INTERVIEW 業界別起業家インタビュー
「最先端」にこだわる札幌発システム開発ベンチャーの流儀
「面白いことをやりながら成長したい」それが先進技術を追求する理由です
株式会社インプル 代表取締役CEO 西嶋 裕二
Sponsored 株式会社インプル
「先進技術で革命を起こす」との理念を掲げ、2011年の設立以来、北海道・札幌の地で先進技術を駆使したアプリ・システム開発を手がけてきたインプル。「古い技術は使わない」と断言する代表の西嶋氏は、「エンジニアが面白いと思えることをやりながら、成長を追い求めるのが創業以来の流儀」と自社の戦略を説明する。エンジニア本位を貫く同社を支える独自のエンジニア育成法や、今後の成長ビジョンなどについて、同氏に聞いた。
※下記はベンチャー通信87号(2023年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
常に新しいものを取り入れる、それが当社のカルチャー
―事業内容を教えてください。
法人顧客が抱える課題を、先進技術によって解決するシステムインテグレーション事業を展開しています。先駆けて研究を重ねてきたフレームワーク「React Native」や近年トレンドの技術である「Flutter」というモバイルアプリ用のフレームワークを使った開発や、「Vue」「React」などを利用したWebのフロントエンドに最適なシステムの構築をしています。当社は創業当時から、黎明期にあったスマホアプリの開発を手がけてきた経緯があり、現在は開発効率を高める先進的なプログラミング言語や開発フレームワークをシステム開発に取り入れています。そうした成り立ちから、当社の企業理念である「先進技術で革命を起こす」のとおり、常にその時代の新しいものを取り入れていくのが当社のカルチャーであり、当社の強みの源泉となっています。今年からは、「Blockchain」を利用したNFTのマーケットプレイス開発や仮想通貨のウォレット開発など、いま話題のWeb3領域にも取り組んでいるところです。
―先進技術に特化しているのはなぜですか。
創業以前、エンジニアとして私自身が感じていたのは、エンジニアが本来やりたいことと、ビジネスで会社がエンジニアに求めることには、ギャップがあるということでした。私は経営者、そして、いちエンジニアとして、そのギャップをなくして、当社に参画いただけるエンジニアには、どんどん成長でき、仕事が面白いと感じてもらえる会社にしたいという想いがありました。簡単に言えば、オーソドックスな技術は使わないということです。札幌という地方都市に本社を持ち、70人規模のエンジニアが所属している開発会社は大きな組織です。そのうえ、「Blockchain」や「React Native」「Flutter」といった先進技術に特化しているとなれば、大きく付加価値をつけることができ、差別化にもつながります。他社との差別化が図れることにはおもに2つのメリットがあります。1つは、営業担当者が顧客に提案する際、当社が提供できる付加価値を説明しやすく、顧客にも理解していただきやすいということです。もう1つは、元来新しいことが好きなエンジニアは、当社の魅力を大いに感じることができるはずです。そのことが、採用が売り手市場にあっても、若くて優秀なエンジニアが当社に多く集まる背景になっています。
ビジネスモデルの転換と、今後のIPOを目指す
―インプルでは、若手エンジニア人材をどのように育成しているのでしょう。
この業界では、「仕事は教わるものではなく、現場で身につけるもの」というOJTの考え方が主流です。しかし、当社の場合は培ってきた新しい技術のナレッジがありますし、自社の実務経験豊富なエンジニアが構築した独自のカリキュラムがありますので、このナレッジを習得していただくほうが効率的だと考えています。ですから、経験者採用でも入社後2週間は扱う技術の習熟期間、さらに2週間は当社の開発の手順を身につけていただくカリキュラムとしています。そのうえ、当社は、エンジニアになりたい多くの方々に独自のインターンシッププログラムを提供しており、インターン修了者には当社認定の「デジタル修了証明書」を発行しています。たとえ、当社に入社しなくても、この証明書はキャリアのひとつになります。
―そのように育成したエンジニアは、その後どのように活躍できますか。
まず当社の組織形態は、いわゆるピラミッドタイプのヒエラルキー型ではなくホラクラシー型であり、組織の役割や機能によってグループが形成されています。グループ内には階層はなく、人事考課のグレードがあるだけです。エンジニアは入社後、プログラミングの技術で活躍するグループか、プロジェクト管理を行うグループかを選べるようにしています。これはあくまでキャリアパスの違いであり、マネジメントがエンジニアより「えらい」ということではありません。実際、マネジメントより報酬の高いエンジニアもいます。また、エンジニアの人事評価は360度評価と上長評価の2種類で行い、多面的な活躍を評価に反映する設計にしています。自分の評価に納得して働いてもらえるように、特に人事評価制度の整備には力を入れてきました。
―今後の成長ビジョンを聞かせてください。
経済産業省が2018年に発表したDXレポートで「2025年の崖」と示されたように、IT人材の不足が深刻となるであろう日本では、いずれ企業は我々のような開発会社に業務を委託するのではなく、標準的なクラウドサービスに自社の業務を合わせて行く時代が来ます。そうした次のステージに向けて、当社は技術力を活かし、自らソフトウェアを開発し、世の中に提供していく企業になっていきたいと考えています。そのために、今後はIPOも目指し、全社一丸で取り組んでいきます。
一方で、私が社内のエンジニアに伝えているのは、エンジニアが社会に貢献し、付加価値を提供することで社会を変革していけるという未来は今後も変わらないということです。これからも、常に新しい技術をキャッチアップでき、エンジニアとして必要な多くのことを学べて、成長できる刺激的な会社であり続けます。
一方で、私が社内のエンジニアに伝えているのは、エンジニアが社会に貢献し、付加価値を提供することで社会を変革していけるという未来は今後も変わらないということです。これからも、常に新しい技術をキャッチアップでき、エンジニアとして必要な多くのことを学べて、成長できる刺激的な会社であり続けます。
PROFILE
プロフィール
西嶋 裕二(にしじま ゆうじ)プロフィール
1973年、北海道生まれ。立命館大学理工学部出身。株式会社ソフトフロントホールディングスなどを経て、株式会社コネクトテクノロジーズ(現:株式会社ジー・スリーホールディングス)で金融機関向けモバイルアプリ開発事業に携わる。2011年、株式会社インプルを設立し、代表取締役に就任。
企業情報
創業 | 2011年6月 |
---|---|
資本金 | 2,480万円 |
従業員数 | 87名(2022年10月時点) |
事業内容 | Webシステム・業務系システム・スマートフォンアプリの開発、運用など |
URL | https://impl.co.jp/ |
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