INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

「経営管理のプロ」が興した「飲食DX」を支援するベンチャーの志
数値管理を一元化するITツールで、「スマート」な飲食経営を支援したい
株式会社flaro 代表取締役 安部 修平
Sponsored 株式会社flaro
多店舗を運営する飲食企業の経営効率化を、システム導入で支援するflaro。同社が開発した経営管理プラットフォーム『FLARO』は、現場からの情報をスピーディに経営判断へ活かせる点が評価され、リリースから2年で約1,500の店舗や事業所に導入されている。同社代表の安部氏は、「経営管理のプロ」として、飲食業界などで長く経営管理部門を率いた経験をもつ。「今後は国内にとどまらず、飲食企業の海外展開を後押ししたい」と語る同氏に、業界支援にかける想いなどを聞いた。
他システムとのデータ連携で、当日の営業利益まで把握可能
―事業内容を教えてください。
飲食店の経営を「見える化」する、経営管理プラットフォーム『FLARO』の開発・運用を手がけています。多店舗展開をしている飲食企業のほとんどは、すでに経営管理システムを導入しています。しかし、「POSシステム」「予約管理システム」「受発注管理システム」「入退社管理システム」など、各システムがバラバラで導入・運用されているケースが多いのです。そして、それらを店舗ごとに集計し、本部で管理するには表計算ソフトによる手入力やCSV連携が必要になり、どうしても時間がかかったり、入力ミスが起きたりしてしまいます。結果、経営者や現場の店長の情報把握と、それに基づく意思決定が遅れてしまうのです。『FLARO』を使えば、それらのシステムをすべてつなげて、データをバックオフィス側で一元管理し、会社単位、業態単位、店舗単位でパソコンやスマホから確認することが可能です。そのため、経営者や現場の店長は、そうしたデータを基に、売上などの経営指標の改善に向けて、より的確かつスピーディな対策を講じることが可能になります。
―『FLARO』の強みはなんでしょう。
売上だけでなく、営業利益まで日次決算で把握できる点です。『FLARO』は各種システムとの連携に加え、家賃、人件費、水光熱費、広告宣伝費と連動させておけば、売上と各種費用がレジ締めと同時に自動入力され、ほぼリアルタイムな「速報」として確認できるのです。そのため、「目標達成のために明日は特別キャンペーンをしよう」と、具体的な対策をよりスピーディに行えます。そうした点が評価され、リリースから2年で約70社、約1,500の店舗と事業所に導入されています。
―『FLARO』を導入した顧客の成功事例を教えてください。
居酒屋やベーカリーなど、約30店舗を運営する飲食企業の導入事例を紹介します。導入前、同社では、すべての経営数値を表計算ソフトで管理し、各店舗からのデータ収集・集計を手作業で行っていました。そのため、入力作業に多くの時間と労力がかかるだけでなく、ヒューマンエラーも頻発していたのです。経営判断に必要な情報の把握にも遅れが生じ、スピード感をもった意思決定が難しい状況でした。『FLARO』の導入後は、POSシステムや受発注システムなどシステム間でのデータ連携が可能になり、本部での情報管理が一元化されることで、店舗ごとに正確な経営データにスピーディにアクセスできる環境が整いました。また、スムーズな立ち上げに向けて、当社のカスタマーサクセスチームが店長やバックオフィスのITリテラシーに応じて、頻繁にミーティングを設けて疑問点に答えるなど、きめ細かくサポートしました。結果、各店舗の業績把握や本部からの指示が迅速かつ的確になり、全体の業務効率が大幅に向上したとの声が寄せられています。
経営の「見える化」に、グローバルで貢献したい
―なぜ、『FLARO』を開発しようと考えたのでしょうか。
飲食業界のDX推進を後押ししたいという強い想いがあったからです。以前、私は紡績会社の経営管理部門で、海外拠点を含む多くの子会社の決算書類を回収・合算し、連結決算書を作成する業務に携わっていました。その後、150店舗を運営する飲食企業に転職した際、決算書類の回収に驚くほど時間がかかる事実に直面しました。紙・FAX・メールといった情報共有の手段が混在し、表計算ソフトでの手入力が中心で誤入力も多く、各店舗・各社から正確な情報を迅速に収集することが困難だったのです。その結果、迅速な意思決定が妨げられ、出店スピードも鈍化していました。こうした課題は飲食業界全体の構造的な問題だと痛感しました。そこで、飲食店が本来注力すべき、お客さまとのコミュニケーションや新しいメニュー開発などに集中できる環境を「経営管理のプロ」として提供したいと考えて起業を決意。私の想いに共感したメンバーを集め、『FLARO』のリリースに至ったのです。
―今後のビジョンを教えてください。
国内だけでなく、グローバルで、飲食企業の経営の「見える化」に貢献していきます。現在、『FLARO』の開発業務の一部はベトナムの現地企業に委託していますが、同国を含む東南アジアは経済発展が著しく、成長への勢いを感じます。そこで、まずは現地に進出している日系の飲食企業の経営課題解決を支援し、将来的には現地企業への『FLARO』の浸透を図りたいと考えています。また、『FLARO』には「AIによる経営アシスタント」機能の実装も計画しています。たとえば、売上目標をどうやって達成させるかという課題に、AIが具体的な提案を行うという機能です。私のこれまでの経験と、当社が蓄積してきたノウハウを活かしたプロンプトを用いて構築する予定です。
事業拡大に伴い、今後は採用も強化していく予定のため、当社の取り組みに共感してもらえる人には、ぜひflaroの仲間に加わってほしいですね。
事業拡大に伴い、今後は採用も強化していく予定のため、当社の取り組みに共感してもらえる人には、ぜひflaroの仲間に加わってほしいですね。
―最後に、多店舗展開をしている飲食企業の経営者にメッセージをお願いします。
飲食業界では依然として手入力による業務が多く、また、API連携も不十分で、DXが遅れています。さらに、人手不足や長時間労働といった課題も深刻です。『FLARO』は、飲食業界におけるこうした根本的な課題を解決し、経営者がマネジメントや意思決定に集中できる環境を提供します。これにより、飲食企業の多店舗展開や売上拡大を支援し、「スマートな経営」の実現を後押しします。IPOやグローバル展開といった成長戦略の実現にも貢献していきたいですね。
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