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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社ART AGE Marketing 代表取締役社長 高橋 知之

「プロ」を集めて地元に寄り添う地域密着型ベンチャー

福井在勤のエキスパートチームが、企業のマーケティングを包括支援

株式会社ART AGE Marketing 代表取締役社長 高橋 知之
株式会社ART AGEホールディングス 執行役員 / CDO 髙比良 直人
ECサイト構築支援専門家 木戸 泉

福井県内の中小企業をメイン顧客に、マーケティング支援を行っているART AGE Marketing。2022年の創業ながら、順調に顧客を獲得しており、売上高は前年比で倍増しているという。福井県出身である同社代表の高橋氏は、「県内と首都圏との間に存在する、中小企業の“マーケティング格差”をなくしたい」と意気込む。同氏に、事業内容の詳細や自社の強み、今後のビジョンなどを聞いた。

課題をヒアリングしたうえで、カスタマイズした提案を行う

―事業内容を教えてください。

 おもに、福井県の中小企業に対してマーケティングの支援を行っています。マーケティングとひと口に言っても、クライアントの業種や扱っている商材、対象とするターゲット、さらには「売上を上げたい」「人材を採用したい」などの目的ごとに適切な施策は異なります。当社はまず、「クライアントが抱えている経営課題」や「マーケティングによって実現したいこと」などを詳しくヒアリングします。そのうえで、「まずはホームページのリニューアルからやりましょう」「ショート動画を制作し、商圏内のリーチで広告もセットでやりましょう」など、個別にカスタマイズした提案を行います。さらには、効果検証を実施して必要に応じて改善を図り、効果が出るように伴走支援をするのです。対象顧客は幅広いですが、地域に根差した工務店や人材紹介会社といったBtoC企業が多いですね。

―マーケティング支援を行う会社は多いですが、ART AGE Marketingの強みはなんでしょう。

 包括的なマーケティング支援を行っている点です。「サイト制作に特化」「SNS活用に特化」などを打ち出している会社は多いですが、それでは支援する領域が限定されてしまいます。これまでにマーケティング施策を数多く打ってきた大都市の企業ならば、そうした限定的な支援にもニーズがあります。しかし、地方企業はそもそもマーケティング施策の経験自体が不足しがちです。ですから「ウチは何をしたらよいのか」を見定めるところからアドバイスして、どのような施策であれ、実行まで支援するサービスが必要なのです。当社の場合、HPやLPなどのWebサイトやSNSを活用した動画、パンフレット、チラシ、ポスター、看板、店舗の内装、イベント出展時のブースなど、オンライン・オフラインに関係なく、クライアントのニーズに応じて幅広いソリューションの提供ができます。そうした点が評価され、現在、毎月40~50社の企業と取引を行っており、売上も前年比で倍増しています。

経験豊富な社員の支援に加え、社外専門家によるフォローも

―なぜ、そのような包括的な支援ができるのですか。

 当社には、各分野に特化したメンバーが数多く在籍しているため、あらゆる分野をカバーできているからです。取引先が増えたことで県内における当社の知名度もアップし、それが優秀な人材の採用につながるという、良いサイクルが生まれていることが背景にあります。

 また当社では、おもに県内で活躍しているフリーランスや少人数で会社を運営しているマーケティング・クリエイティブ人材と業務委託契約を結び、社内で働いてもらっています。それが「カナタ」という組織です。そもそもマーケティング・クリエイティブの領域において、優秀な人材は独立する傾向にあります。そうした人材を自社人材と融合させ、よりハイクオリティかつ包括的なサービスをクライアントに提供するのが狙いです。組織の運営方法としては、自社のメンバーを主軸としつつ、クライアントへの提案内容や予算、納期などを勘案したうえで、業務委託の人材も加えたプロジェクトチームを編成し、対応するのです。また「カナタ」の特徴は、リモートで参画してもらうのではなく、当社オフィス内に席を用意して実際に出勤してもらう点にあります。

―出勤してもらう理由を教えてください。

 コミュニケーションを円滑にするためです。プロジェクトにおいて外部の人材に参画してもらう場合、遠隔でやりとりすると、どうしても細かい意思疎通が難しくなります。その点、同じ職場で働いていれば直接、声をかけることもできますし、ちょっとした雑談から新しいアイデアが生まれることもありますから。外部の人材にとっては、「カナタ」に所属すれば、別途オフィスを持つコストが削減できます。当社のプロジェクト以外の仕事を、当社のオフィスでしてもらってもかまいませんので。「カナタ」のメンバー間で案件を発注し合うことも可能です。また、「カナタ」全体の実績をアピールすることで、仕事が受注しやすくなるというメリットもあります。さらに、当社のメンバーも、そうした優秀な外部人材と普段から交流することで、新たなスキルアップや学びにつながるという面も大きいでしょう。

企業理念に共感できる人を積極的に募集中

―今後のビジョンを教えてください。

 引き続き、包括的なマーケティング支援を提供しつつ、当社が掲げている「4方良しのカッコいい仕事を。」という理念を追求していきたいと考えています。ここでいう「4方」とは、「クライアント」と「クライアントのお客さま」「当社」「当社のスタッフ」のことを指します。我々は、目の前の業務だけにとらわれるのではなく、その業務がクライアントはもちろん、「クライアントのお客さま」に喜んでもらえるのかまで見すえます。そして、その仕事が自社の利益だけでなく、自社スタッフのやりがいや成長にまでつながっているのかも考えるのです。そうした働き方こそが「カッコいい仕事」だととらえていて、社内のメンバーにもつね日頃から伝えています。現在、この企業理念に共感してもらえる社内メンバーおよび「カナタ」に参画してもらえる外部人材を積極的に募集しています。

―マーケティングに課題を抱えている、福井県内における中小企業の経営者にメッセージをお願いします。

 一般的に「福井県の中小企業は、首都圏と比べてマーケティングに関する取り組みが約5年、遅れている」と言われています。当社の支援によって、「そうした格差をなくしたい」という想いが私にはあるのです。新規顧客開拓や人材採用などに悩んでいる経営者は、ぜひ当社に相談してほしいですね。
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