸出、トータルビューティ中国FC事業、越境ECコンサルティング、一般貿易、輸入許可NMPA(旧CFDA)取得、中国SNSプロモーション、越境EC物流サービス、化粧品・美容商材の研究開発
URL http://phoenixcosme.co.jp/

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