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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

新潟総合学院 理事長 池田 弘

Jリーグ「アルビレックス新潟」を成功に導いた男

地域活性化のロールモデルをつくる

新潟総合学院 理事長 池田 弘

※下記はベンチャー通信28号(2007年11月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―池田さんが起業家を見るポイントはありますか。

池田:社会の役に立ちたいという心があるかどうかをまず見ます。人間として生まれたからには社会の役に立って死にたいと思っているか。そういう公的意識があるかどうか。そこが欠けている人は、きっとどこかでつまずいてしまいます。また失敗をポジティブに捉えて乗り越えられるかどうかも重要です。人は失敗をすることで成長していきます。たとえば誰かの信用を裏切ることで、後々に信用の重要さに気づく。そして次は信用を裏切らないことを肝に銘じるわけです。

―失敗を乗り越えられる人と、失敗してあきらめてしまう人の違いは何でしょうか。

池田:「この壁を乗り越えなければ自分の人生はないんだ」と、それぐらいの気構えでビジネスをしているかどうかじゃないでしょうか。ビジネス人生の死を覚悟するくらいの精神力、そして気持ちの強さではないでしょうか。「絶対に負けない」という負けず嫌いな性格も必要だと思いますね。私もアルビレックス新潟の経営をはじめて3年くらいは本当に経営が苦しかった。債務超過で存続の危機にも立たされ、周囲からは「存続をあきらめてもいいんじゃないか」と言われた。しかし私はここが踏ん張りどころだとあきらめなかった。1億4000万円の個人保証までつけて、経営を立て直しました。

―池田さんが考える起業の魅力とは何でしょうか。

池田:起業する魅力とは、自分の人生を自分で意思決定できることに尽きます。これは一度経験したらやめられないほど、刺激的でやりがいがあります。

―最後に読者へのメッセージをお願いします。

池田:自分の人生を自分で意思決定する立場に立つ。つまり起業家になる。またはそういう人を応援する。これはとても刺激的です。そういう人生を選択する若者が一人でも増えてほしいと思います。また中央官庁や大手企業に勤めることだけが人生の成功モデルではありません。

 地方で起業することも一つの成功だと思います。私は「有能な人間よ、ふるさとに帰れ。起業せよ!」と言いたい。学校を卒業して、すぐに起業しろとは言いませんが、ぜひ若くて身軽なうちに起業にチャレンジしてほしいと思います。
PROFILE プロフィール
池田 弘(いけだ ひろむ)プロフィール
1949年、新潟県新潟市生まれ。國學院大學で神職を学び、1977年に愛宕神社宮司となる。同年、新潟総合学院(NSGグループ)を開校し、理事長に就任。NSGグループは大学、高校、専門学校など30校と医療・福祉機関を擁するグループに成長。1996年、アルビレックス新潟の代表取締役に就任し、観客動員数を国内トップクラスにまで押し上げる。2003年にはJ2でリーグ優勝、翌年J1昇格を果たし、地域を巻き込んだ盛り上がりで新潟に新たな活力を生み出した。現在は、「異業種交流会501」の会長や関東ニュービジネス協議会の会長を務め、起業家支援にも力を入れて取り組んでいる。
企業情報
設立 1976年11月
資本金 373億459万円 ※募集法人計
売上高 176億6380万円 (H19年3月期) ※募集法人計
従業員数 689名(男444名 女245名) ※募集法人計
事業内容 専門教育事業、高等教育事業、大学教育事業
URL http://www.nsg.gr.jp/
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