累計経営者579人に取材、掲載社数311ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

業界の起業家インタビュー

株式会社ワールドコーポレーション 代表取締役 小林 良

ものづくり復権の時代をヒトの面から支えていく

株式会社ワールドコーポレーション 代表取締役 小林 良

アベノミクスによる公共事業投資の増額と東京五輪へ向けた施設整備によって、建設業界は活況にわく。だが、深刻な技術者不足で請け負いきれない企業が続出。そんな中、救世主となっているのがワールドコーポレーションだ。建設業に特化した人材サービスを展開し、急成長を遂げている。本企画では、ワールドコーポレーションが支持される理由を代表の小林氏へのインタビューをはじめ多面的に分析する。

※下記はベンチャー通信62号(2016年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

技術力・採用力・受注力の三位一体で好業績をあげる

―2008年の設立から増収増益を続け、とくにここ2年間の売上高は前年比倍増に迫る勢いで伸びています。急成長の理由を教えてください。

 第一に若手の技術者を数多く採用できていることです。ここ2年間で社員数は3倍の600名に急増。その約9割が正社員雇用している技術者です。

 2013年に人材採用と育成方針を大転換し、それまで経験者中心で採用していたのを見直したのです。文系出身・未経験人材の採用・育成に注力。これが功を奏し、とくに業界で不足している若手施工管理者を建設現場に派遣できるように。東京五輪や震災復興、アベノミクスの公共投資増による需要増に対応することができたのです。

―業界の景気回復と歩調をあわせて業績を伸ばしてきたわけですね。

 ええ。その背景には、私たちの人事の採用力と営業の受注力が劇的に向上していることがあります。営業・人事・管理部門あわせて約40名いる内勤社員の定着率は98%。すぐに辞めたりせず、しっかりスキルを身につけてくれます。

 彼らの成長が会社の業績を押し上げています。市況が好転したぶん、たとえば営業なら受注しやすい環境。成功体験を身につけやすいわけです。それもあって成長スピードはきわめて速いですね。

入社3年目の若手社員に新エリアの市場開拓を任せる

―さらなる成長意欲を引き出すためにどんなことを実践しているのでしょう。

 責任あるポストにつけ、大きな裁量を与えています。若手にどんどん挑戦させ、結果を出したときはおおいにほめる。同時に、給料アップとより成長できる場を与えることでむくいています。今年は入社3年目の社員が次長に昇格した例があるくらい、どんどん引き上げていますよ。 

―活躍している若手社員の事例を教えてください。 

 金杉の話をしましょうか。昨年11月に立ち上げた東北支店で営業を任されている入社3年目の男です。通信回線の営業を短期間で辞めてしまった経歴がある。ほかの会社なら「営業できない人材」として採用しないかもしれませんが、私は見どころがあると思った。3ヵ月の契約社員として入社を認め、「受注できなければ契約延長はない」とハッパをかけました。

 3ヵ月たち、受注にはいたらなかったんですが、基本に忠実に活動する営業努力をかって延長。すると5ヵ月目で初受注に成功しました。クロージングに同行した役員によると、彼は帰りの電車のなかで涙を流したそうです。

 それで得た自信が生来の営業力を開花させ、トップ賞の常連に。そのころ、東北支店立ち上げの話がもちあがり、「行きたい」と志願した5名のなかに金杉もいました。復興需要が見込め、初の地方拠点となる東北支店は絶対に失敗できない。反面、東京以外に多くの人材をさくわけにもいかない。ひとりでも安心して新規開拓を任せられるのは─。金杉を選びました。

 私の目にくるいはなく、開設7ヵ月で黒字化してくれました。いま、東北支店の売上高は会社全体の約1割に達する。その実績を評価し、金杉は2名の部下を持つ課長に昇格させました。

採用面接はひとり2時間デメリットも正直に話す

―小林さんは採用面接のとき、どんな話をするのですか。

 建設業界で働くメリットとデメリットの両方を説明しています。だから当然、話が長くなる。面接はひとりあたり2時間ぐらいかけています。

 最初に「将来の夢」を聞きます。たいていは「ない」と答える。そうしたら「10年後の自分をイメージしてください」といいます。「人生が充実している」とか「結婚している」でもなんでもいいから。そして「イメージした自分になるには、ひとつの仕事を数年間続けてある程度のポジションにいないと難しい」と、仕事の話につなげていく。

 そのためにはどうしたらいいか。私がよくいうのは「仕事を好きになる努力をしてください」。好きなことは誰もが喜んで追求し続けられますよね。その対象が仕事なら、人生が豊かで充実したものになる。だったら、好きになる努力をするべきです。入社後に「社長のあの言葉で入社を決めました」といわれたことがなんどもあります。

―建設業界で働くリスクはどのように伝えているのでしょう。

 技術者の場合、最初のハードルが高い。大半は入社1~2年目で挫折してしまう。そのことを正直に話します。ただ、5年勤めたあとで辞める人はほとんどいない。これもまた確かな事実。施工管理は経験の蓄積がモノをいうので、手に職をつけた後は、20年30年と長期継続しやすい仕事なんです。そう伝えると「最初のハードルを乗り越えよう」と覚悟を決めて入社してくれるのです。

孤独になりがちな技術者を社内イベント開催でフォロー

―入社後の技術者は、どのような仕組みで育成・フォローしているのですか。

入社直後は大手ゼネコン出身者による研修を実施。その後も半年ごとにフォロー研修をしています。

 技術者たちはそれぞれ異なるプロジェクトに配属され、現場では他社の人間ばかりであることが大半。孤独になりやすいんです。ですから、創業期は私が一緒に飲みにいったり、彼らの悩みや相談を夜中まで聞いたりしていました。最近は社内イベントがその代わりになっています。3ヵ月ごとにバーベキューやボウリング大会などのイベントを開催し、飲み会も頻繁にありますよ。

 そして人材開発部と営業部で技術者の要望や悩みを共有。各担当営業を中心に、一人ひとりきめ細かくフォローしています。また、管理部門は技術者の勤怠をとりまとめているので、技術者の体調やメンタルの変化を察知しやすい。彼らにも技術者のフォローを怠らないように指示しています。

2018年の上場目指し 全国展開で業界No.1へ

―今後のビジョンを教えてください。

 年間売上高が50億円を突破するのが2017年度と見込んでいます。その決算をもって、2018年度に株式上場を実現したい。その目標に向けて商圏を全国にひろげ、若手が活躍できる場・ポストを大幅に増やします。仙台に続いて今年度中に大阪と名古屋に、そしてその後、できるだけ早い時期に札幌、福岡、広島に支店を開設する計画です。

―建設投資は首都圏と東北に集中しているのではありませんか。

 五輪と復興需要の終息後、「関西だ」「九州だ」となるときが必ず来ます。そのときに進出しても間に合わない。もともと東京でも、景気の最悪期に創業して、景気回復とともに業績を伸ばしてきた実績がある。それをまた別のエリアで繰り返せばいいのです。

 施工管理のいちばん重要な仕事は、現場で職人さんたちにうまく働いてもらうこと。これは言葉の壁があって外国人には任せにくい。そして現場ごとに環境が異なる工事の安全管理はロボットには代行できません。だから施工管理者の人手不足は続きます。

 私たちはそれを解消することで業界No.1になる。だから、熱意のある成長意欲の高い人材を採用したい。今年度は約600名を採用する計画です。そして高い技術を全国に提供する会社になり、関わるすべての人に貢献したいですね。

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