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IT業界の起業家インタビュー

株式会社バイタルエリア  代表取締役 上田 健一

ITプロをあきらめたサッカー経験者へ。エンジニアとして成功しないか?

株式会社バイタルエリア  代表取締役 上田 健一

(※)SES事業をメインにして、物流や金融、通信など幅広い業界においてシステム開発を行っているバイタルエリア。2010年に創業して以来、順調に増収を続けており、近年は新しい事業にも積極的に取り組んでいる。代表の上田氏は、長年のサッカー経験に基づいた、ユニークな経営哲学の持ち主だ。同氏に、独自のビジョンや求めるエンジニア像などを聞いた。

※下記はベンチャー通信63号(2016年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

自分たちの力で会社を成長させサッカースタジアムをつくる

―メインのSES事業にくわえ、新事業を手がけているそうですね。詳細を教えてください。

「クラウドインプリメントサービス」です。これは、他社の基幹系パッケージソフトと提携し、当社が(※)AWSを使ってクラウド化を実現するサービス。低コストで運用できるうえに、社内のサーバ管理が不要になります。

 さらに、高性能シュレッダーによる「セキュリティビジネスサービス」にも取り組んでいます。どんなにIT化が進んでも、社内で紙の資料は出ます。ただ、一般的なシュレッダーの裁断では、方法しだいで情報が漏れる可能性がある。そこで、国際セキュリティ基準の裁断を実現したシュレッダーにより、情報漏えいのリスクを防ぐのです。

※SES : System Engineering Serviceの略。ソフトウェアやシステムの開発・保守・運用における委託契約の一種で、特定の
業務に対して技術者の労働を提供する契約のこと

※AWS : Amazon Web Servicesの略。Amazon.com により提供されているクラウドコンピューティングサービス

―なぜ、新しい事業に取り組むのですか。

 自分たちの力で会社を成長させたいからです。SESは当社にとって重要な事業ですが、クライアントからの依頼ありきのためどうしても受け身になってしまい、自社だけで利益を生み出すことはできないのです。

 それにSES事業では、基本的にエンジニアはクライアント先に常駐するため、つねに一緒にいるわけではありません。社内の結束力を高めつつ技術力を向上させ、さらに会社を成長させていくためには、やはり同じ職場で働くほうが望ましいな、と。

 また、長期的なビジョンを実現させるためにも、新事業に取り組む必要があるのです。

―それはなんでしょう。

「サッカースタジアムを創ろう!」というビジョンの実現です。私は昔からサッカーにかかわっており、家族や仲間、監督、コーチ、そのほか応援してくれるさまざまな人々にお世話になりました。その恩返しのためにもサッカースタジアムをつくって、子どもからシニアまでサッカーを楽しめる社会構築に貢献したいと考えたのです。

 ただ、当然ながら、サッカースタジアムの建設には莫大な費用がかかります。それを当社が負担するには、売上や規模、知名度だってまだまだ全然足りていない。それを実現するためには、やはり受け身ではなく、自分たちで選択して切り拓く事業が必要。

 それにサッカースタジアムがつくれるほどの企業になれば、従業員の生活も守れる強い組織になります。そのためにも、新しい取り組みを積極的に行っていく予定です。

チーム力を重視し、共通言語は「サッカー」

―上田さんが経営を行っていくうえで重視していることはありますか。

 チーム力です。いくら個の力が強くても、ひとりでできる仕事には限界があります。たとえば、2人で100万円ずつ売上を上げるエンジニアが技術やノウハウを教えあう。それで売上が150万円ずつにアップすれば、合計300万円。つまり、「1+1」が2以上の効果を生み出すことになるのです。

 そのため、社内では私も含めて全メンバーが積極的にコミュニケーションを図っています。月に一度の社内飲み会をはじめ、休みの日もメンバー同士でサッカーをしたり、富士急ハイランドなどに遊びに行ったりしていますね。この前私の誕生日にも、社員が自宅まで祝いに来てくれました。まあこれは「かにパーティ」という事前の触れ込みにつられただけでしょうけどね(笑)。

―チーム力を上げるため、ほかに取り組んでいることはありますか。

 2014年から新卒を採用しているのですが、サッカー経験者を重視しています。会社を運営していくために大切なのは、いかにメンバー全員が同じ価値観をもって働くか。そのためには、共通言語があったほうがいい。それを「サッカー」にしようと考えたんです。私自身も経験者ですし、サッカーは世界でも浸透しているのでグローバルにも対応できるんじゃないか、と(笑)。

 また、プロを目指すくらい本気で打ち込んできた人材を求めているのです。

―なぜそうした人材を求めているのでしょう。

 それだけ一生懸命に打ち込んできた経験を評価するのはもちろん、プロをあきらめたあともサッカーを続けてほしいからです。

 どんなスポーツもそうですが、プロになれるのはほんの一握り。プロをあきらめるのは、いわば挫折で、そこからなにをしていけばいいかわからずにサッカーを嫌いになるかもしれない。そんな人材に対し、今後の人生をきちんと暮らせるよう一人前のエンジニアとして育てつつ、生涯スポーツとしてサッカーを楽しんでほしいと考えているのです。

 またそうした経験者は結束力が高く、人材の定着も期待できます。ただ、絶対に経験者しか採用しないわけではありません。同じ学校でサッカーの特待生と一般の学生が一緒に学ぶ。そんな組織をイメージしています。

壮絶なレギュラー争いより一人前になるのは難しくない

―若者に対してメッセージをお願いします。

 あえて、プロを目指しつつ挫折した学生向けにピンポイントでいわせてもらいます(笑)。プロを目指すのは本当に大変で、ケガや環境などの運にも左右されます。でもそこまで打ち込んだ経験はムダではありません。たとえば、何百人というライバルのなかでレギュラーを獲るだけでもすごい努力の成果です。それにくらべたら、一人前のエンジニアになることはそんなに難しくありません。ぜひ当社で新たな自分を見つけてほしいですね。

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