INTERVIEW 業界別起業家インタビュー
不動産大手で売上高の約2/3を担った元トップ営業が描く事業の行く先
埋没した個性を輝かせれば、住まいも社員も魅力的に生まれ変わる
クレストリンク株式会社 代表取締役CEO 久保市 恒太
Sponsored クレストリンク株式会社
活況が続く不動産業界のなかで、堅調に拡大を続けているリノベーション市場。その市場に、『HOUSE REVIVE(ハウスリバイブ)』という事業で一石を投じたのが、クレストリンクである。代表の久保市氏は「どんなに平凡な物件でも、本来備えている個性を引き出せば魅力的な物件に生まれ変わる」と断言し、その哲学を人材マネジメントでも活かしているという。前職の不動産大手で売上高の約2/3を一人でたたき出したという同氏に、事業の詳細や経営哲学について聞いた。
※下記はベンチャー通信95号(2026年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

クレストリンク株式会社
代表取締役CEO
久保市 恒太くぼいち こうた
1984年、秋田県生まれ。2007年に東洋大学を卒業後、株式会社リンク・ワンに入社。2009年、同社を退社し、同年にマックホーム株式会社(後にメルディアグループに吸収)に入社。2020年に同社を退職し、同年7月にクレストリンク株式会社を立ち上げ。代表取締役CEOとしておもに業務の最終決定を担う。
コストを度外視した、革新的なリノベーション
―事業内容を教えてください。
当社は、土地分譲や不動産仲介、中古物件の買い取り再販などの事業を展開しています。なかでも、中核事業として注力しているのが、中古のマンションや戸建てを買い取り、物件ごとに独自のコンセプトを立ててリノベーションする『HOUSE REVIVE(ハウスリバイブ)』という事業です。一般的なリフォームやリノベーションとのちがいは、物件そのものが持つ潜在的な魅力を根本から見直し、個性豊かな物件へと「生まれ変わらせる」ことにあります。
不動産業界では、リノベーションといえども、いかにコストを削減して利益を出すかが常識とされています。物件は地域によって相場が異なり、それを大きく上回ると、なかなか買い手がつかないからです。しかし私たちは、その常識に真正面から立ち向かい、たとえば「予算を150万円追加してでも、徹底的に物件の価値向上にこだわり抜き、結果的に相場より500万円高く売る」という独自のリノベーションスタイルを貫いています。
不動産業界では、リノベーションといえども、いかにコストを削減して利益を出すかが常識とされています。物件は地域によって相場が異なり、それを大きく上回ると、なかなか買い手がつかないからです。しかし私たちは、その常識に真正面から立ち向かい、たとえば「予算を150万円追加してでも、徹底的に物件の価値向上にこだわり抜き、結果的に相場より500万円高く売る」という独自のリノベーションスタイルを貫いています。
―具体的には、どうやって物件の価値を向上させているのでしょう。
至ってシンプルです。内見に来た方々を「ここに住みたい」と心からワクワクさせるような物件に仕上げればいいのです。そのために、私たちは、まず周辺環境や歴史的背景といった立地条件から、物件の魅力を掘り下げていきます。仕入れの視察時などを利用し、周辺にどのような人々が住んでいるのか、その街がもつ空気を肌で感じ、事前に得ている歴史的背景を照らし合わせていきます。さらに、その物件の築年数や間取りなども考慮したうえで、お客様の立場から「本当のニーズはどこにあるのか」を検証します。当社では、ここまでの工程を営業メンバーほぼ全員が行い、そして各自の意見を持ち寄って、リノベーションのコンセプトについて徹底的に議論して、物件一つひとつに独自の「コンセプトブック」を作成します。その際、私は中途半端な案だけは採用しません。単に「キレイである」とか、「オシャレっぽい」というイメージだけではない、尖ったコンセプトこそが『ハウスリバイブ』なのだと定義しているからです。
―詳しく聞かせてください。
