累計経営者579人に取材、掲載社数282ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

ベンチャー通信編集部注目の起業家インタビュー

注目高い志を掲げ、社会の変革に挑め

株式会社ネクスト 代表取締役社長 井上 高志

※下記はベンチャー通信42号(2010年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―「草食系」や「ニート」という言葉が流行語になるなど、今、日本の若者は元気がないと言われています。お二人は最近の若者について、どんな印象を持っていますか。

井上:二極化している印象があります。将来の目標を持ち、その目標を達成することに燃えている若者は5%くらい。その5%の若者は成長意欲が高く、学生団体の活動やベンチャー企業でのインターンシップ、ボランティアなど活発に活動しています。一方、残りの95%の若者は、将来の目標を見出せずに、少し元気がない印象を受けます。

松田:私もそう思います。ちょうど先日、新入社員対象の「あなたの目標とする役職は?」というアンケートの結果を見ました。その結果では、「社長になりたい人」はわずか数%、さらに大半の回答者は「責任の重い役職には就きたくない」と答えていました。多くの若者が「そこそこで十分」と考えていて、成長を求めていないのです。 これは、日本にとって深刻な問題だと感じています。極端な言い方をすれば、「日本人の衰退」です。国でも企業でも「安定」というのはあり得ません。「そこそこで十分」と思った瞬間から、「衰退」が始まるのです。

井上:さらに、私が先ほど述べた「5%の熱い若者」に当てはまる人たちも、日本だけではなくグローバルな視点で自分自身を捉える必要があります。海外、特にアジアに目を向けると、国の成長に比例するように、以前と比較して圧倒的にレベルが上がり、成長意欲に満ちた若者が切磋琢磨しているのです。日本の若者全体がもっと海外に目を向け、危機感を持つことが大切ではないでしょうか。

―中学・高校時代を海外で過ごした松田さんから見て、海外と日本の若者を比べるとどうですか?

松田:やはり“意識”が大きく違いますね。アメリカの若者の場合、「自分の人生は自分で切り拓く」という当事者意識が圧倒的に強いです。なぜなら、彼らの多くは自分で借金をして大学に進学するからです。リスクを負ってまで大学に進むので、「何のために大学に進み、卒業後にどんな人生を送りたいのか」という自分の将来を大学進学前から真剣に考えています。

井上:もちろん日本にも明確に将来のビジョンを持っている若者がいますが、日本では一般的に親が学費を出すため、やはり自分の人生を自分で切り拓くという意識を持っている人は少ないと感じています。実際に、私も大学時代はサークルやバイトに明け暮れるちゃらんぽらんな学生でした(笑)。就職活動の時に初めて自分の人生について真剣に考えましたね。

―日本の場合、就職活動の時に初めて自分の将来を真剣に考える人が多いですよね?

井上:そうですね。ただ、就職活動のタイミングで自分の将来を考え始めても手遅れではないと思います。私は、あるベンチャー企業の面接で、人生の目標を堂々と語る同世代を目にして大きな挫折を味わったことがきっかけで、初めて自分の進路を真剣に考えるようになりました。その時に「5年以内に独立する」「人生をかけて一大事業を成し遂げる」という目標を立てたのです。そして、独立までの5年間で徹底的に修業できる会社として、当時若くして大きな裁量が与えられ、早く成長できるリクルートコスモスに入社しました。

松田:私の場合は、「日本の素晴らしさを世界に伝えたい」という想いから、アメリカでの高校時代に「起業」という将来の目標を立てました。だから、大学時代には日本が世界に誇る文化である寿司屋やアニメ、漫画などの分野で事業プランを検討していました。ただ、起業する前にビジネスの基礎を学ぼうと考え、大学卒業後は銀行員の道を選びました。銀行員なら多くの経営者に会うことができ、財務の勉強もできると考えたからです。

