INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

多様化したニーズを「超細分化」し、商材の「真の価値」を市場に届ける
株式会社アデレック 代表取締役CEO 永谷 朋行
Sponsored 株式会社アデレック
SNSなどを駆使し、クライアントのマーケティングを支援するアデレック。同社代表の永谷氏は「消費者の価値観が多様化した今、万人受けを狙う手法は、機能しなくなっている」と語る。同氏が新たに提唱するのは、消費者のニーズを「超細分化」し、隠れたニーズまで導き出す「超細分化型マーケティング」だ。これにより、これまで埋もれがちだった商材の「真の価値」を再定義し、それを本当に必要としている消費者に届けるという。その手法の詳細について、永谷氏に聞いた。
※下記はベンチャー通信93号(2025年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
小さなコミュニティを狙ったSNS動画で売上が約4倍に
―事業内容を教えてください。
クライアントの商品やサービスに対し、消費者の継続的な購買を促す「コミュニティマネジメント事業」を展開しています。従来は、誰もが知る芸能人やインフルエンサーを起用し、数万人規模のコミュニティに訴求する手法を用いていました。しかし、消費者の価値観が多様化し、画一的な幸せの形がなくなった現代において、その訴求効果は薄れています。そこで私たちは、ターゲットを極限まで絞り込む「超細分化型マーケティング」を提唱しています。たとえば住宅販売なら、従来は「定年後に住み替えを検討する高齢者」など2~3のペルソナ設定で十分でした。しかし私たちは、「リモートワークの普及で郊外移住を検討する30代夫婦」「趣味の自転車を部屋に置きたい20代男性」といった具合に、20ほどのペルソナを設定し、1,000人規模のコミュニティに絞ってマーケティングを展開します。実際に支援した事例では、高い効果が証明されています。
―具体例を教えてください。
あるハウスクリーニング会社の例です。この企業は「きめ細かなサービス」を売りにしていました。しかし、「20~40代の共働き世帯」といったマス層を狙った従来型の広告だけでは、消費者になかなかサービスの特徴を理解してもらえないという課題を抱えていました。そこで、当社は消費者の心情にまで深く踏み込んで、ペルソナをさらに細分化。「実家の母親を案じる息子」といった具体的な心情に基づくペルソナを10個ほど設定しました。その根拠としたのが、当社独自のリサーチです。クライアントのSNSデータを精査し、顧客アンケートの結果と突き合わせることで、利用者の隠れたニーズを正確に抽出しました。この分析結果をもとに「きめ細かなサービス」という「真の価値」を伝えるため、物語性のあるショート動画を提案しました。テーマは「親元を離れて暮らす息子から依頼された清掃スタッフが、母親の心情を汲み、息子が幼い頃に書いた壁の落書きを、思い出としてあえて残す」というドラマでした。
―反響はいかがでしたか。
狙い通り、当社が設定したペルソナ層に深く響き、この会社への依頼が殺到しました。さらに、ある地方の住宅地では、地元を離れた息子をもつ母親たちの間で動画が評判となり、ついにはその地域のほぼ全世帯から依頼が舞い込むまで評判が広がるという効果も得られました。結果、クライアントの月間売上は、当社の支援開始から約1年で、800万円から3,000万円へと飛躍的に伸びました。そのうえ、このサービスは、売上に直結する効果だけでなく、低コストで提供できる点にも大きな特徴があります。
中小企業への支援を拡大し、日本をもっと元気にしたい
―どういうことでしょう。
じつは、この「超細分化型マーケティング」は、決して新しい発想ではありません。この手法では、市場の膨大なデータ分析が必要で、その労力に対する費用も莫大なため、従来は大手企業向けのサービスでした。しかし今は、SNSのコメントやアンケートの回答といった「消費者の生の声」をAIに解析させることで、分析作業を劇的に効率化しています。そのため、コストを大きく抑えられており、中小・ベンチャー企業にも、この高度なマーケティングを提供できるようになりました。国内には、まだまだ知られていないすばらしい商品やサービスがあります。私は、その「真の価値」を、本当に必要とする消費者へ届け、もっと日本を元気にしたいと考えています。
―今後、どのようにそのミッションを達成していきますか。
このミッションを達成するには、技術力だけでなく、人間特有の創造性やチームの熱量が不可欠です。当社には、仲間と同じ目標に向かう「文化祭前夜」のような熱気があります。実際、「超細分化型マーケティング」の手法は、若手社員たちが多様な現場を経験し、そこで得られた課題について真剣に話し合って生まれました。この熱狂と興奮をともに楽しめる人はぜひ私たちの仲間として、全国に元気を届けましょう。
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