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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社JUT JOY 代表取締役 原島 悟

エンジニアの市場価値向上を最優先するITベンチャー

人も会社も「本気で向きあう」なら、 必ず急成長できると確信しています

株式会社JUT JOY 代表取締役 原島 悟

システム開発現場へのエンジニア派遣などを手がけるITベンチャー、JUT JOY(ジャットジョイ)。設立1年目から売上高1億2,000万円(2021年8月期)をたたき出し、2年目は2億5,000万円(2022年8月期見込み)、3年目には5億5,000万円(2023年8月期予想)へと、倍々ゲームでの成長を目指す。野心的な目標の背景には、同社代表の原島氏の「意欲ある若手人財にJUT JOYへジョインしてもらえれば、必ず市場価値を上げられる」という自信がある。その自信の源泉である、起業までのエピソードや、今後の成長戦略などについて、同氏に聞いた。

エンジニアの希望通りの、SES案件を探し出す

―JUT JOYは2022年6月時点で、まだ設立2年に満たないITベンチャーですが、すでにエンジニアを含めたメンバーが40名近く。それにより、システム開発現場へのエンジニア派遣事業(System Engineering Service、以下、SES)が好調ですね。仲間集めに成功した理由を教えてください。

 若手人財がJUT JOYにジョインすると、市場価値を高められる仕組みがあるからです。たとえば、「PHPによるシステム開発を経験してきたが、この次はRubyを学びたい」というエンジニアが入社してくれたとします。JUT JOYならば、Rubyを使うシステム開発の現場を探してきて、その人に提供します。

 しかし、ほかのSES企業であれば、そのエンジニアを、PHPを使う現場に派遣したがるかもしれません。Rubyは初心者ですが、経験豊富なPHPなら、高い売上が期待できますから。でも、それではエンジニアのスキルアップにつながらない。JUT JOYはこれから発展していくベンチャー企業。「今、売上を最大化する」ことよりも、エンジニア一人ひとりが成長してくれることによって、「会社をより拡大させていく」ことを優先します。だから、「エンジニアが自己成長のためにやりたいこと」を実現できる機会を提供しているのです。

―「エンジニアがやりたいこと」には技術スキルの習得だけでなく、「プロジェクトマネジメントをやってみたい」といったものもありますよね。

 はい。そういった希望も、かなえられる環境があります。JUT JOYはSESのほかに受託開発事業も手がけていて、意欲ある若手エンジニアに、開発プロジェクトのリーダーを任せていますから。さらに、未経験者をエンジニアに育成して戦力化することもやっていて、経験のあるエンジニアに、未経験者のメンターになってもらう仕組みがある。後輩をサポート・指導する経験を積むことで、マネジメント力を高めることができますよ。

 また、新事業や新拠点の立ち上げに際して、意欲のある若手メンバーに、どんどん責任者になってもらっています。若いうちにマネジメントを経験してもらうことで、たとえば「将来、自分で起業したい」という夢を持っている人に、その修行としても最適な機会を提供できるんです。

ニート時代に読みあさった、ビジネス書をヒントに

―徹底的に“人”を優先する経営方針なんですね。原島さんが、そんな考え方にいきついた経緯を聞かせてください。

 私自身の経験がもとになっています。もともと、大学時代に営業会社でのインターンを経験して、ビジネスの世界にのめりこんで。「大学で勉強して、就活をして、新入社員として働きはじめて…」というルートより、圧倒的な経験値を得られると思い、大学を中退してその会社に就職することを選択しました。20歳そこそこだったのに、人財採用の責任者を任せられ、3ヵ月で100名の採用を実現したことも。

 その後、仲間たちとSES会社を立ち上げ、私自身は未経験にもかかわらず、勉強してエンジニアに。システム開発に携わりました。このころまでに、実体験から「自分自身に徹底的に向きあえば、人は必ず変われる」と確信しましたね。しかし、仲間たちと意見があわないことが増えてきて、私はフリーランスの道へ。でも、仕事をする意欲がわかない時期もあって、ニートのような生活をしたことも。

 そのころ、とにかくたくさんのビジネス書を読みました。とくにP.F.ドラッカーをはじめ、マネジメントにかかわる本を読んで、「人が自分に徹底的に向きあって変われるように、サポートする」ことに、自分の道があると考えたのです。それを実践しようと、複数の企業でマネジメントを経験。メンバーの市場価値を高めることに貢献してきました。そうしたメンバーたちに推されたこともあり、「意欲ある若手人財が、市場価値を上げられる場所」として、JUT JOYを起業したのです。

―JUT JOYで市場価値を上げられる「意欲ある人財」とは、具体的に、どんな人のことでしょうか。

 大きくは2つあります。1つ目は、突き抜けようとする人。他人より抜きん出ようという意欲が高ければ、ねばり強い努力を惜しまないでしょう。2つ目は、仕事を楽しめる人。与えられたルーティンの仕事をこなすのではなく、自ら新しいことを探し出し、チャレンジしていれば、おのずと毎日の仕事が楽しくなるはずです。

 実は、この2つの要素が社名の由来になっています。JUTが突き抜けること、JOYは楽しむこと。その2つを目指すことに共感してくれる人ならば、必ずJUT JOYで活躍できると思いますよ。

人を楽しませる新サービスを、開発するのが最終目標

―最後に、今後の成長戦略を聞かせてください。

 2023年8月期に、前期比で2倍以上になる5億5,000万円の売上を達成し、2026年までには社員数100名体制にするのが、直近の目標です。そのためにも、SESや受託開発だけでなく、マーケティングやコンサルティングなど事業領域を拡大するとともに、大阪や沖縄など地方展開を推進していきます。これからジョインしてくれる人も含めて、若手人財にどんどん新事業や新拠点の責任者になってもらう計画です。

 最終的には、自社サービスの開発を目指しています。いま考えているのは、映像など娯楽性の高いコンテンツプラットフォームサービス。昔から「人を楽しませる事業」を手がけるのが夢でしたから。そうした夢を一緒に実現してくれる新しい仲間と、ぜひ、出会いたいですね。
PROFILE プロフィール
原島 悟(はらじま さとる)プロフィール
1988年、東京都生まれ。大学在学中に営業会社でインターンを経験し、大学を中退して同社の社員に。訪問販売や人財採用などに携わった後、仲間とともにSES会社を立ち上げ、自らは未経験からスキルを学び、エンジニアとなる。その後、フリーランスやIT企業のSES事業部立ち上げ責任者などを経て、2020年に株式会社JUT JOYを設立し、代表取締役に就任。意欲ある若手人財へ「市場価値を上げられる機会」を提供することを目指している。
企業情報
設立 2020年9月
資本金 500万円
売上高 2億5,000万円(2022年8月期見込み)
従業員数 37名(2022年6月現在)
事業内容 SES(System Engineering Service)事業・教育事業・受託開発事業、QA(Quality Assurance)事業・マーケティング事業
URL https://jutjoy.com/
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