INTERVIEW 業界別起業家インタビュー
生涯を懸ける夢を20代で見つけ出し、最短距離で成長を目指せ
GMOインターネット株式会社 代表取締役会長兼社長 グループ代表 熊谷 正寿
独立系インターネットベンチャーとして、1999年に日本初の株式上場(店頭公開)を果たしたGMOインターネット。日本のネットベンチャーの先駆けである同社は、ドメイン管理やレンタルサーバーなど、Webインフラ事業を中心に成長。2005年に東証一部に上場し、いまや年商600億円を超える企業グループとなった。しかし、その好業績に安穏とする様子はない。昨年からスマートフォン関連分野に集中的に投資し、新たな巨大市場の開拓を目指している。今回は同社代表の熊谷氏に、20代の過ごし方、ベンチャー企業を見極めるポイント、次のトレンドをつかむ方法などについて聞いた。
※下記はベンチャー通信47号(2012年5月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
―熊谷さんは20歳の若さで結婚し、通信生の大学に通いながら仕事をしていたそうですね。自己成長を果たすためには、どのような20代を過ごせばいいのでしょうか?
熊谷:夢・目標なくして成長なし。成長するためには、まず目標設定が必要です。目標がないと遠回りをしてしまい、最短距離で成長することができません。ですから、20代は自分の生涯を懸けられる夢・目標を探す時期だと思います。人生は有限ですから、時間は命です。今ここで皆さんとお話ししている間も、死へのカウントダウンは進んでいる。たとえば、死ぬまでに夕飯をあと何回食べられると思いますか?80歳まで生きると仮定して、いま20歳なら60年×365日で2万回強です。つまり、そんなに人生は長くない。ですから、20代で時間の貴重さに気づいて、一日でも早く夢や目標を持つべきだと思います。
―熊谷さんは夢や目標を明文化して、数値目標にまで落としこんでいると聞きました。
熊谷:ええ。仕事でもプライベートでも必ずゴールを決めて、定量化して追い続けています。期限を決めて、目標を可視化するのです。最近は仕事を人に任せることが増えてきましたが、この原則は変わりません。また、目標を可視化すると、情報収集の精度も高まります。たとえば、私は赤ペンを持って新聞や雑誌を読むのですが、自然と重要な情報へと手が動きます。常にアンテナが立っているから、瞬時に価値判断ができるのです。もし目標がなかったら、膨大な情報に振り回されてしまうでしょう。社会の情報化が進み、夢や目標を持つ重要性は増していると思います。
―伸びる人材の条件や資質はありますか?
熊谷:伸びる方向によって様々な観点があるので、一言では難しいですね。ただし、すべてのケースで共通しているのが「持久力」。あきらめずに継続する力です。たとえば、私は20歳から現在まで、28年間ベンチプレスを続けています。その結果、この年齢で90㎏のバーベルを上げることができました。ですから、目標を決めてコツコツと継続すれば、必ず成長できるはずです。
―どうすればコツコツと継続できるのでしょうか。
熊谷:手帳を上手に活用すれば、持久力が身につきます。手帳は過去の自分の気持ちを想い起こすきっかけを与えてくれるからです。たとえば、10年前に手帳に書いた目標を読むと、当時の決意を思い出します。手帳をパラパラめくるだけで、イメージが浮かんでくるわけです。パソコンやスマートフォンなどのデジタル端末は、検索・記憶ツールとしては非常に便利です。でも、夢や目標に向かって自らを奮起させたり、矯正するツールとしては、手帳が最も優れている。そう実感しています。
―ベンチャー企業で働くことは自己成長につながりますか。
熊谷:一番おすすめなのは、成長産業のベンチャー企業で働くことです。成長産業であれば、ポストやチャンスが増えて、いろんなことにチャンレジできる。成熟産業の古い企業に就職したら、ポストもチャンスも増えません。もし私が生まれ変わっても、再び成長産業のベンチャーを立ち上げると思います。
次におすすめなのが、成熟産業のベンチャー企業。成熟産業の場合、限られたマーケットを奪い合うことになります。そこで勝つ可能性が高いのは、ベンチャー企業です。ベンチャーの革新的な判断やスピードがなければ、熾烈な市場競争には勝てません。古い会社の体質をイチから直すのは大変なので、ベンチャーがいいと思います。
次におすすめなのが、成熟産業のベンチャー企業。成熟産業の場合、限られたマーケットを奪い合うことになります。そこで勝つ可能性が高いのは、ベンチャー企業です。ベンチャーの革新的な判断やスピードがなければ、熾烈な市場競争には勝てません。古い会社の体質をイチから直すのは大変なので、ベンチャーがいいと思います。
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