INTERVIEW 業界別起業家インタビュー
IT業界の「古い慣習」に挑む経営者が立ち上げた会社とは
SEが正当に評価される環境を用意 。「成長する楽しさを味わってほしい」
LIJ株式会社 代表取締役 野原 賢太郎
Sponsored LIJ株式会社
DXの進展に伴い、ますます注目度が増すIT業界。一見すると華々しさが目立つが、SES事業を手がけるLIJ代表の野原氏は、「IT企業の主役とも言えるSEが、正当に評価されていないと感じる。このままでは、業界全体が先細りになりかねない」と、懸念を示す。LIJは、そうした状況を打開すべく、同氏が「SE本位の経営」を掲げて立ち上げた会社だ。「SE本位の経営」とは、どのようなものなのか。そこでは、SEをどのように評価しているのか。SEに対する「想い」とあわせて、同氏に詳しく聞いた。
SEを「軽んじる」状況に、危機感を抱いて起業を決意
―事業内容を教えてください。
SESと呼ばれるSEのアウトソーシング事業をメインに行っています。顧客層は、官公庁や銀行、証券会社、クレジットカード会社、通信会社などが中心です。将来的には自社開発を行うSIerを目指しており、その前段階として年内には受託開発事業を始める予定です。2020年に会社を立ち上げてから、売上は順調に伸びており、1期目が4,500万円、2期目が1億1,700万円、3期目となる今期は1億6,000万円で着地する見込みです。
―野原さんが起業したきっかけは、なんだったのでしょう。
前職の大手SES事業者で営業担当として働くなかで、「SEが正当に評価される会社をつくりたい」と考えるようになったからです。というのも、IT企業にとって、仕事を実際に形にしてくれるSEこそが、私は主役だと思っていました。けれども、前の職場では、SEを技術のプロフェッショナルではなく、「単なる労働力」と考えるような風潮がありました。私たち営業が仕事を受注したら、業務内容やSEの能力のことなどほとんど加味することなく、単純に必要とされる人数だけSEを割り振っていく。そんな状況でした。SEを育てていくという感覚もあまり感じられず、必要に応じて雇用人数を調整できるように、多くが非正規雇用でした。パフォーマンスに応じて報酬が高くなるというケースなど、ほとんどない状況でした。
―その状況をどう感じていましたか。
「このままでは有望なSEが辞めていき、いつかは会社がダメになる」という危機感を抱くようになりました。状況の改善を訴え続けたのですが、経営陣からは「きれいごとばかりでは商売にならない」と取り合ってもらえませんでした。そうしたなか、コロナ禍による受注減で、会社がSEの大量リストラを断行。それをきっかけに会社を変えることを諦め、自分で理想とする会社を立ち上げようと決意したのです。その際、「公平であること、透明であること、大志をもつこと」という経営理念を掲げることにしました。
―そういった想いは、経営のどのようなところに反映されているのでしょう。
「SE本位の経営」を貫いているところです。私はまず、可能なかぎり高い給与を、SEへ「公平に」支払いたいと思いました。具体的には、当社におけるSEへの「還元率」を75%から83%に設定しています。還元率とは、受注案件で会社が得られた利益のうち、SEに支払う報酬割合のことです。ただ、「利益」の部分をブラックボックス化していては、いくらでも還元率を操作できてしまいます。そこで、すべての案件の収支をSEに公開し、「透明性」を確保しています。
そのうえで、SEへの案件の割り振りに関しては、本人の能力を正しく評価したうえで、「最大のパフォーマンスを発揮できるか」「成長につながるか」を基準にしています。そのためにも、受注するかどうかについては、「当社のSEにとってプラスになるか」という基準を定めています。SEが正当に評価される環境を用意すれば、仕事をどんどんこなしてスキルを高めて成長してくれ、それが結局は会社の成長につながると、私は考えています。会社の成長についても、「SEがさらに成長できる環境を提供するため」だと考えるようにしています。
そのうえで、SEへの案件の割り振りに関しては、本人の能力を正しく評価したうえで、「最大のパフォーマンスを発揮できるか」「成長につながるか」を基準にしています。そのためにも、受注するかどうかについては、「当社のSEにとってプラスになるか」という基準を定めています。SEが正当に評価される環境を用意すれば、仕事をどんどんこなしてスキルを高めて成長してくれ、それが結局は会社の成長につながると、私は考えています。会社の成長についても、「SEがさらに成長できる環境を提供するため」だと考えるようにしています。
―SEが成長できる環境づくりを徹底しているのですね。
そのように意識しています。じつは、「SE本位の経営」を行えば、自然と不要なコストが削減できるという「副次的効果」があり、私はその削減コストも、SEの報酬にあてるようにしています。たとえば、営業担当者の人件費です。SES事業者における営業担当者のおもな仕事は、「受注案件に対するSEの割り振り」と「顧客との折衝」ですが、一番多く時間をとられるのがトラブル対応なんです。SEが顧客の求めるパフォーマンスを発揮できずに開発が遅れたり、現場にマッチせずに辞めてしまったりといった内容です。それらを回避するには、能力に応じた「最適な案件の割り振り」がもっとも重要で、それができれば、少ない営業担当者で多くの案件を担当できるようになります。実際、当社では営業担当者2人で、SE30人ぶんの案件を扱っていますが、まだ余裕があるくらいです。
入社した時点で、給与が倍増する社員も
―LIJでは、どのようなSEが活躍しているのですか。
当社の経営理念にあるように、「大志」のあるSEが活躍しています。大切なのは、入社時点での能力ではなく、「大きなことをやり遂げたい」「高い報酬を得たい」という志をもって、自身の成長に対して貪欲でいられるかどうかです。そうした成長意欲に応えるだけの環境を用意している当社では、実際に多くのSEが成長を遂げ、高い報酬を得ています。たとえば、20代で入社したSEの1人は、給与が入社時点で前職の2倍になっただけでなく、そこからめきめき成長し、2年で入社時の1.5倍にまで上がっています。しかも当社では、そうした成長を長期的に支えるための手段として、SE全員を正社員として雇用するようにしています。
―SEでの活躍を考えている若者へメッセージをお願いします。
もしかしたら、今の会社に不満や将来への不安を抱えているSEの方々がいらっしゃるかもしれません。そうした今を「変えたい」という強い意志をもって踏み出してみませんか。能力も生活水準も高められる環境を見つけられるはずです。当社には、そうした環境があります。「SEとして一旗あげたい」と願う人は、「SEが正当に評価されるIT企業」である当社の一員にぜひ加わってください。
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