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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社アドレクス 代表取締役 田代 隼人

真のクライアントファーストで「広告業界の王様・No.1」になる

株式会社アドレクス 代表取締役 田代 隼人

アフィリエイトやリスティングといったWeb広告の運用を支援するアドレクス。この10月に創業丸3年を迎える新しい会社だが、代表の田代氏は「2023年にユニコーン企業として上場を果たす」と、明確かつ大きな目標を掲げている。「広告業界を変革する」と力強く語る同氏に、アドレクスの強みや、事業に対するこだわりを聞いた。
※下記はベンチャー通信83号(2021年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

確かな運用成果で信頼を得る

―事業内容を教えてください。

 おもに、アフィリエイトやリスティング、DSP、SNSといったWeb広告の運用支援を手がけています。このほかにも、インハウスマーケティング支援やPR戦略など、さまざまな施策を用いて、顧客の抱える課題の解決に取り組んでいます。当社の社名は、広告の意味である「アド」と、ラテン語で「王様」を意味する「レクス」を組み合わせており、「広告業界の王様になる」「業界No.1になる」という、私の強い想いを込めています。その名の通り、現在の国内において、広告運用で当社より高い成果を導き出せる企業はほかにないと自負しています。

―具体的な支援実績について聞かせてください。

 アフィリエイト広告事業では、クライアントが広告運用の委託先を大手代理店から当社に切り替えた後、年間8,000万円の広告費を削減したと同時に、CVを140%増加させた事例があります。また、リスティング広告では、約30社のクライアントが代理店を当社に切り替えていますが、過去の代理店の運用成果を下回ったことは、一度もありません。

 こうした高い成果の出る広告運用は、クライアントからの信頼につながり、当社の2期目の売上は、2019年9月期から2020年6月期への変則決算を実施したうえで約4,000%の成長率を達成しました。2020年6月時点での広告予算の運用高は、100億円を突破しています。

―2期目にして高い成長率を実現できたのはなぜですか。

 広告業界やWeb業界で活躍する優秀なマーケターが集まり、創業当初より少数精鋭でクライアントをサポートしているためです。役員陣を含む当社のマーケターは、誰もが知るような総合広告代理店や大手Webマーケティング企業の出身者が多く、前職で社内MVPを受賞するといった優秀な実績を残してきた人材ばかりです。こうしたトップマーケターによる広告運用が、クライアントの業績向上にコミットしているのです。

 ただし、当社の高成長の要因はメンバーの優秀さだけではありません。「クライアントファースト」という理念を、社員全員が徹底して追求していることが、もうひとつの要因です。たんに「顧客第一」と言えば、聞き慣れた言葉に感じるかもしれませんが、国内広告業界の現状は、「クライアントファーストにはほど遠い」と私は思っています。

業界のブラックボックスを、打ち破りたい

―どういうことでしょう。

 ネットやテレビといった媒体を問わず、現在の広告業界は、下請け会社に出した見積もりに、代理店が手数料を上乗せして利益を得る方法が主流になっています。その際に代理店は、広告運用にかかる原価や具体的な運用の中身を、顧客に対して開示することはほとんどありません。言わば広告業界は、業界全体を「ブラックボックス化」することで、粗利を稼ぐようなビジネスが横行しているのが現状だと私は感じています。そうなると、代理店は顧客の離脱を防ぐことばかりに注力するようになります。顧客に対しては、「CPA」や「ROAS」といった指標を用いて、自社による広告運用効果をアピールしますが、代理店が追求すべき本質は、顧客の業績向上であるべきです。原価や広告運用の仕組みを「ブラックボックス化」したなかで示すこれらの指標に、どこまでの意味があるのかは正直疑問が残ります。

―業界のそうしたあり方は顧客のためにならないと。

 ええ。「クライアントファースト」と言うだけならば簡単ですが、本当にお客様のことを想うのであれば、受け取る手数料ぶん以上に、顧客の業績向上を追求していくのが、真の広告代理店のあり方だと私は考えているのです。そこで私は、そうした「ブラックボックス化」した業界のあり方を変革し、クライアントの真のパートナーになりえる会社をつくろうと、このアドレクスを立ち上げました。

 私は、2014年にWebサイトの制作や広告運用を行う会社を設立しましたが、そのときに、「広告業界をあるべき正しい姿に導きたい」という、現在につながる理念を掲げていました。そこで、この理念に共感してくれる人材を見つけては、何度も口説いてまわり、広告業界のさまざまなスペシャリストを増やし、アドレクスを新たに創業したのです。つまり、当社で働くマーケターたちは、広告運用のスペシャリストであるだけでなく、「真のクライアントファースト」に共感する、志の高いメンバーたちでもあるのです。こうして我々は創業以来、業界屈指のマーケターが一丸となって業界の「ブラックボックス」を打ち破るべく、他社がこれまで行ってこなかったようなことに、チャレンジを続けています。

