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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社SPIN TECHNOLOGY 代表取締役社長 岡田 佳祐

エンジニアの「人間的成長」も考える若きリーダーの想い

未経験から立派なエンジニアに育ち、豊かな人生を歩んでほしい

株式会社SPIN TECHNOLOGY 代表取締役社長 岡田 佳祐

設立からわずか2年で、200名以上のエンジニアが活躍しているベンチャー企業がある。SES事業を中心に展開するSPIN TECHNOLOGYだ。しかも、そのエンジニアのほとんどが未経験からのスタートである。同社代表の岡田氏は、「成長意欲さえあれば、未経験者でも必ず活躍できるようになる」と語る。その言葉の背景には、エンジニアとしての成長だけでなく、「人間的成長」も促す育成の考え方があるという。同社独自の「エンジニア育成法」について、同氏に詳しく聞いた。
※下記はベンチャー通信89号(2023年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

30歳以降の人生を考え 「起業」という挑戦が生まれた

―事業内容を教えてください。

 エンジニアを派遣するSES事業を中心に、受託開発やITスクールを展開しています。現在在籍する正社員のエンジニアは200名以上で、金融、製造、通信などさまざまな業界のクライアントに対し、システム開発・運用保守を中心とした技術提供を行っています。彼ら・彼女らの多くが未経験からスタートした人財です。2期目の売上は前年比600%にのぼりました。来期は約12億円に達する予定です。

―未経験からでも多くのエンジニアが活躍しているのはなぜですか。

 一から知識を習得できる研修カリキュラムのほか、ITスクールでもしっかり学べる手厚いサポート体制のもと、エンジニアの力量に応じた派遣先を多数用意しているからです。この仕組みには、私の起業の「想い」が大きく投影されています。それは「成長意欲のある若手人財に活躍の場を提供し、自己実現してほしい」という想いです。私は前職の営業コンサルティング会社時代に、20代後半で執行役員に就きましたが、30歳以降の人生を考えた際に、お金や地位を追求するのではなく、「つねに120%でぶつかり、挑戦し続ける自分でいたい」と思ったんです。誰かのために力になり、成長に貢献し、その成長を通じた自己実現をサポートする生き方をしたいと考えました。

―そうした生き方が、岡田さんにとっての「挑戦」だと。

 はい。思えば私自身、20代前半の頃からさまざまなチャンスをもらい、チャレンジしてきました。そのなかで失敗するたびに多くのことを教わり、ときには厳しい指摘をいただきながら自分を改善してきました。周りの方々が愛情をもって接してくれたからこそ、成長できたと思います。今度は私が、「成長したい」「いまの自分を変えたい」と願う若手人財にそうした機会を提供し、「成長して自己実現する喜び」を感じてもらいたいと考えたのです。特に近年、深刻な人手不足が指摘されているIT業界であれば、社会で活躍できる機会を広げられると考えました。さらに、未経験者にもそうした道を示せれば、多くの人財に成長の喜びを提供できると思い、起業しました。

カメのように、一歩ずつ着実に進んでほしい

―未経験者を成長させる難しさはあると思います。

 確かにそうですが、私は、「仕事への熱量があれば、人は必ず成長する」と信じています。だから、その熱量をいかに高めるかを第一に考えています。エンジニアに対して、「どんなに失敗してもいい。ケツは俺が拭く」と伝えているのは、その考えの表れです。最初のうちは現場での失敗はつきもの。失敗してもチャンスがあれば、「次は絶対にがんばろう」と、逆に熱量は高まるものです。そうした「熱量」を意識したマネジメントは、当社の「伴走して育てる」という育成方針にも表れています。

―具体的にどのようなことですか。

 マンツーマン体制で技術力を高める仕組みだけでなく、たとえば、仕事の辛さも含めて包み隠さず話してもらい、その打開策を現場のリーダー陣や私たち経営層が一緒に考え、壁を乗り越えていけるようサポートするといったことです。エンジニアにとっては、そうした安心感や周りのサポートがあるなかで仕事ができれば、熱量は必ず増幅するはずです。私は、「ウサギとカメ」の逸話におけるカメのように、一歩ずつでも着実に前に進んでもらえればいいと考えています。そこで期待しているのは、「素直な気持ちで誠実に努力すれば、必ず報われる」という成長実感をつかんでもらうことです。それこそが、これから幾度となくぶつかる壁を乗り越えるための原動力となり、壁を乗り越えるたびに、自分の成長を応援してくれたことに「感謝」できるような人間へと成長していくと信じています。

―成長していくエンジニアたちと、会社をどのように発展させていきますか。

 私はいまの時期を、エンジニアの成長に向けた「種蒔きの時期」だと捉えています。5年後や10年後、芽を出した彼ら・彼女らと一緒に受託開発や自社開発を手がけ、世の中に新たな価値を生み出せる会社にしていきたいです。当社であれば、未経験からでもじっくりと時間をかけて「技術力」と「人間力」を身につけ、クライアントから「ありがとう」と感謝され、頼りにされるエンジニアとして成長できます。そうなれば、物心ともに充実した豊かな人生を歩めるでしょう。私は、「人財は当社の宝だ」と考えています。必要なのは「成長意欲」と「熱量」だけです。ぜひ多くの若者に、当社の門をたたいてほしいと考えています。
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