ベンチャー通信Online > 起業家インタビュー > IT > 株式会社テクノデジタル 代表取締役 播田 誠

INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社テクノデジタル 代表取締役 播田 誠

名だたる企業が頼りにする「技術力+プロデュース力」

大志を抱く事業家の夢を必ず成功させるエンジニア集団になる

株式会社テクノデジタル 代表取締役 播田 誠

※下記はベンチャー通信70号(2018年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
「技術力+プロデュース力」。テクノデジタルはそれを現場でどう実践しているのか、同社の若手エンジニアと顧客企業の担当者との対談で明らかにする。まずは転職サイト『イーキャリア』などを展開するソフトバンク系列の人材会社、SBヒューマンキャピタルのシステム開発の現場。同社の黒崎氏とテクノデジタルの海野氏に、両者のコラボがどう結実したのか聞いた。

求職者の住所を入力するだけで周辺エリアの求人情報を表示

―今回、開発したシステムの内容を教えてください。

海野 ジョブロケーションシステムです。住所を入力すると、その周辺の地図がPC画面に表示され、その地図上に「このショップで店員を募集中」とか「この不動産会社でスタッフを募集中」と、エリア内の求人情報が表示されるというものです。

黒崎 これは当社のスタッフが、求職者に住んでいる場所の近くの求人情報を紹介し、おススメするためのシステム。当社はソフトバンクやワイモバイルのショップ店員の採用をサポートしています。そのなかで求職者との接点が増えてきました。たとえば当社のスタッフと「ソフトバンクのショップで働きたい」という求職者とが電話で話しているとします。どうも条件などがあいそうもない。そんなときに、当社がもつほかの販売・接客系の求人を提案したい。「あなたのお住まいの近くの不動産会社で接客スタッフを募集しています。いかがですか」といった具合です。

―既存の地図情報サイトを活用できないのでしょうか。

黒崎 情報量の問題があります。求職者におススメするには、給与や休日休暇といった細かい情報について電話で話すなかで即座に提示できないといけない。既存の地図情報サイトでは、求人のある店や会社にフラグを立てるだけ。そこからさらに、わざわざ別のサイトに飛ばないと詳細情報がわからない。たとえば求職者が「月給25万円以上がいい」といっているとき、一つひとつ求人情報を確認していってその条件を満たす案件を探すのは大変だし、求職者のほうも待ちくたびれてしまう。

 地図上の「求人のある会社のポイント」をクリックするだけで詳細情報が表示されれば、すぐに条件にあう案件を探して提示できる。そこで開発に踏み切ったわけです。

顧客の先にいる顧客も技術力で感動させたい

―なるほど。具体的な完成イメージがあったのですね。

黒崎 いやいや。「地図が表示されて、そこでこんなことができたらいいな」ぐらい(笑)。これまで、当社は多くの人材サービスにかかわるシステムを開発してきましたが、地図情報システムは初めて。そんななか、海野さんには「こんなことができます」と提案してもらえた。そのおかげでイメージが鮮明になり、具体化されていきました。

海野 地図情報システムは以前、少しだけあつかった経験がありました。そこでえた知見と、あとはテクノデジタル社内の詳しい先輩に聞いて勉強し、提案につなげました。当社には多数のエンジニアがいて、たいていの技術について、詳しいメンバーがいます。

 技術面だけではなく、たとえば今回の開発でいえば人材サービスのシステムなので、人材ビジネスに詳しい上司にヒアリングして勉強しました。

黒崎 それであんなに詳しかったんですね。びっくりしたんですが、海野さんはうちがやりたいと思っていることへの理解が速い。採用関係の専門用語も理解してくれているので、とてもありがたかった。

海野 今回のシステムはSBヒューマンキャピタルさんのRPO(リクルートメント プロセスアウトソーシング)事業部という、今年5月にできたばかりの新部署が担当。さっそく、そこがどういうことをやっているのかを徹底的にヒアリングして理解しました。そのうえで、どういうシステムが必要かというワークフローを提案しました。

―どうしてそこまで徹底的に追求できるのでしょう。

海野 テクノデジタルに「情報化社会における技術革新で便利と感動を提供する」というビジョンがあるからです。それを実現するために、当社にとってのお客さまの、その先にいるお客さまも技術力で感動させたいんです。

 黒崎さんだけを見ていないで、その先にいるユーザーのことも考えて仕事をしています。使っている人が「便利だよね」と感じるサービスを提案できたらいいな、とつねに思っています。

最先端の技術を駆使して開発現場の「働き方」を変革

―今回テクノデジタルに開発を依頼した理由を教えてください。

黒崎 過去にもスマホ専門アプリやPCサイトの改修をお願いしたことがあり、「すごく柔軟に対応してくれる」という印象があったからです。今回は、まだやることが固まっていない新設の部署のシステムで、要件もそれほど固まっていない。そういうときこそ、一緒にやりたいと。

海野 過去にSBヒューマンキャピタルさんの案件を担当したメンバーから聞いた話ですが、技術だけでなく、類似のメディアを研究・分析し、デザインの訴求ポイントまで考慮した提案をしたそうです。

黒崎 ああ、そうでした。そのまま採用させてもらいました。うちはデザイン面が少し弱いので、そういう点を補完してもらい、ありがたかったですね。

―今後、このシステムをどう拡張していきますか。

黒崎 現時点では社内システムということで開発しているのですが、今後はユーザーが地図画面をスマホでもPCでも閲覧できるように拡張していきたい。そうした開発を、働くカタチの変革を推進しながら進めていきます。

 具体的には、テクノデジタルさんのようなベンダーはもとより、個人のフリーランスのエンジニアともタッグを組んだり、クラウドワークなどを活用したり。

 また、うちのメンバーにしても、リモートワークで自宅作業する人がいていい。さらには、AIなどを取り入れて自動的にシステム開発を進めることもありえます。

 そうやって、サービスの提供によって世の中の働くカタチを変えていくだけでなく、うち自身の働くカタチを変える。それによって当社の理念である「働くを変える」を体現したいと考えています。
SBヒューマンキャピタル株式会社
設立/1999年9月
資本金/1億円
従業員数/100名
事業内容/転職情報サイトの開発および運営、人材紹介事業、教育関連事業、人材採用特化型マーケティング支援事業、プロスポーツ選手のセカンドキャリア支援事業、地方創生支援事業
URL/https://www.softbankhc.co.jp/
※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。