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金融業界の起業家インタビュー

マーブル株式会社 代表取締役  大林 優

金融「保険に入る」のではなく「保険に入っている」世の中にしたい

マーブル株式会社 代表取締役  大林 優

各保険会社と提携し、さまざまな保険商品を取り扱っているマーブル。従来の保険代理店とは一線を画す取り組みを行っており、従業員数は28名ながら、2018年末時点で保険におけるトータル保有契約額は37億円。2019年の新規獲得額は、4月末時点で6億2,500万円だという。実際に、どのような独自の取り組みを行っているのか。代表の大林氏に、詳細を聞いた。

※下記はベンチャー通信76号(2019年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

ふたつの事業を成長エンジンとして展開

―実際にどのような取り組みを行っているのでしょう。

 当社では会社の成長エンジンとして、おもにふたつの事業を行っています。ひとつは、企業リスクマネジメント事業。もうひとつが、オリジナル保険の開発です。

 企業リスクマネジメント事業では、およそ100億円から2,000億円の売上がある企業に対し、企業リスクに備えた保険を提案。近年、事業を取り巻く環境は劇的に変化しています。たとえば、集中豪雨や地震といった自然災害やパワハラ・セクハラ問題、サイバー攻撃など。これまで思いもしなかったところから、経営を脅かしかねないリスクが起こりえるのです。その、リスクヘッジとしての保険を提案しています。

―オリジナル保険の開発はどのような取り組みですか。

 こちらは「世界でたったひとつの保険を作ります」と打ち出して、独自の保険商材をつくっています。その基準となる考えは4つ。「これまでになかったユニークなものか」「その領域でNo.1になれるか」「きちんと売上が拡大していくか」「時間をかけずに実現可能なものか」です。

 たとえば、実際に手がけた保険に『避難勧告見舞金補償』があります。これは、防災アプリメーカーの依頼で作成したのですが、「地震などで避難勧告の対象となった地域住民に対し、見舞金として口座振り込みでも電子マネーでも受け取り可能な保険をアプリに付帯する」というものです。これなら保険請求手続きが不要で、電子マネーなら避難勧告が出た数分後に保険金を振り込むことが可能。かりに加入者が被災して財布がなくても、コンビニで水が買えたりホテルに宿泊もできる。また、保険会社も査定するなどの手間が省けるのです。ちなみに電子マネーによる保険金支払いの仕組みは日本初で、すでに特許を取得ずみです。

「商品ありき」より「市場ありき」が大事

―なぜそのようなオリジナル保険の開発を行っているのでしょう。

 市場の変化に対応するためです。従来は、保険会社が代理店に商品を提供し、その商品が必要なお客さまを代理店が探すというのが一般的な仕組みでした。しかし、いまや商品は飽和状態になり、人口も徐々に減少。スマホで簡単に情報をえられることから消費者の知識が増え、ニーズも多様化しています。もはや商品ありきの「プロダクトアウト」では、売れない時代なのです。

 保険はいろいろ規制がある業界ですが、テクノロジーの進化により、「ネット専用の1DAY保険」といった新しいカタチの商品が開発されるなど、比較的柔軟になってきました。そこで当社は、市場がどのような保険を求めているかを見極めて、見あった商品を開発。それを引き受けてもらえる保険会社を探す、「マーケットイン」の手法を取り入れているのです。そこが、ほかの代理店と決定的に異なるところですね。

―そのような新しい仕組みを行うためのポイントはありますか。

 やはり『避難勧告見舞金補償』のように、「業務効率がよくて工数が減る」など、保険会社にとってもメリットがあること。そうでないと、保険会社も引き受けてくれませんから。

 もうひとつは、「テクノロジーありき」ではない点。あくまでいちばん大事なのは「消費者ニーズ」であり、それがもっとも満たされるのであれば、結果としてテクノロジーを使うというスタンスですね。

便利でおもしろい保険が業界を活性化させる

―今後のビジョンを教えてください。

 数値目標としては、2023年までにトータル保有契約額100億円をめざします。それを実現するために、保険業界外のパートナー企業と組んで、アプリを開発しています。

 またゆくゆくは、「保険に入る」のではなく「保険に入っている」世の中にしていきたいですね。たとえば、週末に山登りをする計画を立てたとしましょう。それがグーグルカレンダーと連携することで、「救援者費用保険」が自動付帯されるようなイメージです。当然、スマホのプッシュ通知などで意思確認をとる必要があるでしょうが、十分に実現可能であり、消費者や保険会社にとっても便利になるはず。

 なにより、私がそんなおもしろい保険を、世に送り出したいですから(笑)。そうすることで、保険業界を活性化させていきたいですね。

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