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著名起業家インタビュー

株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役会長 小笹 芳央

著名起業家ワーク・ライフ・バランス?若いうちはワーク・ワーク・ワークでいいんです

株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役会長 小笹 芳央

毎年、採用枠に対して約1000倍の応募者が集まる。学生から圧倒的な人気を誇るリンクアンドモチベーションは、リクルート出身の小笹氏が2000年に設立。日本で初めて「モチベーション」に着目した組織変革コンサルティングを展開し、売上高100億円を超えるまでに成長した。今回は学生の就職先選びから、入社後の働き方、自分に合ったキャリアの築き方まで、アドバイスしてもらった。

※下記はベンチャー通信51号(2013年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―最初の就職先としてベンチャー企業に入ることは、どんなメリットがありますか。

小笹:「自分が企業を選んだ」という意識をもてることでしょう。就職先として人気の大手企業に採用されると、どうしても「入れてもらった」という意識になりがち。この意識の差が、その後のキャリア形成に大きな違いを生み出します。学生から社会人になると、「消費者」から「生産者」へと立場が変わります。お金を払って価値を受け取る側から、価値を提供してお金をもらう側に変わる。それに合わせて意識も変えなければいけない。しかし、「入れてもらった」という感覚で大企業に就職した人は、意識変革が難しい。入社後も「教育してもらう」「役割を与えてもらう」といった具合に、受け身の姿勢になりがちです。一方、「自分が選んだ」という感覚でベンチャーに就職した人は、意識変革ができている。「スキルを身につけよう」「役割を担おう」と、自らすすんで仕事に取り組む。だから、大企業に入った人よりも成長が速いんです。

―小笹さんの最初の就職先であるリクルートも、27年前の当時は無名のベンチャー企業でした。

小笹:ええ。大手の金融機関や総合商社からも内定をもらったんですが、最後に内定をもらったリクルートに決めました。その「決めた」という時点で、「自分の人生に自分が責任をもつ」という覚悟ができたと思います。就職した時点では、両親はリクルートを知らなかった。2年後にリクルート事件が起きて初めて知って、「早く辞めなさい」と言われました(笑)。それぐらい知名度のない会社でしたから、自分の「ものさし」だけで選んだ。「親を安心させられるから」とか「みんなが知っている会社だから」といった、他人の評価はまったく頭にありませんでした。

―どんな「ものさし」だったのですか。

小笹:当時の社員の平均年齢が25歳と、若かったことです。内定をもらった大手企業のひとつに気持ちが傾いていたんですが、そこは平均年齢が40歳だった。その点をリクルートの人事担当者に「そんなに待てるの?」と聞かれたんです。多くの場合、会社の平均年齢は「中軸となって活躍している社員の年齢」です。ということは、その大手企業に入社したらコア人材になるまでに十数年もかかるわけです。でもリクルートなら、入社して2~3年で中軸として活躍できる。このことが決め手になりました。

―「早く成長したい」という意欲をもつ学生は、平均年齢が若い会社を選んだほうがいいのですね。

小笹:そうとは限りません。社員の年齢構成によって事情が変わってくるからです。たとえば、55歳ぐらいの社員が多く、その下の若手が少ないという構成だとします。平均年齢の数値は高くなりますが、いまからその会社に新卒で入る人材には大きなチャンスがあります。なぜなら、入社後5年ほどでベテランがどんどん引退していくので、責任ある仕事を任せてもらえる。結果として、早く成長できます。就活では、社員の平均年齢だけでなく、年齢構成ピラミッドも調べなくてはいけません。

―ほかに「早く成長できる会社」を見抜く方法はありますか。

小笹:まずは、事業の成長性をみることです。どんどん拡大している会社は、若い社員にどんどん責任のある仕事を任せますから。それから、実例を調べるという方法もあります。若手社員に実際に会って、どのぐらいの裁量権をもって仕事をしているのか、たずねてみることです。ほかには、新卒採用の実績と計画をみる。大量採用をしている会社は、若手社員同士の競争が激しいので、その切磋琢磨によって、早く成長できます。リクルートの例でいえば、私の同期入社は672名。翌年は800名超、翌々年には1000名超を採用していました。同期の誰かが自分より先に責任のあるポジションに就いたら、やはり悔しい。そうしたライバル意識が成長の原動力になるので、競争相手は多ければ多いほどいいんです。

―大量採用している会社は、離職率が高いケースも多い。避けたほうが賢明では。

小笹:いいえ。「離職率が高い会社はダメ」と単純に決めつけるのは間違いです。離職率が低いというのは、社員間の競争が少ない、いわゆる“ぬるい”環境である可能性が高い。つまり、若手人材が成長できる場ではない。

リクルートは全体平均より離職率が高い会社ですが、それは若手人材同士の激しい競争がある証拠。実際、転職市場でのリクルート出身者の評価は高い。競争にもまれた結果、目標達成意識やビジネススキルの高い人材が多いからです。離職率の高低だけをみて、就職先を選ぶべきではありません。

―起業を目指している学生は、どのような基準で就職先を選んだらいいですか。

小笹:自分が立ち上げるビジネス分野がある程度イメージできているなら、それに近い領域でビジネスを展開している会社がいいでしょう。まだイメージできていないのであれば、新興の業界に属している会社ですね。新しいビジネス領域を切り拓くという経験を積めますから。また、トップの近くで仕事ができる会社がいい。経営者がどんな基準で意思決定し、どんな観点で物事をみているのか。近くで観察して学べるからです。

―経営者の近くで仕事ができるかどうか、どうやって判断すればいいでしょうか。

小笹:説明会や採用面接、インターン生の指導など、就活のあらゆる場面にトップが出てくるか、というのがひとつの判断基準になるでしょう。すべての場面に経営者が出てくるのは、新卒者の採用と育成に、トップ自らが深く関与しようという意思のあらわれ。入社した後も、トップのそばで仕事ができる可能性が高いんです。社員数の少ない会社、設立間もない会社も、必然的にトップの近くで仕事ができます。そういう会社は倒産するリスクも高いですが、起業するという目標があるなら、大企業に入る意味はまったくない。リスクをとって、経営者の仕事が学べる会社を選ぶべきでしょう。

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