ベンチャー通信Online > 起業家インタビュー > コンサルティング > 三優監査法人 パートナー 公認会計士 IPO関連業務推進担当 高島 知治 / パートナー 公認会計士 IPO関連業務推進担当 中西 寛彰 / パートナー 公認会計士 グローバル業務推進担当 工藤 博靖

INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

三優監査法人 パートナー 公認会計士 IPO関連業務推進担当 高島 知治 / パートナー 公認会計士 IPO関連業務推進担当 中西 寛彰 / パートナー 公認会計士 グローバル業務推進担当 工藤 博靖

グローバル展開も含めて経営者をサポート

創業からの「IPO支援」というDNA、今後も絶やさず引き継いでいきます

三優監査法人 パートナー 公認会計士 IPO関連業務推進担当 高島 知治 / パートナー 公認会計士 IPO関連業務推進担当 中西 寛彰 / パートナー 公認会計士 グローバル業務推進担当 工藤 博靖

「IPOでベンチャー企業を元気にする」という創業者の想いのもと、設立された三優監査法人。「公正かつ情熱のある監査」をモットーに、これまで数多くのベンチャー企業のIPOを支えてきた。そんな同法人が、2022年6月に「IPO関連業務推進プロジェクト」を発足。さらなるIPO支援の強化に取り組んできたという。なぜIPO支援の強化を図ろうとしたのか。同プロジェクトのキーパーソンである高島氏、中西氏、工藤氏に、成果も含めて聞いた。
※下記はベンチャー通信90号(2024年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

危機感から立ち上がったプロジェクト

―組織内にIPO関連業務推進プロジェクトを立ち上げた理由を教えてください。

高島:「IPO支援と言えば三優監査法人」というDNAを、今後も絶やさず引き継いでいくためです。当法人はもともと、IPOのコンサルティング会社を前身としており、創業から言わば当たり前のようにIPO支援に取り組んできました。しかし、当たり前であるがゆえに「組織内においてのDNAが薄れ、業界内でもIPO支援のブランディングが低下しているのでは」という危機感を持ったのです。事実、近年は当法人におけるIPO支援実績数が減少傾向にありました。そこで、プロジェクトを立ち上げることで、いま一度IPO支援を強化しようと考えたのです。

――具体的にどのような取り組みを行ったのでしょう。

高島:まずは、属人化する傾向にあったIPO支援に関するナレッジの共有からスタートしました。定期的に勉強会を開催し、ショートレビューの実施やその報告書の作成方法を、若手を中心にレクチャーを行いました。また、直近でIPO支援をしたメンバーが座談会を実施し、苦労した点や体感したやりがいなどを話すといった取り組みを、地方のメンバーにも共有できるようにオンライン・オフラインで行ってきました。

中西:外部に対しても、IPOに関するイベントに参加したり関係各社にアプローチしたりして、IPOを積極的に支援することをアピールしました。また、突発的に起こるIPO支援ニーズに応えるため、事前にIPO支援を想定したチームを組成できる準備も実施。急な相談にも、柔軟に対応できる体制を整えたのです。

IPO支援の風土が醸成され、グローバル支援も準備

――成果はありましたか。

高島:IPO支援には長い時間を要するため、プロジェクトの取り組みが直結しているとは言い切れませんが、事実としてIPO支援実績数は一昨年の1社から昨年は5社に増加しました。また、改めて「IPO支援をするんだ」という組織風土が醸成されているほか、「IPO支援をしたい」という若手メンバーが入社してくれています。

中西:関係者を通じて、IPO支援に関する相談を受ける頻度は確実に増えています。業界全体における慢性的な公認会計士のリソース不足のなか、「IPO支援を積極的に行ってもらえるのはありがたい」という声をいただいています。我々も決して人材が潤沢だとは言えませんが、プロジェクトの実施により、IPO支援に意欲的な人材が増えたことで、受け入れ態勢は整ってきたと実感しています。

 また、今後は当法人の特徴を活かして、IPO支援をさらに強化していきます。

――どのように強化するのですか。

工藤:海外での上場を含め、海外展開を目指す日本企業を支援していきます。当法人は世界5大会計事務所の1つ、BDOと連携しており、世界中にネットワークがあります。近年は日本企業のグローバルニーズが高まっている傾向にあり、国内におけるIPO支援とBDOを連携させることで、そのニーズに応えていきたいと考えています。私自身、約4年間サンフランシスコに赴任していた経験があり、昨年組織内で立ち上がったグローバル業務推進プロジェクトのリーダーに就任しました。今後は、グローバル支援が行える人材育成も含めて、私自身が得た経験やノウハウを国内に還元していきたいと考えています。

経営者を支えるパートナーでありたい

――IPOを目指すベンチャー企業の経営者にメッセージをお願いします。

高島:IPOは簡単ではありません。IPOを満たす基準は厳しく、途中で気持ちが折れそうになることもあるでしょう。それを支えるのは「IPOを実現するんだ」という経営者自身の情熱であり、パートナーの情熱です。当法人は、「公正かつ情熱のある監査」をモットーに、経営者を支えるパートナーでありたいと考えているのです。そのために、今後はIPO関連業務推進プロジェクトを部署にすることを検討するなど、より一層IPO支援を強化していきます。
PROFILEプロフィール
高島 知治(たかしま ともはる)プロフィール
1977年、奈良県生まれ。2000年に早稲田大学を卒業後、大手監査法人に入所。幅広い業種の上場企業などの監査業務および上場準備企業の支援業務を担当する。2019年、三優監査法人に入所。現在はIPO関連業務推進担当として、IPO業務拡大に向けた諸施策の企画運営を実施している。

中西 寛彰(なかにし ひろあき)プロフィール
1985年、佐賀県生まれ。2007年に横浜国立大学を卒業後、三優監査法人に入所。上場企業および上場準備企業の監査を中心に担当。現在はIPO関連業務推進担当としてIPO業務拡大を推進しているほか、新規顧客開拓や人材開発にも従事している。

工藤 博靖(くどう ひろやす)プロフィール
1982年、北海道生まれ。2005年に早稲田大学を卒業後、三優監査法人に入所。2019年、BDO USAのサンフランシスコ事務所に赴任し、米国企業の監査業務を担当する。2023年に帰国し、現在はグローバル業務推進担当プロジェクトのリーダーとして、日本企業の海外進出を支援している。

三優監査法人 企業情報
設立1986年10月
事業内容監査・保証業務、IPO支援、財務デュー・デリジェンス、企業価値評価(バリュエーション)、内部監査支援、システム監査・内部統制評価
URLhttps://www.bdo.or.jp/ja-jp/home
IPOに関するお問い合わせ・資料請求はこちら03-5322-3531 (平日 9:30〜17:30)
info@bdo.or.jp

BDOグローバル・ネットワーク(2023年9月末現在) 世界: 166ヵ国 / オフィス: 約1,800拠点 / スタッフ: 約11万6,000名

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