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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社サイゼン 代表取締役 的場 一樹

人を大事にする経営で、昨年対比売上140%を達成した人材サービスベンチャー

楽しく働くことができれば数字は必ず後からついてくる

株式会社サイゼン 代表取締役 的場 一樹

※下記はベンチャー通信69号(2017年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

「やらされる」のではなく「やろう」と思える環境

―本部長としての役割を教えてください。

 関東全体で約90名のスタッフを統括。勤怠と売上の管理をしつつ、個々のモチベーションをコントロールする業務を行っています。モチベーションにかんしては、仕事をやらされるのではなく、自ら進んでやれる環境をつくるようにしています。そのほうが、やる気も出ますから。

 具体的には、入社した時点で、指示されるのではなく自ら発信して仕事をつくっていく業務であることを新人には伝えています。あとは、まかせられるところはできるだけまかせて、なるべく指示はしないようにしています。もちろんアドバイスはしますし、しめるところはキチンとしめますけど。やはり、まかせたほうが責
任をともなうので成果も出るようになるんです。僕自身、あんまり上下関係というのが好きではなく、なるべくフラットに接していますね。

―いちばん苦労した経験はなんですか。

 当社はもともと広島に本社を置いていたんですが、僕が入社したタイミングで関東にも進出。その責任者をまかされたことですね。まったくゼロからのスタートで、正直最初の2ヵ月は、仕事がゼロ。僕自身、かなりつらかったです。そんななか、知り合いの紹介からやっと携帯キャリアショップの人材派遣の仕事が入って。「これしかない」と、僕を含め3人で必死に働きました。

 結果、関東で最下位争いしている小さな店舗が、クライアント会社の総合評価で月間1位に。うれしかったですし、そこから仕事が徐々に増えていったんです。あの経験があるからこそ、いまがあるんです。

夢をもって追いかけられるそんな人材を求む

―サイゼンで働く魅力はなんでしょう。

 やはり、いい意味で指揮命令がないので自分の考えたとおりに仕事ができることですね。そのぶん責任はともないますが、いわれたままの仕事を業務時間までこなすよりはるかにやりがいがあると思います。仕事はまかせますが、いつでも相談には乗ります。そういう意味でいうと、的場と社員の距離がすごく近く、気軽に電話することができます。大手企業では、こんなことはまずないと思いますね。

―どんな会社にしていきたいですか。

 売上も社員数もさらに伸ばしていきたいですし、いつかは上場したいと思っています。そのためにクライアントとお客さま、そして社員の満足。この3つの満足を追求していきたいと考えています。

 こうした想いに共感し、夢をもって追いかけられる人と一緒に仕事がしたいですね。

全員でイチからつくり上げるそんな体制に魅力を感じた

―ブライダル会社から転職されたそうですね。

 ええ。ブライダルの仕事は、お客さまからすれば人生の大切なイベントなので、失敗は許されません。そうした緊張感がやりがいにもつながっていたのですが、親族経営ということもあり、将来のキャリアアップが望めない状況でした。そんなときに、かつて会社の先輩だった的場から声をかけてもらって。まだまだ若い人が多く、これからみんなでイチから会社をつくりあげていくというところにすごく惹かれて、入社を決断したんです。

―異業種ということで不安はありませんでしたか。

 めちゃくちゃありましたね。専門知識のない自分がやっていけるのか、と。でも実際にフタをあけてみれば、お客さまに興味をもってもらうためのコミュニケーション能力だったり、イベントで集客が難しいときにその場で商品レイアウトを変えるといった発想力が重要で。そういった能力は、ブライダルの提案や実際の結婚式場で機転を利かすといった経験があったので、それが活かされていますね。

売上が伸び悩むとすぐに誰かから電話が

―サイゼンならではの特徴はなんでしょう。

 的場も含め、社員一人ひとりがみんなのことをよく見ているところですね。各自の実績はその日全員に共有されるんですけど、売上が落ち込んでいる人には、すぐ誰かが電話をかけてくるとか。当社は関東、東海、関西、中国、四国にエリアがわかれているんですが、そういった垣根を越えて連絡があったりするんです。そうして情報交換を行ったり、自主的に勉強会を開催したり、会社全体で面倒見がいいのが特徴ですね。

 あとは、スタッフ同士がすごく仲がいいですね。上司部下に関係なく、普通に休みの日に遊びに行ったりしますから。最近も上司と一緒に山形県に遊びに行きました。しかも上司の実家です(笑)。

―今後の目標を教えてください。

 いまは携帯電話の販売がメインの会社ですが、それだけにとどまらないと思っています。的場も「やりたいことを提案してほしい」といっているので、今後提案していこうかと。具体的には、前職の経験を活かしたブライダル関係やソムリエの資格も取得しているので、飲食業もいいのではと考えています。

 あと、飲み会などでよく話しているのですが、ゆくゆくは自社ビルを建てたいですね。そして、会社を辞めるまでみんなでずっと一緒に働いていたいと考えています。
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