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著名起業家インタビュー

株式会社セプテーニ・ホールディングス 名誉会長 七村 守

著名起業家強く偉大な会社を目指す

株式会社セプテーニ・ホールディングス 名誉会長 七村 守

※下記はベンチャー通信36号(2008年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―"ひねらん課"は、どういう経緯で誕生した部署なんですか?

七村:ちょうど1999年、会社設立10年目の頃。当時、当社は今のようなインターネット広告事業ではなく、アウトソーシング事業をしていました。この事業は順調に推移していたので、何かもう一つ事業の柱になるものがほしいと考えるようになりました。会社にも余裕が出てきたので、6ヶ月くらい利益を生み出さない事業でも将来性があればチャレンジしてみたいと思ったんです。そんな時、現在セプテーニ社長の佐藤(当時、新卒入社3年目)が「もう今の仕事に飽きました。何か新しいことがしたい」と生意気なことを言ってきた(笑)。しかし、彼の気持ちも分かりました。私も前職のリクルートで同じようなことを考えていたので。ちょうど会社も新規事業にチャレンジする時期で、やりたいと手を挙げた人もいた。タイミングが良かったんです。そこでできたのが、"ひねらん課"というわけです。だから、"ひねらん課"は当初は佐藤一人のためにつくった部署みたいなものでした。

―なるほど。そこの詳しい話は、後の佐藤さんのインタビューで聞くとして、七村さんが新規事業を任せる時、その人選はどのように行うのですか?

七村:まず本人のやる気を見ますね。情熱こそが、全ての原動力になると考えています。私の尊敬する経営者に京セラ創業者の稲盛和夫氏がいます。稲盛氏の言葉に「人生・仕事の結果=考え方×情熱×能力」というのがあります。稲盛氏は、この中で一番大事なのは考え方だとおっしゃっています。利他的に考え行動せよと。私もその通りだと思います。しかし、私は特に若いうちは考え方よりも、情熱の方が非常に大事だと思っています。若い人に正しい考え方を求めてもなかなか難しい。若いうちにそんな立派な考え方は持てないと思います。だから考え方も大事だけど、まずは若いうちは情熱が第一だと思うんです。情熱があれば、年とともに成長して考え方も良くなっていく。世の中において、何が良くて何が悪いのか。そういうことが年とともに見えてくる。だから、まず若いうちは情熱が最低限なければいけないと私は考えています。情熱があって、行動して、数多くの経験をして、能力が高まり、そして考え方も変わっていく。そして利他的に考えられる人間になっていく。こういうサイクルが大事だと思っています。

―他に見るポイントはありますか?

七村:その人の過去の実績も見ます。過去に実績をきちんと出している人ほど、自分で自分にプレッシャーをかけられる。つまり、私が何も言わなくても、自分で必死に考えて行動していく。
"ひねらん課"では、事業アイデアを考えるのに、まず6ヶ月のフリータイムを与えます。過去に実績を挙げてきた人は、このフリータイムを徹底的に使いこなす。誰からも指示されない分、そういうタイプの人は必死になるんです。私は任せる時は思い切って任せます。中途半端な任せ方はしません。

―最後に今後のビジョンと就活生へのメッセージを下さい。

七村:先程も言った中期経営計画を達成することで、より強く偉大な会社にしていきたい。また私は短期的なタームで会社経営を考えません。中長期的に会社が成長していくことにこそ意味があると思っています。そして、その中でもこだわっていきたいのが、増収増益ということ。いたずらに急成長させるのではなく、中身をともなった上で骨太な成長を実現させていく。この増収増益を何年続けることができるかが、経営者としての私の真価だと思っています。また就活生に伝えたいのは、たとえ起業を目指していても、3年くらいは会社に就職するべきということ。あまり短期的なタームで考えてはいけません。急ぐのはいいですが、焦ってはいけない。またいったん会社に入れば猛烈に仕事をすることです。猛烈に働いた新人時代は、必ず将来の大きな糧になります。この基礎体力がないと、30代、40代は厳しいと思います。就活期間はあなたの人生を左右する大事な時期です。全力を出し切って頑張ってください。応援しています。

―最後に起業したい若者に向けて、メッセージをお願いします。

松井:これからの時代はデジタルではなく、逆にアナログがものすごく重要になってきます。とは言っても、デジタルを否定しているわけではありませんよ。つまり、デジタルに変わるべきアナログはどんどんデジタル化すべきだしそうなると考えます。そして、その余力をアナログに注ぐべきだと思います。人間はやはりアナログな生き物ですからね。私は、そのデジタルに置きかえられないアナログ的な感性こそ素晴らしいのだと思います。21世紀はアナログにこそ中心を置くべきなのではないでしょうか。そして、若い皆さんには、そのアナログの感性を研ぎ澄まして欲しいと思います。例えば、インドへ行けば、道端で人が死んでいるわけですよ。感受性の強い時なら、その情景からいろいろな刺激が入ってくるはずです。そういう刺激を受けることで、人間の感性は研ぎ澄まされるのです。さらに重要なのは歴史です。歴史は、人間が行動する上で最大の教科書となります。皆さんにはこれをぜひ学んで欲しいと思います。歴史というのは人類が今までとってきた行動の集積ですから、そこから学べることは非常に大きいです。それを自分なりに分析して、将来の行動指針としてもらいたいですね。そして、人間の行動とはそれほど単純ではないな、もっと複雑な理由があるのだなということが分かる人になってもらいたいです。そうすると、ものを見るときの視点が変わってきますよね。また、経営者として一番大事なことは、思い込みと開き直りです。思い込みがなければ何も行動はできません。しかし、自分を信じて行動した結果、もし間違えたとしたら、もちろんその責任はとらなければいけません。その自分の思い込みに従って行動するためには、皆さんはしがらみのない、自由な立場にいなければなりません。そうはいっても、どんな人にもしがらみはあるのですが、これをしたらあいつの顔がつぶれるなどと言っていては、経営者として判断できません。だから、「自由は死を持って守るべし」です。自由を持たない人間は奴隷と同じですからね。こういうことを覚悟しておかないと経営者というのは務まらないと思います。厳しいかもしれないですが、真剣に努力した結果得られるものはとても大きいと思いますよ。皆さん、頑張ってください。

七村守(ななむら まもる)プロフィール

1955年、大阪府生まれ。1979年に山口大学を卒業後、株式会社リクルートに入社。1989年にはリクルート北関東支社長を務める。1990年10月に仲間7人で独立し、後のセプテーニの前身となる株式会社サブアンドリミナルを設立。人材採用コンサルティングに始まり、ダイレクトメールの発送代行、テレマーケティングや人材アウトソーシングなどの事業を手がける。2000年、株式会社セプテーニへと社名を変更。そして翌2001年8月にはジャスダック市場に株式を上場させる。現在は、株式会社セプテーニ・ホールディングスの名誉会長。

企業情報

設立 1990年10月
資本金 1,975百万円
売上高 258億円(グループ連結、2007年9月期実績)
従業員数 572名〔正社員〕、687名〔就業員〕(グループ連結、2008年9月現在)
事業内容 株式等の保有を通じたグループ企業の統括、管理等
URL http://www.septeni-holdings.co.jp/

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