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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー
九州発・HRベンチャーが資本・人材・販路の壁を越えるまで
爆発的な成長を志すからには、M&Aが唯一の選択肢だった
perzik株式会社 代表取締役社長 中村 勇太 / 株式会社CS-C 代表取締役社長CEO 椙原 健 / イシン株式会社 執行役員 M&A仲介事業責任者 伊藤 史行
事業の急成長を目指しながらも、資本や人材、販路の壁に直面するベンチャー経営者は少なくない。その解決策となり得る新手法が「成長戦略型M&A」だ。経営者の退任を前提とした従来型の企業売却ではなく、経営者が引き続き指揮を執り、大手の豊富なリソースによって飛躍的なスケールを目指す。実際に「成長戦略型M&A」を実践したHRベンチャー・perzik代表の中村氏に、その経緯や成果を聞いた。
※下記はベンチャー通信95号(2026年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

perzik株式会社
代表取締役社長
中村 勇太なかむら ゆうた
1992年、愛知県生まれ。2016年に明治大学経営学部を卒業後、大手生命保険会社を経て、HRテック企業でのコンサルタントや事業会社の採用責任者、上場企業の投資事業部門などを経験。2023年にperzik株式会社を設立、代表取締役社長に就任。
EXIT型ではない、経営者が残る企業売却
―福岡を拠点に、地方企業の採用代行事業を手がけていたperzikの成長戦略を構想するなかで、M&Aという手法にたどり着いた経緯を教えてください。
転機は1年半前です。もともと月額100万円規模の採用代行を手がけていましたが、複数の求人サイトへ効率的に求人情報を届けられる大手採用プラットフォームの普及を機に、月額10万~15万円のサービスへシフトしました。立ち上げから約1年で120社以上に提供可能となり、「このサービスを拡大していけば、世の中のインフラにできる」という夢がめばえたのです。
ただ、参入障壁が低く模倣されやすい領域なので、自力で年2倍の成長は射程圏内でも、競合を引き離すために5倍・10倍と爆発的に伸ばす必要がある。そのためには、「資本力・人材・顧客基盤」が不足していました。そんな折、イシンから「経営者が退任するEXIT型ではなく、買い手側のリソースを活用して急成長させるM&A」の提案を受け、「課題を根本解決できる」と直感したことが、始まりでした。
ただ、参入障壁が低く模倣されやすい領域なので、自力で年2倍の成長は射程圏内でも、競合を引き離すために5倍・10倍と爆発的に伸ばす必要がある。そのためには、「資本力・人材・顧客基盤」が不足していました。そんな折、イシンから「経営者が退任するEXIT型ではなく、買い手側のリソースを活用して急成長させるM&A」の提案を受け、「課題を根本解決できる」と直感したことが、始まりでした。
ベンチャー経営者特有の「孤軍奮闘感」が解消
―ベンチャー経営者は「独立独歩」「一国一城の主」という意識も強いと思います。M&Aに対して葛藤はありませんでしたか。
最初は「経営の自由度が失われるのでは」という葛藤もありました。でも「自社サービスをより多くの地方・中小企業に届けたい」想いがはるかに強かった。
交渉でイシンが、引き続き私が経営に当たる前提を買い手に徹底して伝えてくれ、事業運営における裁量の8~9割を維持した形でCS-Cにグループインできました。ジョイン後も事業方針や意思決定は私が主導しています。上場企業傘下となったことで稟議や経理手続きが必要になりましたが、不自由を感じるほどではありません。むしろ、ベンチャー経営者特有の「孤軍奮闘感」が解消されたメリットを実感しています。たとえば現在、CS-CのCEOやCOOと週3回ブレストを行い、上場企業トップの視点やノウハウを直接吸収しています。これは自身の大幅な成長にもつながっています。オーナーシップを保ち成長を加速できる選択に、後悔はありません。
交渉でイシンが、引き続き私が経営に当たる前提を買い手に徹底して伝えてくれ、事業運営における裁量の8~9割を維持した形でCS-Cにグループインできました。ジョイン後も事業方針や意思決定は私が主導しています。上場企業傘下となったことで稟議や経理手続きが必要になりましたが、不自由を感じるほどではありません。むしろ、ベンチャー経営者特有の「孤軍奮闘感」が解消されたメリットを実感しています。たとえば現在、CS-CのCEOやCOOと週3回ブレストを行い、上場企業トップの視点やノウハウを直接吸収しています。これは自身の大幅な成長にもつながっています。オーナーシップを保ち成長を加速できる選択に、後悔はありません。
―M&Aのパートナーを選択するうえで、重視したポイントはなんでしょう。
「バリュエーション」「意思決定の尊重」、そして一番重要な「顧客層が一致し、圧倒的な事業シナジーがあること」の3点です。当社の地方中小企業向け採用支援に対し、CS-Cは全国約6,000店舗の集客支援を展開しており、顧客層がぴったり一致しました。さらにCS-Cは20行以上の地方銀行とネットワークをもちます。自力開拓に何年もかかるリソースや上場企業の信用力が一瞬で手に入ることが決定打でした。
―M&A仲介会社として、イシンのサポートが役立った点を教えてください。
じつは当初は、ほかの仲介会社も検討していましたが、イシンが提案する買い手候補リストの質は圧倒的でした。当社の強みや条件を徹底理解し、上場企業含む数社を的確にマッチングしてくれ、ムダな打診はいっさいありませんでした。CS-Cを提案された際のマッチング精度の高さには感動しました。また、夜間でも疑問にすぐ答えてくれ、株式譲渡に関する手続きや事業計画の作成まで、まるでCFOが隣にいる安心感で進めてくれました。それをベンチャーによりそったリーズナブルな料金で提供してもらえたのもありがたかったです。
採用に悩む地方中小企業の「標準インフラ」を目指す
―強力なパートナーを得て、今後、perzikをどのように成長させていきますか。
短期目標として3年で売上高10億円とする計画を実行中です。第一歩としてCS-Cのリソースで業務へのAI導入を進め運用効率と支援品質のさらなる向上に取り組んでいます。さらにCS-Cの営業ルートを通じた顧客紹介も始まり、自社単独で開拓していたころにはなかったスピード感で、販路の拡大が進んでいます。
中長期的には売上高30億~50億円規模へ育てます。採用に悩む地方中小企業が、最初に相談・導入する標準的な採用インフラを目指します。今後は、ショート動画を活用した採用力向上に加え、採用後の定着・育成・活躍支援など、人材にかかわる領域へサービスを広げていきます。さらに、人事領域のAX・DXにも対応し、地方中小企業の人材課題と生産性向上を一気通貫で支える総合サービスへと進化させていきます。
中長期的には売上高30億~50億円規模へ育てます。採用に悩む地方中小企業が、最初に相談・導入する標準的な採用インフラを目指します。今後は、ショート動画を活用した採用力向上に加え、採用後の定着・育成・活躍支援など、人材にかかわる領域へサービスを広げていきます。さらに、人事領域のAX・DXにも対応し、地方中小企業の人材課題と生産性向上を一気通貫で支える総合サービスへと進化させていきます。
―「成長したいが資本や人材、販路が不足している」と悩む経営者へメッセージをお願いします。
「すぐれたサービスを世に広めたい」「事業を5倍・10倍に急成長させたい」とき、自力では必ず壁にぶつかります。特に差別化が難しい市場で戦う企業にとって、大手と組む「成長戦略型M&A」は最強の選択肢です。信頼できるパートナーと出会い、自社サービスを社会インフラへ昇華させる「第二の創業」となります。一人で悩む経営者こそ、ぜひ検討してみてください。経営の景色が一変するはずです。
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