累計経営者579人に取材、掲載社数318ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを紹介

金融業界の起業家インタビュー

マーブル株式会社 代表取締役  大林 優

金融「保険に入る」のではなく「保険に入っている」世の中にしたい

マーブル株式会社 代表取締役  大林 優

さまざまなオリジナル保険を生み出しているマーブル。昨年は、メンタルヘルステックベンチャーで、健康経営を実現するための組織改善ツール『ラフールサーベイ』を開発・提供しているラフールとの協働により、画期的な保険を開発した。ラフール代表の結城氏とマーブルの石井氏に、商品の詳細を聞いた。

※下記はベンチャー通信76号(2019年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

メンタルヘルスにおいてふたつの保険を協働開発

―どのような保険を開発したのですか。

結城:ふたつあります。ひとつ目は、企業の従業員に向けた、健康維持と離職防止を支援する『健康経営保証パック』。これは月額ひとり300円で、従業員がストレスチェックによって「高ストレス」と判断された場合、医師による面談や電話相談、カウンセラーによる面談など、保証額限度内でメンタルケアの福利厚生を受けられるサービスです。さらに、医師面談を受ければ、一人ひとりにウェアラブル端末を配布。睡眠状態や運動状況を「見える化」することで、個々の心と身体を改善するための行動変容をうながします。

―もうひとつはなんでしょう。

結城:こちらは、企業を対象にした『使用者賠償付帯ラフール研修』です。当社のメンタルヘルス研修を受講された企業で労災請求が起きた場合、最大1億円の使用者賠償責任保険(※)が支払われる仕組みです。ちなみに企業を対象とした保険ですので、労災請求に該当する方が受講した経験がなくても適用されます。

※使用者賠償責任保険:仕事中のケガ、うつ病による自殺や過労死などの労災事故の際、従業員からの訴訟などにより、会員企業やその役員が法律上の賠償責任を負った場合の賠償金・弁護士費用などが支払われる保険

従来の「保険ありき」とは逆の視点がポイントに

―そうした保険を協働で開発した背景を教えてください。

結城:当社としては、こうした保険が付帯されたメンタルヘルスケアのサービスをずっとつくりたいと考えてきました。ただ、保険業界は「まず保険を売る」という発想が一般的。なので、どうしても「保険に入ったらおまけで福利厚生や研修がついてくる」という発想になりがち。しかし、当社はメンタルヘルステックに特化した事業を展開しているため、そうしたサービスにはしたくなかった。そこで、マーブルさんの力を借りて、商品化を実現することができました。

石井:当社は既存の保険商品も扱いますが、どちらかというと市場ニーズにあった商品をつくり出すのをメインとする会社。そこで、結城社長から相談を受けて商品化するお手伝いをすることに。たとえば、「高ストレス者が医師面談に行く割合はどれくらいか」「研修を受けた際の平均客単価はどれくらいか」といったデータを、ラフールさんや国が出しているものとかけ合わせて保険のレートを算出。それをもとにして、引き受けてくれそうな保険会社に掛けあって交渉。その結果を、また結城さんと共有して…というふうに座組を形成していったんです。

―結城さんは協働したことで、どのような価値を感じていますか。

結城:マーブルさんは保険会社ではないのに、座組をつくって保険を形成し、しかもそれを保険会社に請け負ってもらうなんてすごいな、と。代理店さんの立場では、なかなか難しいことでしょうから。

石井:保険会社にも、理解のある方がいらっしゃったので実現することができました。また、過去にラフールさんの研修を受けた会社で労災申請があったケースは一度もなかったこと。さらに、当社自身が事故のない提案を過去に行ってきた実績なども、保険会社に評価されたのだと思います。

経費削減や税金対策は保険の本質的価値ではない

―反響はいかがでしょう。

結城:『健康経営保証パック』は2018年10月にサービス提供を開始してから約半年で、当社が開発・運営する健康経営を実現するための組織改善ツール『ラフールサーベイ』を導入している企業の約3分の1に契約いただいています。問い合わせ数もある程度のボリュームがあるので、導入社数はさらに増加していくのではないかと考えています。『使用者賠償付帯ラフール研修』は、まずは従業員向けの『健康経営保証パック』が広がり、経営課題が明確になることで導入が本格化していく見込みです。

―保険の取り組みにかんする今後の方針を教えてください。

結城:これまで経営者の方は、どちらかというと経費削減や税金対策のために保険を活用してきたのが実情だと思います。しかし商品が飽和しているなか、メンタルヘルスケアも含めた「健康経営」といったテーマと絡めて検討していくべき。そうした本質的な経営課題を解決できるサービスを、マーブルさんとつくっていきたいですね。

石井:保険は「入る、入らない」という二者択一ではなく、ニーズが高いサービスがあり、さらに「安心」という付加価値として保険がついている。そういった新たな価値を提供していきたいと考えています。

大林 優(おおばやし まさる)プロフィール

1971年、兵庫県生まれ。音楽活動、絵本作家を経て、1996年、AIU保険会社(現:AIG損害保険株式会社)に入社。2003年、マーブル株式会社を設立し、代表取締役に就任。

石井 麻都香(いしい まどか)プロフィール

1990年、神奈川県生まれ。2013年、法政大学を卒業後、株式会社ワークポートに入社し、広報業務などを担当。2014年、マーブル株式会社に入社。

結城 啓太(ゆうき けいた)プロフィール

1981年、宮城県生まれ。2000年、株式会社アイエムエスに入社。わずか3年で、最年少管理職に昇進。その後、営業支援会社などを経て、2008年、株式会社トラストマネージメントの取締役に就任。2011年、株式会社ラフールを設立し、代表取締役社長に就任。2019年2月、健康経営を実現するための組織改善ツール『ラフールサーベイ』を提供開始。

マーブル株式会社 企業情報

設立 2003年12月
資本金 1,000万円
従業員数 28名
事業内容 企業リスクマネジメント事業、オリジナルプロダクト(オリジナル保険開発)など
URL 【コーポレートサイト】
https://www.marble.ne.jp/
【マーブル株式会社 ショートムービーCM】
https://www.youtube.com/watch?v=cMf0KmjHIbk

株式会社ラフール 企業情報

設立 2011年11月
資本金 7億1,500万円(資本準備金含む)
従業員数 60名
事業内容 メンタルヘルステック事業、スリープテック事業、コンサルティング事業、保育園事業、有料職業紹介事業
URL http://www.lafool.co.jp/

その他の金融起業家の記事

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

ベンチャー通信

ベンチャー通信
ベンチャー情報雑誌

「ニッポンを創るビジョナリーベンチャーを取材」をコンセプトに編集している、2000年創刊のベンチャー情報雑誌です。

ベンチャー通信への掲載・取材希望の方

ベンチャー企業の採用力強化、自社の成長性・知名度アップのため、ベンチャー通信に貴社の取材記事を掲載してみませんか?

  • ベストベンチャー100
  • 注目の西日本ベンチャー100
  • 人財力100 人材採用と育成に力を入れている100社
  • 活躍しているエンジニアの職場を取材!Tech通信ONLINE
  • INOUZ Times

ベンチャー通信メールマガジン

ベンチャー通信注目の企業や、ビジネスニュースなどの情報をお知らせします。

ご登録はこちら

pagetop