INTERVIEW 業界別起業家インタビュー
「わくわく」をキーワードに、顧客や社員を大切にしていきたい
SUNS company株式会社 代表取締役会長 安友 猛 / 代表取締役社長 佐々木 駿
Sponsored SUNS company株式会社
太陽光発電システムや蓄電池など、住宅に関するエネルギー商材の販売を手がけているSUNS company。独自の販売チャネルを構築して順調に事業を拡大し、創業4年目ながら前期は売上10億円を達成し、今期は16億円を見込んでいる。グループ会社も積極的に設立しているその背景には、「わくわく」をキーワードに「顧客や社員といった『人』を大切にしたい」という想いが込められているという。同社代表の安友氏と佐々木氏に、詳細を聞いた。
※下記はベンチャー通信86号(2022年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
BtoBtoCのモデルで、新たな販路を開拓
―事業内容を教えてください。
安友:個人を対象に、太陽光発電システムや蓄電池、オール電化に伴うリフォームなど、戸建て住宅を対象としたエネルギー関連における商材の提案をメインに行っています。エネルギー関連の商材は、電気代の高騰やSDGsの観点からも注目が集まっており、市場規模のさらなる拡大も期待できます。当社の特徴としては、不動産の仲介・売買などを手がけている会社とアライアンスを結び、戸建て住宅を購入した個人顧客を紹介してもらって提案する営業形態を採用している点。言わば、BtoBtoCのモデルですね。訪問販売で提案を行う競合会社は多いですが、当社は創業以来、このスタイルに注力しているのです。
―BtoBtoCの営業形態に注力している理由はなんでしょう。
佐々木:それは、我々の前職時代における取り組みが発端となっています。以前、私と安友は同じ会社で働いており、現在と同様の商材を扱っていたのですが、営業スタイルは訪問販売でした。ただ、年々風潮的に、1軒1軒個人宅に飛び込む営業方法は敬遠される傾向にあったのです。そこで、たまたま2人とも不動産会社に勤務していた経験から「不動産会社とアライアンスを結んで個人顧客を紹介してもらえばいいのでは」と。そこで前職の社長に「新しい事業部をつくりたい」と提案したところ、採用されたのです。ゼロから不動産会社を開拓するところから始め、わずか1年で社内売上トップの事業部に成長したのです。そのとき、「この営業スタイルで事業を伸ばしていける」と確信しました。
会社が変わったのを契機に、事業部9名で新会社を設立
―新たに会社を創業したきっかけを教えてください。
安友:前職のオーナー社長が、事業承継のタイミングで、株式を売却して別会社になったのが直接のきっかけですね。その社長は、お客さまやメンバーなど「人」をすごく大切にしていました。そのため、我々含め全社員が、お客さまにていねいな説明を心がけたり、なにか問題があればすぐお客さまのもとに駆けつけたりなど、誠実な営業スタイルを信条とし、社員間でも助け合う意識がありました。しかし、別会社になったことで、社内の方針も変わり、そうした組織風土がどんどん薄れていくように。そこで、当初の2名から9名体制になっていた事業部のメンバー間で、独立の検討を始めたのです。当時取引のあった不動産会社のトップの方々などにも相談をしたところ、すごく応援していただいて。結果、事業部メンバー9名で独立することにしたのです。
―創業するうえで、重視したものはありますか。
佐々木:社員がどこででも通用するようなキャリアを積める組織をつくることです。一般的に訪問販売がメインの会社は歩合制で、営業担当者は歩合をかせぐため、1軒でも多く回ることに集中します。すると、職位があがっても社内の教育にあまり興味が向かない。結果、人材が育ちにくくなるのです。また、営業が中心のため、自然と成績上位者が職位に就きます。そうした場合、施工の企画力があったりマネジメント力に長けたりしている人でも営業力がなければまったく評価されず、辞めてしまう悪循環があるのです。前職でも社員とオーナー社長の絆はありつつも、キャリアアップするための明確な制度はありませんでした。そこで、新しい会社では、固定給とジョブローテーション制度を導入。営業に固執せずとも、組織への貢献で昇格していける体制を整えたのです。
―その成果は出ていますか。
佐々木:たとえ営業で思ったような成果が出せなくても、別の業務でイキイキと働く人材が現れています。まだ創業して4年目ながら、従業員数は80名で、家庭の事情で退職した人を含めても定着率は97%です。また当社では、平均年齢が約30歳と若い人材が多いのですが、「できるだけたくさんかせぎたい」というよりも、長く働いてじっくりキャリアアップできる環境に共感して入社するケースが多いですね。
EVの普及を見すえ、充電システムの展開を図る
―今後のビジョンを教えてください。
佐々木:現在、大阪、西東京、大宮、宇都宮、福岡に拠点がありますが、代理店展開も含めて全国の不動産会社とアライアンスを結んでいきたいですね。また今後は、EVが普及していくことが考えられます。そのため、EVを太陽光発電で充電できるシステムをカーディーラーと協業して販売する準備を進めています。当社には、自社で施工できる機能がありますので、カーディーラーの店舗の屋根に太陽光発電システムを設置し、EVを販売する際に店舗でEVを充電するデモを行ってもらうのです。
また、今後はオフィスやショッピングモール、マンションといった建物関連にもEVの充電器が必要になっていきます。ゆくゆくはそうしたジャンルにも、当社の施工機能を活かした事業を推進していきたいと考えています。
安友:さらに、組織としてグループ会社を積極的に増やしていきます。
