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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

バンズシティ株式会社 不動産管理部 部長 末長 和樹

不動産業とサービス業のシナジーで、人と街に新たな価値を提供する

自分の好きなことを突き詰めて、挑戦することで幸せを得てほしい

バンズシティ株式会社 不動産管理部 部長 末長 和樹

不動産賃貸管理事業、建物管理事業、売買事業、仲介事業、デベロップメント事業など、不動産に関する多様な事業を展開するバンズシティ。それだけでなく、飲食店やホテル、アウトドア事業、アートディレクション事業など、業界の常識や固定観念にとらわれない新プロジェクトを続々と立ち上げ、不動産業との連携を図ることで、“街づくり”を推進するユニークな企業だ。その根底にあるのが、「挑戦なくして幸せなし」という独自の企業理念。2004年の同社設立から、経営者と労苦を分かち合ってきた不動産管理部部長の末長和樹氏に、バンズシティの理念と人財への想い を聞いた。

安定した経営基盤と、高い成長性を両立している

―事業内容を教えてください。

 不動産の管理や売買、賃貸ほか不動産経営にかかわる、網羅的なサービスを提供する総合不動産事業を展開しています。また、近年はそのほかのサービス業にも注力していて、ホテル事業や飲食事業などを不動産事業と組み合わせ、「街づくり」に寄与する事業を推進しています。

 そのなかで、不動産事業における当社の強みは、自社開発した都心部のプレミアムマンションを自社で保有し、自ら貸主となって賃料収入を得るビジネスモデルを確立している点です。資産価値の高い不動産を保有し、レバレッジをかけながら賃料を得ていく、確かな事業基盤を構築しているので、約10年間にわたって増収増益という、安定成長を続けることができています。

―安定した経営基盤と、高い成長性を両立させているのですね。

 はい。自社の物件は、東京都心部の高収益物件を基本とする一方で、そこで獲得した利益を元に、そのほかのエリアの物件を開拓していく戦略をとっています。

 5年後くらいまでの発展性を先読みしながら、未開拓の場所に物件を建てていきます。たとえば、最近では、千葉県流山市の「おおたかの森」への進出が挙げられます。土地を購入した当時は周辺に野原が目立つ街でしたが、いまでは人口増加率が国内トップクラス。人の流入が急ピッチで進んでいます。街の変化に伴って土地のバリューは大きく上昇し、資産価値が増大しました。

 先見性に基づいて自社物件を自ら開発して保有し、レバレッジを効かせながら賃料収入を得ていくビジネスは、当社が「街づくり」を主体にした考え方をつねに大事にしているからこそできること。これによる確かな収益基盤を、総合不動産企業として成長するためのベースにできていると思います。

―確固としたベースの上に、どのような新事業を展開しているのでしょう。

 一例を挙げれば、当社がリノベーションを手掛けてオープンした浅草の複合施設『浅草九倶楽部』。日本では目新しい劇場一体型のホテルです。また、千葉県の南房総市で当社が運営する『THE CHIKURA UMI BASE CAMP』は、「大人の秘密基地」をコンセプトにした1棟貸しのホテルで、専用のキッチンでお客さまご自身が料理をつくり、食べるのを楽しむことができる新感覚のアウトドア施設になっています。

 こうしたアイデアは当社の代表を中心に経営陣で議論しつつ、「やってみよう!」とトライして実現したもの。固定観念にとらわれず、どんどん新しいことに取り組んでいく企業風土を、斬新な街づくりへと繋げていくわけです。

フラットな関係性のなか、なんでもいいあえる環境がある

―新しいことにチャレンジしていく企業風土を、どのようにつくりあげていったのですか。

 当社には、「従来の事業にシナジーが生まれる企画であればなんでも歓迎する」という基本的なスタンスがあり、社員のアイデア出しや発案をどんどん促しています。目先の収益だけにとらわれるのではなく、未来を見越してメリットが生まれるようなプロジェクトや企画であればOK。しかも、「総合不動産業」は人の暮らしに直結するものですから、シナジーが生まれるモノやコトは無限大。社員がアイデア出しに挑戦しやすい環境があるのです。

 また、提案しやすいマインドが育まれる環境が当社にはあります。役員を含めて社員同士の垣根が低く、フラットな関係性でなんでも言い合える職場風土です。前例にとらわれないチャレンジを促していくからこそ、大胆な発想で世の中の注目を集めるプロジェクトも生まれているのです。

―活躍している社員の具体例を教えてください。

 たとえば30代前半の女性社員。最初は直営店での不動産の賃貸営業から始め、不動産管理の事務業務を経て、もうすぐオープン予定のホテルのマネージャーに就任しました。「新たなプロジェクトにチャレンジしたい」と意欲を見せてくれていたので、家庭と両立させることも尊重しながら、うまくキャリアアップを果たしていけるように後押ししていくつもりです。

