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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社CyberZ 代表取締役社長 山内 隆裕

年商1000億円、営業利益100億円を見据えるスマホマーケティングの風雲児

圧倒的No.1にこだわり、つねに勝ち続ける

株式会社CyberZ 代表取締役社長 山内 隆裕

スマートフォンに特化した広告マーケティング事業で、国内はもとより、北米や中国、韓国、東南アジアに向けてソリューションを展開するCyber Z。代表の山内氏は、2012年12月に最年少でサイバーエージェントの取締役に就任する辣腕経営者である。スマートフォンの広告マーケティング分野で国内シェアの3割を占め、No.1を獲得。次は世界トップシェアを目指す同代表に、サイバーエージェントの抜擢人事について聞いてみた。
※下記はベンチャー通信50号(2012年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―25歳でCyberZの社長に、29歳でサイバーエージェントの取締役候補に抜擢された要因はなんだと思いますか。

山内:入社以来、とことん1番にこだわったからではないでしょうか。しかも私の場合、圧倒的No.1です。最初に任されたWeb広告ソリューション事業の新規立ち上げでは、売上の7割は私が上げていました。でも評価されたのは、単に数字だけではありません。新たに市場を創るには、不可能を可能にするくらいの意気込みで価値を生み出すトライが必要。若手が行うには大きなリスクをともないますが、それでも私はやりきりました。サイバーエージェント(以下、CA)には、チャレンジを評価する風土があります。それを実際に働く姿勢や言動で体現したのが、抜擢の大きな要因だと思います。

―CAは若手に仕事を任せる会社だと実感したことはなんでしょう。

山内:役員や上司に対して、自分のやりたいことを宣言すれば任せてもらえる環境があることです。しかもCAでは、ドメインだけを決めてすべてを任せるのです。せっかく抜擢しても、上司や役員が経営に口を出すと思考が制約され、若手のポテンシャルが埋もれる可能性がある。重要なのは、信じて任せきること。CAは「人」に最大限の投資を行っています。素養があると判断されれば、若かろうが経験が少なかろうが必ずできると信じて予算を提供し、すべてを賭ける。それが徹底されているのが、他社と違うところですね。

―山内さんが社長に抜擢されて苦労したことはありますか。

山内:昨年2月に、フィーチャーフォンによるモバイル広告事業からスマートフォンへの全面転換を行ったことです。他社先行のモバイル広告ではまったく勝てず、No.1を取るには市場を変えてやり直すしかないと決断。当時スマホの流通は日本でまだ400万台でしたが、スタッフの反対を押し切って一気に転換を図りました。その後、3ヵ月で業態変更前の売上に追いつき、さらに半年後には売上は3倍の業績に拡大。市場シェアの3割を獲得し、業界トップに立ったのです。No.1というわかりやすい結果を出すことで、周囲の信頼を得るとともに、情報や予算、人材といった経営資源が集まるようになりましたね。

―今後の目標を教えてください。

山内:いまやスマホは時代を牽引するメインストリーム。社会のあり方を大きく変える可能性を持っています。CyberZのビジョンは、「スマホ市場に変革を起こし続けて、世界経済を元気にする」こと。このビジョンに向けて、2021年までに年商1,000億円と営業利益100億円を獲得するのが目標です。CAの取締役としては、2016年までにスマホ事業全体で1,000億円を目指します。これから役員を目指したいという若手人材の指標となるためにも、「やっぱり取締役には若すぎたね」と言われないよう、しっかり結果にこだわっていきたいと思います。

―学生へのメッセージをお願いします。

山内:重要なのは、高い志を持って本気で取り組むこと。それは人生においての重要な軸になります。私は最年少でCAの役員に選ばれ、周りの人は賞賛してくれますが、実際は失敗の連続でした。100回チャレンジしたとしたら、99回は失敗しているでしょうね(笑)。けれど、その99回は本気で思い切り振りにいっている。失敗を恐れることなく、つねに全力で取り組めば結果はおのずとついてきます。
PROFILE プロフィール
山内 隆裕(やまうち たかひろ)プロフィール
1983年、東京都生まれ。立教大学経済学部を卒業後、2006年に株式会社サイバーエージェント入社。2008年5月にモバイルサイト制作会社のCyberX取締役に就任。翌年、モバイルマーケティング会社の株式会社CyberZの設立と同時に代表取締役に就任した。2012年7月には米現地法人のCyberZUSAを設立し、海外事業にも注力。同年10月に最年少でCAの取締役候補に選ばれ、同社のスマートフォン関連事業を担っている。
企業情報
設立 2009年4月
資本金 4,000万円
従業員数 50名
事業内容 スマートフォンに特化した広告マーケティング事業
URL http://cyber-z.co.jp/
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