また、今後はオフィスやショッピングモール、マンションといった建物関連にもEVの充電器が必要になっていきます。ゆくゆくはそうしたジャンルにも、当社の施工機能を活かした事業を推進していきたいと考えています。
安友:さらに、組織としてグループ会社を積極的に増やしていきます。
3つの会社を新たに立ち上げ、さらに挑戦できる場所を提供
―具体的に教えてください。
安友:すでに、広告代理店業務を手がけるSUNS Function、戸建てを購入した人に対して損害保険を提案するSUNS newLife、「やっぱり歩合制でかせぎたい」という人のために、業務委託として訪問営業を行ってもらうSUNS エナジーの3社をグループ会社として立ち上げています。そこには、事業を拡大していくのはもちろんですが、社員に対して、さらにさまざまなことに挑戦できる機会を提供したいという想いがあるのです。ゆくゆくは、社員に社内起業として新しい会社を立ち上げてほしいですし、実際に進行中の事業もあります。そうした環境をつくっていくことで、企業理念を実現したいのです。
―どのような理念でしょう。
安友:「今を楽しもう、わくわくする未来に」です。当社で働く社員がわくわくしながら仕事ができる集団でなければ、お客さまはもちろん、家族や仲間といった周りの人を幸せにすることはできないと考えているのです。
思い返せば、創業する際、相談した不動産会社のトップのみなさんから、「わくわくしますね。全力で応援します」と口々に言われました。本当に感謝しかありません。そうした初心を忘れないためにも、「わくわく」をキーワードにして、お客さまや社員といった、「人」を大切にする企業でありつづけたいですね。
思い返せば、創業する際、相談した不動産会社のトップのみなさんから、「わくわくしますね。全力で応援します」と口々に言われました。本当に感謝しかありません。そうした初心を忘れないためにも、「わくわく」をキーワードにして、お客さまや社員といった、「人」を大切にする企業でありつづけたいですね。
平均年齢が約30歳というSUNS companyには、同社の成長をけん引している中核メンバーが存在する。このページではそうした中核メンバー2名に、会社の魅力や今後の目標などを聞いた。
―現在の仕事内容を教えてください。
以前は大宮支店長を任されていたのですが、今年の7月から新設された営業統括部門に配属され、各支店の営業力の強化を図る業務を行っています。ロープレの研修や、営業の同行がメインになりますね。不動産会社への営業以外に、勉強のために訪問販売を行うことも。心がけているのは、率先垂範で自分の背中を見せ、「すごい」と憧れられる存在になることです。そのほうが、「自分もそうなりたい」と、育成される側の成長も早いですから。まだ始めて間もないですが、早くもメンバーの成果があがり始め、手応えを感じています。
―自身における今後の目標を聞かせてください。
個人のがんばりではなく、組織全体で営業の底上げを図っていくことで、会社を大きくしていきたいですね。こうした目標をもてるのも、組織に貢献した人材を評価する当社ならではだと思います。まだ創業4年目のベンチャー企業ですが、入社した人が「SUNS companyに入社してよかった」と物心両面で思ってもらえるような会社を、2名の代表と、全メンバーで目指していきたいですね。
―SUNS companyに入社した経緯を教えてください。
もともと韓国の大学で日本語を勉強していたこともあり、意を決して来日し、前職では福岡で働いていました。その後、「大阪で働いてみたい」と思い、1社目に受けたのがSUNS companyだったのです。面接で代表の2名と話したのですが、どちらもフレンドリーで楽しく会話ができました。これまでの経験から「トップの人は近寄りがたい」というイメージがあったので、いい意味で衝撃でした。ベンチャー企業という不安もありましたが、いろいろ挑戦できるメリットもあると思い、入社を決めたのです。
―仕事でのやりがいはなんでしょう。
やはり、いろいろ任せてもらえる点です。営業事務で入社したのですが、会社が成長するにつれて、経営管理部門ができ、総務や経理も兼任しています。正直大変ですが、私が仕事をするうえで大事にしているのは、誰かに必要とされること。いまはそれをひしひしと感じられるのがやりがいですね。最近では、日商簿記2級の資格を取得しましたが、今後は宅建の資格取得などを目指して、もっと会社で頼りにされる存在になりたいです。
PROFILE
プロフィール
安友 猛(やすとも たけし)プロフィール
1962年、徳島県生まれ。1986年に関西大学を卒業後、大阪ガスグループ企業に入社し、店舗マネジメント業務を担当する。その後、三井不動産グループ企業を経て、2010年、太陽光発電などを手がける会社に入社し、大阪本社にて支店長業務を担当。2019年に、佐々木氏とSUNS company株式会社を共同で立ち上げ、代表取締役に就任。同年から現職。
佐々木 駿(ささき しゅん)プロフィール
1989年、埼玉県生まれ。2008年、東京サバティーニ・インテレスト株式会社に入社し、調理業務を担当する。その後、不動産仲介会社を経て、2010年、太陽光発電などを手がける会社に入社し、東京支社にて支店長業務を担当。2019年に安友氏とSUNS company株式会社を共同で立ち上げ、代表取締役に就任。同年から現職。
企業情報
設立 | 2019年6月 |
---|---|
資本金 | 3,000万円 |
売上高 | 10億円(2022年3月期) |
従業員数 | 80名 |
事業内容 | 住宅のエネルギーに関するコンサルティング事業 |
URL | https://sunscompany.com/ |
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