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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社SALES TOWN 代表取締役社長 駒沢 大斗

「卒業後すぐビジネスの世界で活躍したい」という目標を応援する学生起業家

「本気の営業インターンシップ」で、学生のうちに社会人経験を積もう

株式会社SALES TOWN 代表取締役社長 駒沢 大斗

就活で「ガクチカ」をアピールできたり、業界・企業・職種を深く理解できたりするメリットから、インターンシップへ参加する学生は増えている。実際、2023年卒業生におけるインターンシップの参加率は75%(出所:リクルート・就職みらい研究所『就職白書2023』)に達している。そうしたなか、学生向けに営業職の長期インターンシップの機会を提供しているのがSALES TOWNだ。「ビジネスの世界で活躍したい学生は、営業の仕事に本気で取り組むことで、自身の可能性を広げられる」と語る、同社代表の駒沢氏。自身も現役の大学生であり、「インターンシップの提供だけにとどまらず、さまざまな形で学生を応援している」と話す同氏に、サービス内容の詳細を聞いた。

「営業は辛い仕事だ」と、あきらめるのはもったいない

―学生に対して、どのような支援を行っているのでしょう。

 営業職の長期インターンシップを提供しています。具体的には、当社が代理店になっている企業の商材を実際に販売してもらいます。扱う商材は、マーケティングや販売促進に役立つITツールなどがメイン。営業する先は、飲食店やホテル、一般企業など幅広いですね。

 当社のインターンシップの特徴は、営業を「体験してもらう」のではなく「本気で実践してスキルを身につけてもらう」ことです。営業職のインターンシップというと、「ひたすら電話をかけて訪問のアポイントを取りつける」「社員の商談に同席させてもらう」といった、部分的な業務を担当するケースが少なくありません。しかし、当社ではアポの獲得から訪問して契約を取りつけるまで一貫してお任せします。そうすることで、学生のうちから、どの会社でも通用する営業力を身につけてもらうのが目的です。本格的な仕事なので、もちろん報酬は支払います。当社の場合、「時給」「時給+成果報酬」「完全成果報酬」と3つの給与形態から選べます。「安定した収入がほしい」なら時給の割合を、「結果を出したぶんだけ報われたい」なら成果報酬の割合を増やせる仕組みです。

 そして当社がこだわっているのが、「長期」という点です。特に期限を設けているわけではありませんが、「最低でも3ヵ月は働いてほしい」と推奨しています。

―なぜ長期にこだわっているのですか。

 営業は、すぐに成果を出しづらい仕事だからです。最初は慣れていないため、提案しても断られ続けるケースは多いものです。結果、疲弊した学生が「営業は辛い仕事だ」「自分は営業に向いていない」と早々にあきらめて辞めてしまう。それって、すごくもったいないことだと思うのです。そこで当社は、一定の成果が出るまで徹底的にサポートします。たとえばアポが獲得できなかった場合、「なにがダメだったか」を私や先輩の学生と一緒に考え、「次はこういう話し方をしてみよう」とPDCAサイクルを細かく回していく。そしてアポが獲得できると、グループLINEなどを通じてみんなで共有・称賛するのです。そうすると、当人のモチベーションもアップし、さらなる個人の成長にもつながります。たとえば、まったくの未経験から始めて、最初の月はアポ獲得数がゼロで落ち込んでいた学生のケースをお話ししましょう。私たちが徹底的に寄り添い、アドバイスし続けた結果、約2ヵ月で月に3~5件のアポを獲得できるようになりました。そのうえ、契約を勝ち取ることまでできたのです。このような経験を積み重ねることで、営業の醍醐味を味わえるとともに、社会に出る前から営業力を身につけられるのです。

 さらに、当社ではこうした営業スキルの習得にとどまらず、別の形での学生支援も行っています。

営業力をきたえるだけでなく、就職を決めるまでサポート

―具体的に教えてください。

 就活のサポートも行っています。たとえば、希望する学生は、当社が提携している就活エージェントと面談する機会をもうけます。そのほか、自身が内定を得た経験をもとに「就活インフルエンサー」として活躍している学生を講師に迎え、「エントリーシートの書き方」「面接の受け方」といったテーマでイベントを開催しています。そうした支援の結果、当社のインターン生には、有名な上場企業やメガベンチャーの内定者もいます。学生に対して営業職の長期インターンシップを提供している会社はほかにもありますが、就活支援まで行っている会社はほとんどないと自負しています。

―なぜ就活まで支援しているのですか。

 それは、私の実体験に基づいています。私は、「卒業後は即戦力として働けるよう、早くビジネス経験を積みたい」と、大学1年生から営業職の長期インターンシップに参加しました。最初は苦戦したものの、先輩からのアドバイスもあり、徐々に売れるようになっていきました。それが自信につながっただけでなく、お客さまから「駒沢さんがそこまでいうなら買うよ」「今度、家に御飯を食べに来てよ」など、うれしい言葉をいただいたこともあります。結果、ゼロから人とのつながりが生まれて喜んでもらえる、営業のすばらしさを実感できました。その一方で、長期にわたってインターンシップで働くことにより、就職活動に時間をかけられずにうまくいかなかった先輩も多く見てきました。「これでは本末転倒だ」と考え、「営業力習得から就活まで一貫して支援する会社を自分自身でつくりたい」と、大学3年生ながらSALES TOWNを立ち上げたのです。

学生と企業をつなぐ「ハブ」になりたい

―今後のビジョンを教えてください。

 営業職の長期インターンシップに参加する学生をさらに増やしていくとともに、当社に商材の販売を任せてもらえる企業も新たに開拓していきたいですね。そうすれば、学生は取り扱う商材の選択肢が増えることでより多様な学びの機会が得られ、企業は自社の採用コストを抑えつつ販売力を強化できる機会が得られます。当社が学生と企業をつなぐ「ハブ」となることで、そうしたWin-Winの関係を構築したいと考えているのです。

 また、学生が収入を得る手段を考えるとき、アルバイトよりも「営業職の長期インターンシップ」を選ぶのが当たり前になる世の中にしていきたいですね。もちろん他職種のアルバイトでもすばらしい経験が得られると思いますが、営業職は名刺交換のやり方といったビジネスマナーを学べたり、お客さまと対面して契約を勝ち取ることを経験できたりするもの。だからこそ、「ビジネスにおけるすべての基本になりうる」と、私は自身の経験や先輩の話を通じて確信しているのです。私は、事業を通じて営業のすばらしさを学生に伝えるとともに、学生の「営業力の可能性」を広げることで、未来におけるキャリアアップに貢献したいのです。「卒業後すぐビジネスの世界で活躍したい」という学生は、ぜひ当社が提供している営業職の長期インターンシップに参加してほしいですね。
PROFILE プロフィール
駒沢 大斗(こまざわ だいと)プロフィール
2002年、長野県生まれ。2022年に、明治大学に入学。1年生から長期インターンシップに参加し、営業職としてソーラーパネルの訪問販売などを経験する。3年生となった2024年6月、株式会社SALES TOWNを設立し、代表取締役社長に就任。
企業情報
設立 2024年6月
資本金 50万円
従業員数 13名(学生インターン含む)
事業内容 学生支援事業
URL https://sales-town.com/
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