私が考える「リバイブ」とは、本当の魅力を顕在化させ、その個性を以前よりも際立たせた「生まれ変わり」を意味します。単に「再生」「修復」といった言葉では、「元に戻る」といったニュアンスが強い。これでは、その物件に眠る潜在的な魅力は以前と同様に埋もれたままです。そうではなく、ひと目で「ほかとはちがう」と誰もが認識できるような物件独自の個性を顕在化させることこそが、本当の意味での「生まれ変わり」なのだと、私は考えています。そのために、たとえ地域の相場を上回ったとしてもコストをかける必要があるのです。とはいえ、その物件になんら関係のない突拍子もないアイデアでリノベーションしても、本来の個性と合わず、「浮いた」物件になりかねません。だからこそ、その街の空気感や歴史といった事実をベースに物件の細部まで観察し、あらゆる角度から魅力を考え抜いて、その個性を輝かせる尖ったコンセプトこそが『ハウスリバイブ』の真骨頂なのだと確信しています。
お客様と社員の双方に、ワクワクを提供する
―『ハウスリバイブ』を象徴するような施工事例を教えてください。
直近で言えば、万願寺駅周辺(東京都日野市)の物件ですね。この物件は築28年のマンションで、以前はなんの変哲もない3LDKの一室でした。まず、歴史的に見ると、この周辺は幕末時代に活躍した新選組副長の土方歳三が生誕した地です。近隣には高幡不動尊といった文化財も多く、複数の大学が点在しており、閑静な住宅街を形成しています。都市部の立川までモノレールで約7分といった立地も含め、住環境を調査していくにつれ、このマンションを求めるお客様は、「利便性は手放したくはないが、静かな環境で過ごしたい知識欲の高いファミリー層」というイメージが固まっていきました。そこで打ち出したコンセプトが『和らぎの知』(右図参照)です。
内装は歴史情緒を表現した「和モダン」をテーマに、リビングにはグレーのクロスを配して落ち着いた空間に仕上げました。そのリビングとひと続きとなっている和室には、はめごろし式の障子を裏から間接照明で照らす演出を用いるなど、現代的な感性も加えています。そして知識欲の高い層のニーズを考慮し、至るところにインテリア置き場にも使える本棚を配置しました。この物件は、地域の相場よりも500万円程度高く設定したものの、販売から1ヵ月未満で売約が成立しました。購入したお客様もほぼ即決で、まさに物件の「生まれ変わった」個性が、お客様のニーズを的確にとらえた好事例でした。
内装は歴史情緒を表現した「和モダン」をテーマに、リビングにはグレーのクロスを配して落ち着いた空間に仕上げました。そのリビングとひと続きとなっている和室には、はめごろし式の障子を裏から間接照明で照らす演出を用いるなど、現代的な感性も加えています。そして知識欲の高い層のニーズを考慮し、至るところにインテリア置き場にも使える本棚を配置しました。この物件は、地域の相場よりも500万円程度高く設定したものの、販売から1ヵ月未満で売約が成立しました。購入したお客様もほぼ即決で、まさに物件の「生まれ変わった」個性が、お客様のニーズを的確にとらえた好事例でした。
―なぜ、それほど物件の個性を引き出すことに注力するのでしょうか。
ひとえに、もったいないからです。私は、物件に限らず、つね日頃からあらゆるモノや人には、必ずなんらかの魅力や個性が備わっていると信じています。そして、そうした魅力や個性は表面化しづらく、伝わりづらいことも昔から実感してきました。
前職時代、他部署でなかなか売上が伸びず、周囲から「あいつはダメだ」とレッテルを貼られて燻っていたメンバーを、私のチームに引き取ることがよくありました。そういったメンバーの動きや仕事ぶりをつぶさに観察していると、決して能力が低いわけではなく、単に個性が活かされていないことがわかりました。対面営業が得意なメンバーもいれば、提案書で顧客を唸らせるメンバーもいます。問題は、それぞれで異なる個性を、たった1つの基準に当てはめて評価する環境にあったのです。こうして個性が潜在化してしまう環境が、日本には驚くほど多い。平準化といえば聞こえは良いですが、個性をつぶされた人やモノは本来備わっている魅力を失ってしまいます。私は、これまでの不動産売買や人材育成の経験を通じ、個性が環境に埋没してしまう「もったいない」状況を打破することこそが自身の使命だと感じるようになりました。こうした思いから、当社では「個性を爆発させ 価値を爆上げし ワクワクを創造する」をミッションとし、事業を通じて、お客様には暮らしにワクワクを、社員には人生にワクワクを提供できる会社を目指しているのです。
