ベンチャー通信Online > 起業家インタビュー > 金融 > 株式会社エフケイ 代表取締役 杉原 繁樹

INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社エフケイ 代表取締役 杉原 繁樹

「伴走型コンサルティング」を37年間貫いてきた保険代理店の誇り

顧客に共感し、寄り添い続け、安心の土台を一緒に築き上げてきた

株式会社エフケイ 代表取締役 杉原 繁樹

本社のある東海地区を中心に37年間、独立系の保険代理店として事業展開してきたエフケイ。「万が一」のときだけでなく、長きにわたって顧客の人生そのものを支える「伴走者」としてのサポート姿勢が高く評価され、顧客基盤は全国に拡大しているという。「多くの顧客の人生をサポートするためにも、私たちも成長しなければならない」と語る同社社長の杉原氏に、事業に対する想いや今後の成長ビジョンなどを聞いた。
※下記はベンチャー通信86号(2022年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

顧客に「伴走」するからこそ、最適な提案ができる

―事業内容を教えてください。

 生命保険・損害保険の代理店業務を行っています。この9月で創業37年を迎え、累計保険契約件数は30万件以上にのぼります。創業以来、業績は着実に伸び続け、2022年9月期の手数料収入は約40億円の見込みです。ここ10年間は、地域で展開している保険代理店を積極的にグループ化し、事業基盤を全国に拡大しています。

―これまで事業が順調に推移してきた理由を、どのように分析していますか。

 まず1つは、保険会社50社以上の豊富な商品のなかから、顧客に最適な保険を提案できる基盤があることです。これは、当社が特定の大手保険会社の系列に属さない独立系だからできることで、保険の専門家として、より客観的な立場でベストな提案ができる所以です。そしてもう1つ、私が当社最大の強みだと考えている要素が、「顧客の人生に伴走する姿勢」であり、これが評価の理由だと考えています。

―どのようなことでしょう。

 一般的に保険は、いつ起こるかわからない「万が一」に備えるために加入するものとして、とらえられています。もちろんその通りですが、当社はそれだけでなく、「個人のライフステージや企業の成長ステージが変化するごとに生じる課題や不安の解消」に向けた保険の提案を行っています。そうした提案のためには、顧客に伴走することが必要なんです。

AIにはない「力」を通じて、顧客の気持ちをくみ取れる

―伴走していれば、顧客の変化の内容やその性質をつぶさに理解できると。

 その通りです。伴走することで、顧客を取り巻く状況の変化によって生じるリスクを的確に分析・判断できるため、最適な保険をベストなタイミングで提案できるのです。最近、保険の仕事は「AIに取って代わられる代表的な業種の1つ」などと言われていますが、私はそんなことはないと思っています。なぜなら、私たちの武器は、AIにはない「共感力」だからです。共感力が高ければ、顧客の話をよく聞き、顧客の立場に立って物事を見ることができます。いわば、顧客に「寄り添える」のです。そうすることで、会話の内容だけでは把握できないような課題感や不安感もくみ取ることができるのです。

―AIにはできないことですね。

 そう思います。その結果、潜在的ニーズもとらえた最適な保険が提案できるようになります。特に当社には共感力の高い社員が多いと自信を持って言えます。当社の社員が顧客に伴走できるのは、顧客から信頼されているからだと言ったほうがいいのかもしれませんね。私は特に、顧客が経営者の場合、少しおこがましいかもしれませんが、「社外取締役になったつもりで、経営者が抱える課題解決に向けたベストな方法を提案しなさい」と社員には伝えています。だから当社の社員は、たとえば「従業員の事業活動を補償する保険に入るよりも、教育研修を充実させたほうがいい」といった踏み込んだアドバイスができるのです。後々、「事業活動を補償する保険」が本当に必要になれば、あらためて提案させてもらえればいいのです。私たちはなにより、経営者に寄り添い、経営者が安心して本業に専念できる土台を一緒に築き上げることを第一に考えてきた自負があります。

全国にサービス基盤を広げ、「参謀役」として支援

―今後のビジョンを教えてください。

 少子高齢化や人口減少、昨今のコロナ禍などさまざまな社会課題が山積し、先行きが不透明ないまの時代、保険の必要性はより高まるでしょう。だからこそ、顧客に伴走し、課題解決のアドバイスがいつでもできる私たちのような存在が求められているはずです。全国各地にこのサービス基盤を広げるためにも、現在行っている保険代理店のグループ化をさらに加速させ、私たち自身も成長していきます。特に企業保険でなんらかの不安を抱えている経営者のみなさんは、ぜひ当社にお声がけください。「参謀役」として、どんな相談にも乗りますよ。

37年間、顧客に寄り添う「伴走型」の保険コンサルティングを貫いてきたエフケイ。多くの顧客に「安心の土台」を提供してきたという。ここでは、同社の保険に加入した2社の代表者を取材。2人の発言から、エフケイが顧客から高く評価される理由を探った。

「当社では紹介が無理」。ほかの保険代理店も認めた力

―エフケイの保険に加入した経緯を教えてください。

 当社は21年前、電気・空調設備の設計、施工、保守管理を行う、いわゆる「町の電気工事屋さん」として創業しました。そして10年ほど前から、新規事業として「家庭用・業務用中古エアコンの買取・販売事業」に乗り出したのですが、当時、中古エアコンの取引を事業の柱として展開しているような会社はほとんどなかったため、非常に大きな反響をいただきました。

