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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社アデレック 代表取締役CEO 永谷 朋行

時代に順応した「唯一無二」の手法で、顧客に「持続的成長」をもたらす

株式会社アデレック 代表取締役CEO 永谷 朋行

「コミュニティマネジメント」という考え方のもと、独自のマーケティング支援を手がけているアデレック。「一過性」の効果ではなく、クライアントの「持続的成長」にフォーカスしたその支援内容に、多くの企業からの注目が集まっている。同社代表の永谷氏は、「私たちとしても、クライアントの事業の成長過程を一緒に歩める醍醐味がある」と語る。いま、マーケティング市場で注目されている同社独自の支援策とは。同氏に詳細を聞いた。
※下記はベンチャー通信91号(2024年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

成約後のサポートまで、一貫して手がける独自性

―事業内容を教えてください。

 クライアントの商品やサービスのファンをつくり出し、継続して利用してもらうことを目的とした「コミュニティマネジメント事業」を展開しています。その手段はSNS運営の場合もあれば、別の広告プロモーションの場合もあり、その手法の選定や組み合わせは、対象とする商材の特性やターゲット層によりまさに千差万別、あらゆる方法論があります。当社では、世にある一般的なマーケティング手法やプロモーション手法を分析し、熟知したうえで「それらにいかに勝つか」という発想で知見を積み上げ、独自の手法をつくり上げてきました。「顧客接点」をいかに確保し、消費者の購入意欲を喚起するか、購入後も顧客をつなぎ留め、継続的な購入を促すかをマネジメントするのが当社の事業です。

―ファン層というコミュニティをマネジメントするから、「コミュニティマネジメント事業」だと。

 その通りです。この手法は近年、採用市場にも適用しています。採用市場はこれまで、マーケティングやプロモーションの手法がほとんど適用されていない市場でした。学生や求職者に会社をいかに認知してもらい、その後も接点を保ちながら会社の魅力を伝え続け、内定承諾にこぎつけるか。このプロセスは商材プロモーションと変わりません。さらに当社であれば、入社後も人材をつなぎ留め、持続的なエンゲージメント構築へと導くコミュニティマネジメントを提案できます。商材であれ人材であれ、単なる集客や成約支援を提供する会社は多くあります。成約後のサポートやマネジメントまで一貫して手がけるのが、当社の独自性なのです。

会社設立のきっかけになった、ソーシャルゲーム事業の経験

―この事業モデルはどのようにして生まれたのですか。

 私は過去に複数の大手IT企業に所属し、ソーシャルゲーム事業の運営に携わった経験があります。そこでは、プラットフォームやゲームへいかにユーザーを集客するかだけでなく、さまざまなユーザーの利便性の向上や、面白さが継続するようなコンテンツの開発、ゲーム外での顧客接点の開発など、集客後も継続的に次の購買につなげる仕組みが巧みに練られていました。この仕組みは、あらゆる商材に適用できるきわめて効果的な手法だと気づき、多くの産業に向けてコミュニティマネジメント事業を手がけるアデレックを設立しました。

―コミュニティマネジメントの手法は、まだ広く浸透していないと。

 そう思います。日本では、モノづくり企業やサービス提供企業などの事業会社さんが、自社の商材を消費者の選択肢に乗せ、長期的な購入価値を訴求させる工夫を苦手とするケースが多いように思います。そこの支援が当社の事業です。商材の長期的な購買価値の訴求により、クライアントに持続的な成長とLTV(※)をもたらします。クライアントに特定のマーケティング手法や広告サービスを導入してもらうことが当社の事業目的ではないので、ときには当社以外の事業に予算を振り分ける提案さえします。いわば、クライアントの事業の成長サイクルをつくり出すお手伝いが、我々の使命なのです。その結果として多くの消費者に購買するサービスの「選択肢」と「選択するための正しい情報」が伝わりやすくなればよいと考えています。
※LTV : Life Time Valueの略。「顧客生涯価値」を意味する

―今後の成長ビジョンを聞かせてください。

 当社の事業には、クライアントの事業計画の段階から携わり、事業の成長過程を一緒に歩める醍醐味があります。特定の手法にとらわれず、商材本位に唯一無二の手法を選択する当社のスタイルから、将来、本質をとらえたマーケターが続々と生まれると思いますし、そういった人材を輩出したいと考えています。多くのマーケティング会社がそうであるように、特定の手法に特化したほうが経営効率は高まることも事実ですが、当社はあえてその道を選びません。今後も時代の「変化」に順応して柔軟にサービスを構成し、クライアントに向き合います。これからの時代、この変化を楽しむことこそ、人生の幸福度を上げるカギだと私は思っています。この先、AI全盛の時代になっても人間でなければできない仕事は必ずあり、当社の仕事こそ、そのひとつと自負しています。
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