前職時代、他部署でなかなか売上が伸びず、周囲から「あいつはダメだ」とレッテルを貼られて燻っていたメンバーを、私のチームに引き取ることがよくありました。そういったメンバーの動きや仕事ぶりをつぶさに観察していると、決して能力が低いわけではなく、単に個性が活かされていないことがわかりました。対面営業が得意なメンバーもいれば、提案書で顧客を唸らせるメンバーもいます。問題は、それぞれで異なる個性を、たった1つの基準に当てはめて評価する環境にあったのです。こうして個性が潜在化してしまう環境が、日本には驚くほど多い。平準化といえば聞こえは良いですが、個性をつぶされた人やモノは本来備わっている魅力を失ってしまいます。私は、これまでの不動産売買や人材育成の経験を通じ、個性が環境に埋没してしまう「もったいない」状況を打破することこそが自身の使命だと感じるようになりました。こうした思いから、当社では「個性を爆発させ 価値を爆上げし ワクワクを創造する」をミッションとし、事業を通じて、お客様には暮らしにワクワクを、社員には人生にワクワクを提供できる会社を目指しているのです。
社員の豊かな人生を追求する「週休3日で年収1,000万」
―社員が個性を発揮できる環境づくりの秘訣を教えてください。
まずは社員を徹底的に信じ抜くことです。私は人材を採用する際、「極論、この人に騙されたり、会社のお金を持ち逃げされたりしても構わない」と覚悟しています。まずこちらから圧倒的な信頼を寄せることで、相手もその思いに応えようと本気でぶつかってきてくれるのです。
もちろん、これまでの経営や人生のなかで、失敗や人に裏切られた経験がないわけではありません。しかし、他人のせいにしたところでなにも生まれませんし、前には進めません。「すべては自責」ととらえ、「自分にもっとできることはなかったか」と自分自身で消化しています。そして、終わった過去を振り返るのではなく、「前に進むためには、いまどうすれば良くなるか」という未来に向けた「フィードフォワード」の考え方で社員とは接しています。相手を信じて任せ、失敗しても共に未来を見る。それが、私の経営哲学です。
もちろん、これまでの経営や人生のなかで、失敗や人に裏切られた経験がないわけではありません。しかし、他人のせいにしたところでなにも生まれませんし、前には進めません。「すべては自責」ととらえ、「自分にもっとできることはなかったか」と自分自身で消化しています。そして、終わった過去を振り返るのではなく、「前に進むためには、いまどうすれば良くなるか」という未来に向けた「フィードフォワード」の考え方で社員とは接しています。相手を信じて任せ、失敗しても共に未来を見る。それが、私の経営哲学です。
―そうした環境で、社員はどのように活躍しているのでしょう。
それぞれが自身の個性を最大限に活かしきれていると感じています。たとえば、創業メンバーの遠藤は、前職で部下だったのですが、じつは当時、脳梗塞を患って半身が麻痺していました。それが原因で前職の職場からは実質戦力外と見なされてしまったのです。しかし、私は前職から彼が「粘り強く、実直」であることを知っていたし、彼も「このぐらいは大丈夫」とポジティブにとらえてくれたので、躊躇なく彼をメンバーに加えました。彼は、杖をつきながらも熱心に営業活動を続けてくれました。その熱意は、クレストリンクの事業を前進させる原動力となり、いまも当社に欠かせない中心メンバーとして活躍しています。ほかにも、不動産業界は未経験だった元おでん屋店長も、店先で培ったコミュニケーション能力を発揮して、入社から1年足らずでトップクラスの成約数を記録しています。
―そうした社員とともに、どのような会社を目指していきますか。
私たちの当面の目標は、「週休3日で年収1,000万円を稼げる会社」を実現し、社員全員が心から楽しく、有意義に働ける環境をつくることです。そして、将来的には社員一人ひとりが独立し、当社から巣立った経営者と全国各地で提携するような、有機的なネットワーク組織を目指しています。
そのためにも、いまは新たな仲間づくりに注力しています。当社には、どんな人材でも必ず「価値ある個性」を輝かせる自信があります。当社で育った社員が、人生の最後に「クレストリンクのおかげで本当に良い人生になった」と言ってくれる。そんな社員を一人でも多く増やしていくことが、私の生涯をかけた仕事です。
そのためにも、いまは新たな仲間づくりに注力しています。当社には、どんな人材でも必ず「価値ある個性」を輝かせる自信があります。当社で育った社員が、人生の最後に「クレストリンクのおかげで本当に良い人生になった」と言ってくれる。そんな社員を一人でも多く増やしていくことが、私の生涯をかけた仕事です。
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