「当社を評価してください」そう言える実力と覚悟がある

―どのようなチャレンジですか。

 たとえば当社では、広告運用に使うサービスアカウントの管理画面を、すべてクライアントと共有しています。これによって、クライアントは広告運用上における変更履歴をすべて見ることができ、当社がどのような仕事をしたのか、すべてが明らかになります。こうしたことを行っているWeb広告の代理店は、現状でほとんどないでしょう。一般的な代理店は、クライアントからいただいたお金でアカウントを開設しても、運用の履歴を顧客に開示することはありません。広告の運用上で得られたさまざまなデータはすべて代理店側に残り、顧客はそれを見ることができないのです。こうして、顧客は広告運用にかかる適正価格がわからず、代理店から提示された料金が適正であると信用するしかないまま、運用を完全に委ねざるをえない構造になっているのです。そこを当社では、アカウントの管理記録もしっかりと明らかにすることで、クライアントが納得できる広告運用にこだわっているのです。

―そのような支援を行うのは難しいのでしょうか。

 管理画面や管理履歴を顧客と共有すること自体は、どこの代理店でもやろうと思えばできることです。しかし、自社の粗利を確保するために、実践する企業は現時点でほとんどないようですね。当社は、マーケターたちがあえて「仕事」の中身をすべて明かします。何を行ったか、正々堂々とすべてを開示したうえで、「当社を評価してください」と。そう言えるほどの実力と覚悟をもって、業界の変革に挑戦しているのです。

 また、業界の「ブラックボックス化」を是正すべく、当社が顧客に公開するのは広告運用の履歴だけではありません。

―詳しく聞かせてください。

 たとえば、広告運用高5,000万円の企業が、運用委託先を他社から当社に切り替えていただいた場合、当社は「前の広告代理店よりも高い成果が出なければ、5,000万円をお返しする」と話しています。原価をつまびらかにし、当社が何%の利益をいただくかは、顧客と当社が一緒に決めていきます。当社はクライアントの業績向上にコミットすることに自信があるからこそ、私たちの「仕事」がもつ価値については、クライアントに評価してもらいたいのです。もちろん、当社の運用で成果が出なければ、「そのサービスには価値がない」と言えますし、価値のないものにクライアントが対価を支払う必要はないと考えています。だからこそ我々は、あらゆる手段を尽くしながら、クライアントの業績向上に本気で伴走することができるのです。

前人未到の領域「1京円企業」への挑戦

―今後のビジョンを聞かせてください。

 直近の目標は、2023年3月に上場することです。それも、ただ上場するだけでなく、ユニコーン企業として、株式時価総額1,000億円以上での上場を目指しています。そこから先は、自社サービスの拡充と関連サービスを行う企業の買収を進めつつ、時価総額1兆円を目指します。こうした会社の規模の拡大と、顧客に提供する圧倒的な成果でもって、大手広告代理店を追い越せればと考えています。また、アドレクス単体だけでなく、いますでに展開しているグループ企業も、さらに多角化していきます。そして、今後20年以内には世界初の「1京円企業」となり、前人未到の領域へ足を踏み入れることが、私の描く明確なビジョンです。業界の「ブラックボックス化」を是正する当社が大きくなることによって、「本当に良いものしか残らない業界」をつくるお手伝いができればと考えています。

―壮大な目標ですね。

 私の目標が実現されると信じられない人も多いでしょう。確かに、世の中には叶えられない目標や夢もある。しかし、夢をあきらめずに、努力を重ねることで、必ずや道は開けると考えています。だからこそ私は、「20年以内に1京円企業になること」を本気で目指し、努力を続けるのです。夢を信じて大きなビジョンを実現し世の中を動かした同い年の人物に、Facebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグ氏がいます。私は、事業を通じて広告業界を変革することで、彼が世界に与えた以上に大きなインパクトを世の中に与えられる自信もあります。目標の達成に対する自信と言えば、私はよく、ボクシングの元ヘビー級の伝説的な王者であるマイク・タイソン氏の逸話を思い出します。彼は、世界チャンピオンになる前から、「自分は世界でいちばん強い」と確信していたそうです。私は、それに似た強い確信をもって、前人未到と言われるような新しいステージを広告業界で切り拓いていく覚悟です。

社員が語るアドレクスの魅力

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