
インターネットの総合サービス企業として、常に業界をリードし続けているサイバーエージェント。現在もAmeba(アメーバブログ)やプーペガールなど、時代の先を読んだ新サービスを展開し、高い成長率を維持している。その成長の原動力となっているのが、積極的な新規事業の展開とそれを担う人材の育成だ。サイバーエージェントでは社歴や年齢に関係なく成果を出す社員が活躍できる環境がある。サイバーエージェント流の新規事業の立ち上げ、人材育成などについて社長の藤田に聞いてみた。
※下記はベンチャー通信28号(2007年11月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
―変化の激しいインターネット業界で、御社が勝ち残ってきた理由は何だと思いますか。
藤田:時流にあわせて新しい事業を展開していったからだと思います。逆に言うと、ひとつの事業だけに固執していたら、サイバーエージェントは生き残れなかったでしょう。インターネットの世界では、すでにブランドを確立した企業ですら時流にあわせた事業を手がけていかないと、あっという間に時代から取り残されてしまいます。インターネット業界はそのくらい変化の速い業界です。
―現在、最も力を入れている事業は何でしょうか。
藤田:やはりインターネットメディア事業ですね。いま当社が注力しているのは、Ameba(アメーバブログ)http://www.ameba.jp/です。
Ameba(アメーバブログ)は、ブログサービスをベースにSNSや動画投稿、コミュニティなど、ユーザーが求める機能を随時加えていったことで、世界でも類を見ない独自のメディアとして進化を遂げてきました。月間利用者数も1,000万人を超え、PVも非常に伸びています。
また、今までのように海外の先行サービスをマネすれば良いという時代は終わりました。現在、サービスが流行したり進化するスピードは世界的に変わらなくなっています。だから日本のネット企業も新しいサービスを独自に創り出す力が求められているんです。
―次のサービスとして注目しているものはありますか。
藤田:注目しているのは、「セカンドライフ」に代表されるようなネット上の仮想空間ですね。当社でも、「プーペガール」というアバターを使ったファッション特化型コミュニティサイトを運営し、急激に伸びています。アバターを着せ替えすることで、ファッション欲を満たしているというユーザーの傾向がありますね。 またブログやSNSなどWeb2.0の流れにより、人々のクチコミのスピードがどんどん速くなってきています。当社でもネット上でのクチコミマーケティングサービスを提供していますが、以前はリアルな場で人から人に伝わっていたのが、今では個人のブログやSNSにより、そのスピードは格段に速くなりました。これによって人々の消費行動にも大きな変化が生じてきていると思います。
―新規事業の発案は、主に藤田さんがしているのですか。
藤田:私が発案した事業は全体の2、3割くらいですよ。ほとんどの事業は現場の社員が自発的に発案してサービスを生み出しています。
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