INTERVIEW 業界別起業家インタビュー
逆風が吹いている今だからこそ、ベンチャーにチャレンジしてほしい
株式会社サイバーエージェント 代表取締役社長 藤田 晋
※下記はベンチャー通信28号(2007年11月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
―藤田さんは会社を経営する上でも直感を重視していますか。
藤田:そうですね。社長業というのは、まじめにコツコツ働いていけば、必ず成功するというものでもありません。時代の流れを読んで、「ここは力を入れるときだ」とか「ここは手を出してはいけない」と勝負勘を働かせたりすることも時として必要です。また、こういう勝負勘や場の流れを読むといったものは、大学時代に熱中していた麻雀で養われたのかもしれません(笑)。麻雀でポーカーフェイスの心理戦を経験したおかげで、勝負勘が磨かれたと思いますね。
―これから5年先、10年先のインターネットはどうなっていくと思いますか。
藤田:5年先、10年先のことは私も分からないし、誰にも分からないと思います。よく新卒採用の場なんかで、「将来のネットビジネスはこうなります」と言う人がいますが、それはある種すごく無責任な発言だと思います。変化の激しいネット業界での予測は不可能に近い。 なので、当社としてはあくまで予測できる範囲内で事業を展開し、等身大のサービスをつくっていきたいと思っています。
―最後に読者にメッセージをお願いします。
藤田:最近、起業志望の若者が減っていると思います。おそらく有名なベンチャー企業が相次いで不祥事を起こした影響だと思います。しかし、それは星の数ほどあるベンチャー企業のわずかな例に過ぎません。起業への風当たりが強まり、それが原因で若者の起業意欲が失われるのは惜しいことです。ベンチャー企業に追い風が吹いたり、逆風が吹いたりするのは、何年も前から繰り返されてきたことです。ベンチャーブームが訪れ、ブームが去る。この繰り返しです。
また不思議なことに、成功するベンチャー企業は逆風の時期に起業したケースが多い。サイバーエージェントが設立された1998年もちょうどベンチャー企業に対して逆風が吹いていた時期でした。だから現在のような逆風が吹いている時期にこそ、若い人にはあえて起業にチャレンジしてほしいと思います。
また不思議なことに、成功するベンチャー企業は逆風の時期に起業したケースが多い。サイバーエージェントが設立された1998年もちょうどベンチャー企業に対して逆風が吹いていた時期でした。だから現在のような逆風が吹いている時期にこそ、若い人にはあえて起業にチャレンジしてほしいと思います。
PROFILE
プロフィール
藤田 晋(ふじた すすむ)プロフィール
1973年、福井県生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、株式会社インテリジェンスに入社。そのわずか一年後、株式会社サイバーエージェントを設立し、代表取締役に就任。2000年3月には当時の史上最年少(26歳)で東証マザーズに上場を果たす。著書に『渋谷ではたらく社長の告白』など。ブログ『渋谷ではたらく社長のアメブロ』http://ameblo.jp/shibuya/も人気。
企業情報
設立 | 1998年3月18日 |
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資本金 | 67億4,514万7,584円(2007年6月末現在) |
売上高 | 601億1,519万1,000円(2006年9月期実績) |
従業員数 | 1,696名(2007年6月末時点) |
事業内容 | インターネットメディア事業、インターネット広告代理事業、投資育成事業 |
URL | http://www.cyberagent.co.jp/ |
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