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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社flaro 代表取締役 安部 修平

「経営管理のプロ」が興した「飲食DX」を支援するベンチャーの志

数値管理を一元化するITツールで、「スマート」な飲食経営を支援したい

株式会社flaro 代表取締役 安部 修平

経営管理プラットフォーム『FLARO』により、飲食業界の課題解決を支援しているflaro。このページでは、『FLARO』を導入した、イタリアンレストランなどを展開するイタリアンイノベーションクッチーナ(以下、IIC)代表の青木氏と、flaro代表の安部氏との特別対談を企画。『FLARO』を導入した経緯や成果などを両氏に聞いた。
株式会社flaro
代表取締役
安部 修平あべ しゅうへい
1980年生まれ。2003年に大学を卒業後、大手紡績会社に入社。経営管理部で経理を担当する。2013年に外食運営会社に入社し、本部長として、経営企画部門を率いる。2022年に株式会社flaroを創業し、代表取締役に就任。
株式会社イタリアンイノベーションクッチーナ
代表取締役社長
青木 秀一あおき ひでかず
1982年、栃木県生まれ。2002年に専門学校を卒業後、株式会社イタリアンイノベーションクッチーナに入社。料理人として経験を積みつつ、イタリアンレストラン「TOSCANA」各店の店長として店舗運営に携わる。2021年、代表取締役社長に就任。

店舗拡大が進むなか、全店舗の管理が難しくなった

―『FLARO』を導入した経緯を教えてください。

青木:当社は、都内を中心にイタリアンレストラン「TOSCANA」やイタリアン居酒屋「TOKYO MEAT 酒場」といった業態の飲食店を18店舗展開しています。店舗数がひと桁くらいのときは、私がすべての店舗の売上や利益、顧客単価、人件費といった数値を細かく管理し、改善が必要な際は現場に指示することができていました。しかし、店舗拡大が進むにつれ、私が全店舗を管理するのが難しくなっていました。また、POSシステムや受発注システム、給与管理システムといった各システムがスムーズに連動していないため、月次の営業利益の確定までに2ヵ月ほどかかっていたのです。そのため、各店舗ですばやく経営の意思決定ができたり、スピーディに営業利益を確認できたりする仕組みを必要としていました。そんなおり、飲食業界のDXを推進している業界団体のレストランテック協会に、生産効率の向上について相談しました。その際、さまざまな経営管理システムを提案されたなか、『FLARO』の導入を決めたのです。

―導入を決めた理由はなんでしょう。

青木:全店舗のシステムが連携することで、損益をほぼリアルタイムで把握できる「日次決算」が可能になった点です。『FLARO』では、従業員1人あたり売上額、売上に対する食材費と人件費の占める割合を示す「FL比率」などが日別でチャート表示されます。そのため、問題点を瞬時に特定して、迅速に経営改善に活かせることが魅力でした。

安部:青木さんには、従来の手入力により生じやすかったミスを防ぎ、経営数値の正確性を高められる点も評価いただきました。また、類似のツールに比べ、チャートやグラフなどのレポート画面が見やすく、操作性の高いところも高評価につながりました。

導入効果で業績向上に確信。27年度30店舗まで拡大目指す

―『FLARO』の導入成果はいかがでしたか。

青木:導入してまだ半年ほどですが、全スタッフがスマートフォンで前日の実績や店舗の損益データをタイムリーに把握できるようになり、現場でのすばやい経営判断が可能になりました。たとえば、前日の売上が目標に5万円届かなかった場合でも、「客単価をあと100円上げよう」と具体的な対策を即座に考えられるようになりました。正直、これまで数字に対する意識が薄かった現場スタッフの間で、「チームで目標を達成しよう」という意識が醸成されるようになったのです。こうした意識変革を実現したのが、大きな成果ですね。また、時間帯ごとの適切な人員配置が可能となり、人件費の最適化や残業時間の削減にもつながっています。

安部:導入にあたっては、当社のカスタマーサクセス(以下、CS)チームが、頻繁にミーティングを設定したり、LINEで迅速にフィードバックをしたりすることで、店長や本部スタッフの不安感を解消できるようなサポートを心がけました。

青木:CSチームには、「店長と本部間の承認申請のワークフローを変えてほしい」といった細かな要望にも丁寧に対応してもらいましたね。そのおかげで、システムをスムーズに導入することができました。

―今後の経営方針を教えてください。

青木:当社は2027年度までに30店舗まで拡大するという目標を掲げていますが、『FLARO』を活用することでそれがよりスムーズに達成できると考えています。また、店舗運営に対するスタッフの意識変革ができたことで、今期の業績は必ず向上すると確信しています。今後の展開が非常に楽しみですね。

―安部さんは、これからIICをどのように支援していきますか。

安部:CSチームを通じて、より効果的な活用を提案し、経営管理のさらなる効率化に貢献したいです。あわせて、『FLARO』のさらなる機能拡充に注力し、もっと使いやすいツールにしていきたいですね。
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