 当社は多様な事業を展開しているので、社員は多彩な経験を積めます。私自身のことをお話しすると、投資用不動産の営業畑から、海外事業や不動産管理、いまは南房総でのアウトドア施設の責任者も任されています。さまざまな業務に携わってきたおかげで視野が広がりましたし、ビジネスのスキルの幅も広がりました。

 当社では、社員個々の意欲を大事にします。たとえば社員の採用にしても、営業をやりたい人、不動産管理に興味がある人、飲食やホテルで接客をしたい人、どんな志望でも歓迎します。新たに仲間にくわわってくれる人には、いまできること、将来やりたいことを明確にしつつ、適性や個々のキャリアプランを考えながら成長を後押ししていきたいですね。

―そうしたバックアップを受けて、バンズシティで成長できる人の条件を教えてください。

 頭が柔らかく、変化に対応しながら豊かな発想ができる人ですね。いまや固定観念に縛られている人は取り残されていく時代。NFTやメタバースに代表されるような、社会に新たなインパクトを与える変化が当たり前のように生まれています。

 こうした変化を、アナログと言われている既存の不動産業に、どう融合させていけるか。リアルとバーチャル、それぞれの価値をミックスし、未来型のサービス業として育てていけるような柔軟な思考ができる人が活躍していけると思います。

 また当社の代表は、「なにか1つでも2つでも、自分の好きなことを突き詰めろ」とよく話しています。人に負けないものを持ち、それを会社が展開している事業と掛け合わせて、シナジーが生まれるのであれば、「なんでもビジネスの形にしていこう」と。つまり、社員の努力しだいで、いくらでもチャンスがある。社員一人ひとりの自己実現を図るために、「会社という組織を上手に使ってくれたらいい」というメッセージですね。

ワクワクしながら一生現役で、働き続けられる会社でありたい

―バンズシティで仕事をするうえでの、やりがいはなんでしょうか。

 なによりも、お客さまに喜んでもらうことが最大の喜びです。当社の代表も社員に対して、「うちの会社に来て、ただ、ご飯を食べるためだけに働くのでは意味がない」と話します。お金を稼ぎたいだけなら、いまの時代は家にいても可能ですし、ほかにも稼げる仕事はいくらでもあるでしょう。

 では、なぜ当社で働くのか。それは、自分以外の誰かを喜ばせる、かけがえのないやりがいを得ることができるからです。しかも不動産に携わる以上、「誰か」という小さな単位ではなく、「街」という規模感で人に喜びを与えることができます。不動産を通じて新しい価値や元気、活況を街に創り出していく。その結果、地域の人に喜んでもらう、楽しんでもらえることのやりがいを、ぜひ社員のみんなに味わってほしいと思っています。

―今後、新たな人財に期待することはなんでしょうか。

 会社や業界に問題意識をもちながら、自分なりのアイデアや提案をどんどん出していってほしいです。

 私たちは人財を募集する際に、不動産業界の経験は、いっさい問いません。むしろ、真っ白な目で業界を見ることができる人のほうが望ましい部分があります。たとえば不動産業界って、いまだにFAXで図面をやりとりすることも少なくないんですね。そんなとき、「まだFAXなんて使っているんですか?」と思ってほしい。問題提起から課題解決へ思考をつなげていくところに、つねにビジネスチャンスもあるのですから。

―最後に、求職者へのメッセージを聞かせてください。

 当社は就業規則で65歳が定年と定めているのですが、実は、「定年を撤廃しようか」という話が出ているんです。

 皆さんも、人生のなかで、より長く、活き活きと働いていたいと思いませんか? 70歳や80歳になっても、会社という夢いっぱいの箱の中にいて、若者に負けないアイデアや企画をどんどん出して新しい事業に取り組めるといい。ワクワクしながら、最期の瞬間まで現役で働き続けられるような会社でありたいし、そんな環境をこれから社員みんなで創っていきたいと考えているんです。

 私は、そうやって長く働くことは、仕事というよりも自分のライフスタイルを確立していくことだと思っています。そういう本当の意味での楽しい人生を、当社の仕事のなかに見出してほしいですね。
PROFILE プロフィール
末長 和樹(すえなが かずき)プロフィール
1979年、熊本県生まれ。2004年、バンズシティ株式会社が設立された年に入社。不動産賃貸管理事業、建物管理事業、売買事業、仲介事業、海外事業など不動産に関する総合的な事業を推進し、2012年からは部長職として同社の成長を牽引してきた。代表とともに、飲食店やホテル、アウトドア事業、アートディレクション事業など新しいサービスを積極的に立ち上げている。
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