INTERVIEW 業界別起業家インタビュー
「環境と経済」を切り口に急成長を遂げる注目のグリーンテックベンチャー
「熱狂」を共有する仲間たちと挑む、世界で戦えるエネルギー企業への夢
NOWALL株式会社 代表取締役 羽根岡 泰嗣
Sponsored NOWALL株式会社
学生時代の起業に端を発し、カーボンニュートラル市場を主戦場に定めてからは、大手企業からも注目を集める存在へと急成長しているNOWALL。その名が示す通り、自らの夢に壁を設けず、「世界で戦えるグリーンテックベンチャー」という壮大な挑戦を掲げている。展開するカーボンニュートラル事業に対し、同社代表の羽根岡氏は「熱狂を感じられる事業とようやく出合えた」と語る。その事業に賭ける想いや、今後の成長ビジョンなどについて聞いた。
※下記はベンチャー通信91号(2024年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
「なんのためにするのか」模索の末に事業を大胆に転換
―事業内容を教えてください。
カーボンニュートラルの実現にテーマを絞り、おもに2つの領域で事業を展開しています。1つは住宅分野であり、太陽光発電設備や蓄電池の仕入れから設計、販売、施工、メンテナンスまでをワンストップで提供しています。当社の特徴は、これら省エネ機器の設置で削減できるCO₂量を毎年計算し、カーボンクレジットとして発行して、その売却益をお客さまにポイント還元している点です。もう1つの事業領域は食品分野で、メタンの発生源とされる牛のゲップを減らす海藻の養殖とそれを使った飼料の開発を大手企業と共同で進めています。ここでも、飼料で減らせるCO₂分のカーボンクレジットを発行し、売却益を還元することで畜産農家が経済合理性をもって開発飼料を導入できる仕組みを構築しています。
―NOWALLは、創業時からカーボンニュートラルを事業テーマに据えてきたのですか。
いいえ。じつは、創業時はまったく別の事業を展開していました。もともと、このNOWALLは私にとって起業2社目の会社であり、学生時代に起業し、その後買収された1社目と同様に、設立当初は営業代行事業を展開していました。しかし、体験するすべてが学びで、毎日に刺激を受けていた1社目とは違い、いつしか事業に熱狂していない自分に気づかされる瞬間が増え、メンバーにも恥ずかしく、落胆する日々が続きました。ベンチャー企業は熱量があってなんぼの世界です。「なんのために事業をするのか」「本気で掲げられるミッションはないか」。そんな想いで自分が熱狂できることを探し、事業ドメインを大胆に転換しようと考えていた時に出合い、惹き込まれたのが、このカーボンニュートラルという世界だったのです。
―カーボンニュートラルこそ、本気で掲げられるミッションだと。
まさに取り組むべき大義があり、この変化のメインストリームの中で社会をリードする存在になることは、一生を賭けるべき夢だと思いました。ただ、この領域を深く学ぶなかで、カーボンニュートラルに関わる動機も少しずつ変わってきています。環境問題という外部不経済が市場原理に乗ることで、社会のインセンティブ構造が変わり、人々の行動原理も変わる。その結果として、経済合理性と環境合理性が両立されていく。このプロセス自体に意義があると思うようになりました。ですから、最初は「環境を良くすること」が目的でしたが、現在はただ環境が良くなるだけではなく、カーボンニュートラルというムーブメントを通じた産業構造の変化に貢献したいと思っています。当社が、あらゆる産業に「経済と環境の両立」をもたらしうるカーボンクレジットの仕組みに力を入れると決めたのには、そうした経緯があります。
「大義」に向き合い挑戦する。それこそ人生の醍醐味
―創業後は順調に成長しているようですね。その要因はなんですか。
人材力の高さに尽きると思っています。当社には、創業時から定評のある営業力に優れた人材のほか、設備施工やメンテナンスの専門人材、システムエンジニアリングやデジタルマーケティングの精鋭たちが揃っています。そうした多くのメンバーたちが、日々の事業を通じて、「カーボンクレジットを切り口に、やさしい経済社会を実現する」というミッションに共感を深め、かつて私一人のものだった「事業への熱狂」を共有してくれています。カーボンクレジットは、まだ立ち上がって間もない市場ですから、先行優位性が高いです。それゆえに、最新の情報をキャッチアップし、事業の見通しが6割がた立てられれば走り出す、いわばベンチャースピリッツが問われる事業です。その意味では、熱狂で結ばれたメンバーたちが生み出す組織力は、これ以上ない当社の競争力にほかなりません。
―今後のビジョンを聞かせてください。
今後5年間は、現在の「売上2倍成長」を維持しながらIPOを目指しますが、それは単なる一里塚に過ぎません。現在手がけているカーボンニュートラルの事業は、ゆくゆくエネルギー事業への足がかりを築ける大きなポテンシャルを秘めています。最終的に我々が挑戦したいのは、宇宙太陽光発電に代表される将来の先進技術に関わり、エネルギー産業で世界的なプレイヤーになることで、社会に大きな価値とインパクトを直接与えられる存在になることです。それには、最低15年は必要と見ており、その間に社会構造の変化に貢献できる事業を創造し、力を蓄えていく考えです。IPOはその1つの手段なのです。「壮大な夢」に聞こえるかもしれませんが、人生の意味と価値、いわば「大義」に向き合い挑戦することから逃げずに、ブレずに戦い続けているのがNOWALLという会社です。私の頭の中では、この夢の実現への道がしっかりと描けています。
PROFILE
プロフィール
羽根岡 泰嗣(はねおか たいし)プロフィール
1996年、和歌山県生まれ。2018年、同志社大学商学部を中退。学生時代に起業を経験。その後、事業売却し、新たに2019年、NOWALL株式会社を設立。
企業情報
設立 | 2019年11月 |
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資本金 | 1,000万円 |
売上高 | 12億円(2024年10月期着地見込み) |
従業員数 | 26名 |
事業内容 | 太陽光発電・蓄電池システムの販売・設置、カーボンクレジットコンサルティング、畜産用飼料開発など |
URL | https://no-wall.co.jp/ |
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