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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

Lifullグループの全貌に迫る

人々の生活を満たす新ビジネスの集合体

株式会社ネクスト Lifull特集

※下記はベンチャー通信63号(2016年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―「パパとママのコミュニケーションアプリ」を提供していると聞いています。どんなサービスですか。

 ともに忙しい夫婦が子育てについて情報共有し、コミュニケーションをはかれるアプリです。

 子どもの毎日の様子を撮った写真や育児に関するスケジュールが共有できます。

 また、事務連絡になりがちな夫婦の会話をなごやかにするためのスタンプがあります。たとえば「ありがとうスタンプ」。夫婦の会話のなかで、なかなか「ありがとう」と言いにくいこともあるでしょう。それをスタンプでなごやかに伝える仕組みです。

―このサービスを立ち上げた経緯を聞かせてください。

 私自身の経験がもとになっています。ネクストに新卒で入社して、1年目に妊娠。産休をとった後、仕事に復帰したのですが、育児との両立に葛藤する毎日でした。

 保育園から急な呼び出しがあると会社やチームに申し訳なく感じ、遅くまで働いていると子どもに申し訳なく感じる。がんばればがんばるほど「誰かに迷惑をかけている」という気がしていました。

 でも、子育てをすることも女性が働くことも社会にとってプラスになるはず。2つのプラスを両立させている人が、いつも申し訳ない想いをしているのはおかしいと感じました。そこで、「ママだけが仕事と育児の両立で葛藤しなくても済むような社会をつくりたい。その第一歩として、まずはもっとパパと一緒に子育てができるようなサービスをつくれないだろうか」と考え、事業を立ち上げたのです。

―今後、どんなビジョンを描いていますか。

 この会社を大きくして、サービスをひとりでも多くのユーザーに使ってもらい、笑顔になる家族を増やしていきたい。早く出産したからこそ、このタイミングで会社を起こせたので、ぜひとも早く軌道に乗せたいですね。

会社概要

―株式会社Lifull FaM

設立/2014年10月
資本金/3,450万円
事業内容/子育てに関するアプリ事業、その他事業
URL/http://lifull-fam.com/

―西尾さんは周囲から“野球バカ”と言われているそうですね。

 私自身もそう思っていますよ(笑)。私は野球をはじめスポーツが心底好きで、ネクストに入社した後も、学生時代から引き続き、スポーツ誌へ寄稿していました。日本中の野球場を回って取材している間に、「才能があるのに埋もれている選手がチャンスを見つけて活躍することに貢献したい」という想いが生まれてきたのです。

 それが実現できれば社会貢献もできると考え、ネクストの新規事業提案制度を活用して事業プランをアピール。見事に採用され、会社を立ち上げました。

―事業内容を教えてください。

 スポーツに特化したマッチングサービス『LifullScouting』の運営です。「スポーツで身を立てたい」と考えている若者と有望な選手を探しているチームをマッチングします。また、セカンドキャリアを考えているスポーツ選手と体育会系人材の採用を考えている企業とのマッチングもできます。

 選手は無料で、チームや企業からは登録料をもらうビジネスです。サイトの規模が大きくなれば、スポーツメーカーや関連アイテムのメーカーからの広告収入、有料の情報配信サービス、人材紹介に対する成功報酬などいろいろ考えられます。サイト運営にくわえ、スポーツチームに対するコンサルティング事業も手がけていきます。

―実績は出ていますか。

 つい最近、第1号のマッチングに成功しました。北海道在住の大
学生の野球選手が、埼玉の社会人チームへの入部が決まりました。このサイトがなければ、おそらく進路として選ぶことがなかったチームです。改めてこの事業には存在意義があると感じています。

 今後は野球以外のスポーツにも広げていきたい。また、海外のチームや選手にもターゲットを広げていきたいですね。

会社概要

―株式会社Lifull Scouting

設立/2015年4月
資本金/4,000万円
事業内容/スポーツマッチングサービスLifull Scouting運営、スポーツ関連組織に対するコンサルティング業務、有料職業紹介事業(13-ユ-307265)
URL/https://www.lifull-scouting.com/

―對馬さんは新卒でネクストに入社していまは4年目だそうですね。社長になった経緯を聞かせてください。

 音楽好きがこうじて新事業を立ち上げたんです。私は邦楽ロックが好きで、よくライブに行きます。そのなかで、不便を感じることが多くありました。

 たとえば一緒にライブに行く仲間を探したいとき。同じバンドのファンでも違う曲が好きな人だと話があわないけれど、ディープなところまで同じ趣味の人とライブに行けたら、最高に盛り上がる。そんな相手は探せないのかと。

 でも、iPodに入っている曲目や、そのなかのどの曲の再生時間が多いのかといった情報を共有できれば、自分と趣味が同じ人を探せます。そんな方法を使ったライブ同行仲間を探せるサービスを立案。ネクストの新規事業提案制度「Switch」を活用して、新ビジネスを立ち上げたのです。

―このサービスは音楽業界にどんな影響を与えますか。

 ライブシーンがより活性化します。いま、音楽業界ではCDが売れなくなっていますが、ライブは盛況です。そしてライブは公演者のグッズなどが売れるマーケットでもある。ライブの活性化は、音楽市場の拡大につながるのです。

 また、「チケットを入手したのに行けなくなった」というとき。私たちのサービスを活用すれば、自分と同じ趣味をもつ人にチケットを譲渡できます。いま、チケットの違法な転売が問題化していますが、その解決にもつながります。

―将来計画を教えてください。

 早い段階で収益化することを目指し、エンジニアを採用し、システムを強化してサービスを拡張していこうと計画しています。

 5年後には、ライブに行く人のほとんどが『ライブマッチ』を使っているようにしたい。演劇や舞台などへの進出も視野に入れて、事業を拡大したいですね。

会社概要

―株式会社Lifull LiveMatch

設立/2015年4月
資本金/3,350万円
事業内容/インターネットを利用した音楽ライブ・フェス・コンサート情報提供サービス
URL/http://www.lifull-livematch.com/
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