INTERVIEW 業界別起業家インタビュー
七転び八起きの起業人生
ブックオフコーポレーション株式会社 創業者 坂本 孝
50歳で始めた古本屋チェーンのブックオフ。今現在、年間約100店のペースで急速出店を遂げている。しかしここまでの起業家人生は決して平坦なものではなかった。幾多の困難を乗り越えて辿りついた新規事業。成功の秘訣は徹底した『現場主義』だった。全く飾らないその人柄に、本物を追求する男の姿を見た。
※下記はベンチャー通信2号(2000年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
―御社の業務内容をお聞かせ下さい。
坂本:業務内容は、リサイクル可能な全ての製品のリユースです。つまり一度使ったものを、きれいに磨き上げて再び世に送り出すという仕事です。私はブックオフを中古商品の総合商社と位置付けています。その中で私が最初に手がけた商品が『本』だったのです。ここで間違えて欲しくないのが、ブックオフはただの古本屋さんではないということ。ブックオフは古本屋というよりリサイクル書店と言った方が合っている。それはどういうことかというと、従来の古本屋と違って、ブックオフはできるだけ新鮮な本を売ろうと努力しています。また従来の古本屋にあった『目利き』という要素もなくしました。ブックオフでは、どんなに稀少価値がある本でも、その本の価値は『汚れ具合』によって決まる。これにより素人でも買い取りができる中古本屋を可能にしたんです。従来の古本屋では『目利き』の存在によって、本の買い取りには『不透明さ』がありました。そこで私は、素人でも本の買い取りができる単純明快なシステムを考案したんです。買い取りの査定は、きれいな状態なら価格の10%、あとは本の種類ごとに4段階の価格設定をしている。これによって素人店長でも中古本屋の経営が可能になり、FC展開を果たせたんです。
―『本』以外のリサイクル事業はどのようなものがあるのですか。
坂本:例えば、家電品、子供用品、婦人服、貴金属といったようなものですね。もう既に中古家電のHARD OFFや中古子供用品のB-KIDS、中古スポーツ用品のB-SPORTS、中古婦人服のB-STYLE、中古貴金属のOFF&OFFなどは、グループ内で立ち上げています。人と棺おけ以外はなんでもリユースしていくつもりです(笑)。
―リサイクル産業以外で、新規事業を立ち上げる予定はないのですか。
坂本:最近本社の近くに焼き肉屋を開店しました。また近くラーメン屋も開店させたいと考えています。
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