 日本中から不要な中古エアコンが当社に集まるようになり、自社で整備工場を建設して年々取引を拡大していきました。そんななかで、それまで当社が加入していた電気工事の損害賠償保険と工事車両保険を一度見直したいと考えるようになりました。ちょうどそのころ、愛知県下の経営者交流会でエフケイさんと知り合いになったことから、保険の見積もりを依頼することにしました。

―見積もり内容はどういったものでしたか。

 紹介してもらった新たな保険は、補償内容がいまよりも手厚くなるにもかかわらず、保険料金が約半分に下がるというものでした。「そんなにおいしい話なんて、あるのだろうか」と半信半疑の状態で、じつはそれまで加入していた保険会社に、事情を説明して保険の中身を見てもらったのです。そうしたところ、「特定の保険しか取り扱えない当社だと、紹介できない商品。正直、エフケイさんから紹介されたこの保険のほうがいいと思う」と言われたのです。これを機にエフケイさんとの取引が始まり、私個人の保険についても見直してもらいました。

―エフケイとは、今後どのような取引を行っていきますか。

 今後もぜひ、当社をサポートしていただきたいと思っています。当社は新たな取り組みとして、電気工事士の育成を目的とした研修事業を行っているほか、全国各地への支店展開を加速させ、さらなる業容拡大を図る方針です。また、将来的なIPOに向けて、今後さまざまなリスクに対応した保険の活用シーンが増えていくことが予想されます。そうしたときに、豊富な商品ラインアップを持つエフケイさんのアドバイスがいただけることは、とても心強く思います。
【元気でんき株式会社】
■創業/2001年7月 ■資本金/1,000万円 ■従業員数/42名(2022年8月現在) ■事業内容/中古エアコン買取販売、電気空調設備保守点検業務、電気工事職人育成事業 ■URL/https://www.genki-denki.co.jp/


「安心感」について、自信を持って案内できる

―エフケイから紹介された保険に加入したそうですね。

 ええ。人材派遣・紹介事業を展開している当社が今回新たに入ったのは、万が一、派遣スタッフがクライアント先で損害を起こした場合の賠償保険です。現在、当社の登録派遣スタッフは8,000人以上で、常時150社以上のクライアントに人材を紹介しています。「1日3時間」「月初と月末だけ」など、クライアントの細かなニーズに対応した「パートタイム型」の派遣スタイルが好評で、事業規模は年々拡大しています。クライアントには、今後も安心して当社に人材調達を任せていただけるように、また、派遣スタッフには安心して就労していただきたいという考えから、保険に加入しました。

―保険に加入したことで、なにか変化はありましたか。

 当社の営業社員がクライアントに事業紹介をする際、「当社は保険に加入しているので安心です」と自信を持って案内できていますね。じつはこの「派遣スタッフを対象とした損害賠償保険」は、対応する保険商品が非常に少ないようです。私も複数の保険会社に「こういった保険はありませんか」と声をかけたのですが、どこも「紹介できる商品はない」と。対して、エフケイさんは、同様の保険を3種類も紹介してくれたんです。そのなかから、当社の規模や今後の事業計画などを総合的に判断し、今回の商品を選んでくれました。この保険は、競合他社との差別化要素になると期待できます。

―保険の力も活用して、会社をどのように発展させますか。

 社員の福利厚生を充実させる保険を新たに検討し、社員がイキイキと働ける職場環境を整備していきます。その際は、エフケイさんにぜひお願いしたいですね。じつは今回の保険加入では、当社の決算期である5月末までに契約を完了したかったので、非常にタイトなスケジュールで依頼する形となりました。それでも、当社の現状と今後の事業計画に基づく最適な保険プランを、納得のいく形でしっかりと提案してくれました。エフケイさんは「伴走型」の事業スタイルが特徴だと言われることが、よく理解できました。当社がさらなる成長を遂げるためにも、保険で「安心の土台」を一緒に築いてくれる心強いパートナーだと思っています。
【エンプロ株式会社】
■創業/ 2004年11月 ■資本金/1,000万円 ■従業員数/90名(2022年7月現在) ■事業内容/人材派遣事業、人材紹介事業、アウトソーシング事業 ■URL/https://www.enpro.co.jp/
PROFILE プロフィール
杉原 繁樹(すぎはら しげき)プロフィール
1970年、愛知県生まれ。1993年に愛知大学卒業後、新卒で損害保険会社に入社。1995年、株式会社エフケイの創業者である深谷昇・現代表取締役会長に誘われ、同社へ入社。法人向け営業を得意とし、中小・中堅企業向けのコンサルティングで数百社の支援実績をもつ。2000年、取締役に就任。その後、専務、副社長を経て、2017年より現職。
企業情報
設立 1986年9月
資本金 1億5,265万円(資本準備金を含む)
売上高 約40億円(保険手数料、2022年9月期見込み)
従業員数 555名(2022年9月1日現在)
事業内容 生命保険・損害保険総合代理店事業、各種コンサルティング業務、リスクマネジメント、ファイナンシャルプラニングなど
URL https://www.efu-kei.co.jp/
※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。