―昨今、日本は大変な就職難だと言われています。お二人は、どういう視点で就職先を選ぶべきだと思いますか。

松田:「自分を成長させる」という視点で就職先を選ぶべきだと思います。今は変化の激しい時代です。大企業に入社しても、会社が将来どうなるかわかりません。そんな時代ですから、自分自身を成長させ、個人の市場価値を高める必要があります。そういう意味では、ベンチャー企業への就職は有望な選択肢の一つだと思います。若くて成長中の会社ほど、チャレンジし成長できる環境があるからです。今は就職難だと言われていますが、これは必ずしも正しくありません。たしかに社員数5000名以上の大企業に限って言えば、有効求人倍率は約0.5倍。つまり、2人に1人しか就職できない狭き門です。しかし、社員数300名以下の中小・ベンチャー企業の有効求人倍率は約4.5倍。学生の応募人数よりも企業の求人数の方がはるかに多いのです。

井上:たしかにベンチャー企業は有望な選択肢ですね。ネクストの社員を見渡しても、ベンチャー企業という環境を活かして、新卒2年目で事業責任者になったり、新卒3年目で西日本エリアの営業責任者になったりするなど、若くからチャレンジして成長している人材が多くいます。自分の志を実現するために早く成長したい人には、ベンチャー企業はまさに理想的な環境だと思います。松田さんも今年、選挙で当選しましたが、「みんなの党」というベンチャー政党に入ったと言えますよね。

松田:そうですね。私が入党した時は、わずか議員6名でまさにベンチャー政党。現在も16名しかいませんので、私のような1年目の新人議員でも大きな責任を任されます。一方、民主党や自民党は大企業のようなもの。ベテラン議員がたくさんいるので、新人議員が大きな責任を担うのは難しいです。

 例えば、先日、初めて国会に参加したのですが、民主党や自民党の場合、国会では大御所のベテラン議員しか質問をしません。新人議員はみんな下を向いて黙っているだけ。一方、みんなの党の参加者は私一人だけでしたので、私が党を代表して質問することになりました。初めて国会に参加したので、質問の仕方も分からず、他党の議員の見様見真似で、日銀の副総裁に質問をしました(笑)。私にとって、このように早くからチャレンジして成長できる環境は大きなチャンスなのです。まさにベンチャーの醍醐味だと感じましたね。

―最後に、若い読者へ向けてメッセージをお願いします。

松田:高い志を掲げて、自分の人生を切り拓いていってほしいです。「志」とは、偏差値の高い大学に入学するとか、有名な企業に入るとか、そういうことではありません。自分が人生をかけて追求する、人生の目標のようなものです。 ただ、志を実現するためには、自分自身を徹底的に鍛え上げる必要があります。その修業の場として、ベンチャー企業で働くことも有望な選択肢だと思います。ぜひ自らを鍛え、自分の力で人生を切り拓いていってください。

井上:自ら立てた志に対して、自分で“正解創り”をしてほしいです。最近は“正解探し”をしている若者が多いと思います。よく会社説明会などで「どうすれば起業して成功できますか?」などと質問されることが多いのですが、唯一絶対の正解なんてありません。正解は探すものではなく、自分で創り出すものです。正解探しに悩んでいるヒマがあったら、自ら正解を創り出すために動き出してほしいと思います。また、「出る杭は打たれる」と日本ではよく言われます。しかし、低迷を続ける今の日本では、逆に「出る杭」が求められていると思います。ぜひ、若者の皆さんには、新しい時代を切り拓く次世代リーダーとして「出る杭」になってもらいたいです。そして、私たちと一緒に社会を変えましょう。

井上 高志(いのうえ たかし)プロフィール

1968年、東京都生まれ。1991年に青山学院大学経済学部を卒業後、株式会社リクルートコスモス(現:株式会社コスモスイニシア)に入社。その後、株式会社リクルートを経て、1995年にネクストホームを創業。1997年に株式会社ネクストを設立し、代表取締役社長に就任。著書に『「普通の人」が上場企業をつくる40のヒント』(ダイヤモンド社)がある。

企業情報

設立 1997年3月12日
資本金 19億9,100万円(2010年6月30日現在)
売上高 107億7,900万円(2010年3月期実績)
従業員数 614名(グループ連結、派遣・アルバイト社員含む。2010年6月30日現在)
事業内容 不動産情報サービス、地域コミュニティ、その他
URL http://www.next-group.jp/

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