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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社リエネ 代表取締役社長 小島 隆司

東急不動産グループのエネルギー系ベンチャートップが思い描くビジョン

「再エネ」市場の未来を切り拓き、業界のトップランナーを目指す

株式会社リエネ 代表取締役社長 小島 隆司

これまで、代表の小島氏や幹部4名のインタビューを通じて、リエネの取り組みを紹介してきた。ここでは、ES事業で活躍している4名の座談会を開催。同社の成長を後押ししている各メンバーに、現場の業務を通じて感じている仕事のやりがいや、リエネで働く魅力、今後の目標などを語ってもらった。
※下記はベンチャー通信93号(2025年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
エネルギーソリューション本部
営業推進部 営業企画課 課長
小池 教之こいけ たかゆき
1980年、新潟県生まれ。2004年に防衛大学校を卒業後、株式会社エナリスに入社。2024年、株式会社リエネに入社。
エネルギーソリューション本部
営業推進部 営業企画課 チーフ
岩瀬 和生いわせ かずき
1996年、東京都生まれ。2019年に専修大学を卒業後、三菱電機フィナンシャルソリューションズ株式会社に入社。2024年、株式会社リエネに入社。
エネルギーソリューション本部
営業推進部 営業企画課
兼 イノベーション戦略本部
アシスタントマネージャー
正木 梨乃まさき りの
1988年、徳島県生まれ。不動産会社、住宅メーカー、EPC事業会社を経て、2024年、株式会社リエネに入社。
エネルギーソリューション本部
エネルギーマネジメント部
エネルギーマネジメント課
アシスタントマネージャー
阿部 弘夢あべ ひろむ
1993年、新潟県生まれ。2016年に首都大学東京(現:東京都立大学)を卒業後、東北電力株式会社に入社。2023年、株式会社リエネに入社。 

適切なプランを組成し、喜ばれるのがやりがい

―業務内容を教えてください。

小池:営業部門の課長として、メンバー7名のマネジメントを担っています。再エネを提案するためには、エネルギーに関することだけでなくグリーントランスフォーメーション(※)(以下、GX)などの知識も必要です。各メンバーにはそうした知識量に差があるため、GXに関する啓発を意識して接していますね。また、マネジメントと並行して、電力小売のビジネスパートナーとなる代理店の開拓も手がけています。代理店開拓は今年の4月から本格始動したのですが、現在のところ代理店数は全国において10社で、今年度中には40社まで拡大していく計画を立てています。

岩瀬:私は小池のチームのメンバーとして、需要家への再エネ提案営業に携わっています。

正木:私も岩瀬と同じく、小池のもとで需要家への提案営業を担当しています。

阿部:私はエネルギーマネジメント部に所属し、日々の需要家の電力需要予測と発電所の発電予測を踏まえて電力調達を行う需給管理や、発電所の運用に関する手続き、請求書の発行管理業務などを行っています。
※グリーントランスフォーメーション : 化石燃料に依存した経済・社会・産業構造を、再生可能エネルギーなどのクリーンエネルギー中心の構造に転換する取り組みのこと

―どういったところに仕事のやりがいを感じますか。

小池:私自身、前職も含めて電力業界で約15年働いていますが、じつは当社に入社するまでGXに関する知識がありませんでした。しかし、リエネではそうした環境に配慮する取り組みを非常に重視しており、需要家に提案する際もその重要性を伝えて、再エネの普及に努めています。そうした商材を扱えること自体が、やりがいにつながっています。私は入社後から勉強し、「環境省認定制度 脱炭素アドバイザー アドバンスト」の資格を取得しました。

正木:私もそれは実感しています。需要家は、GXの観点から「会社としてもCO₂を削減しないといけない」という想いを持ちつつも「具体的になにをしたらいいかわからない」という方々が非常に多いんです。そこで、ニーズをヒアリングし、適切だと思えるプランを提案して需要家に喜ばれたときに、やりがいを感じます。

岩瀬:私は現在、東急不動産の開発部門と協力し、同社と自治体が連携して地域新電力に取り組むための会社設立を支援する業務に従事しています。地域内で電力を生産・循環させる会社を設立することで、雇用創出や企業誘致を促進し、最終的には持続的なまちづくりへ貢献することを目指しています。こうした取り組みは地域住民の方々から感謝の声をもらうことが多く、非常にやりがいを感じますね。

阿部:既存のやり方に囚われず、柔軟に業務にあたれるところです。たとえば、私は2023年10月から大手精密機器メーカー向けの営業を担当し、さまざまなスキームの提案を経て、時間は要したものの2025年4月に環境価値価格固定型バーチャルPPAのサービス提供を開始できました。新たなスキームをお客さまに提案するのはもちろん、収支や運用方法も含めて検討を行ったこともあり、そのサービスが世間で話題になった際は「ようやく形になった」と実感でき、大きな達成感を覚えましたね。

制度に「従う」立場から、制度を「つくる」立場へ

―リエネで働く魅力はなんでしょう。

小池:小売だけでなく、自社グループで発電も含めて行っている点が大きな強みであり魅力だと思います。発電から行うからこそ、需要家のニーズにあわせて、価格面も含めてサービスをカスタマイズして提供できます。そうした自由度は高いと思います。

正木:地域との共生をすごく大事にしているところが魅力だと思います。私は前職で、太陽光発電所の開発関連の会社に勤めていたのですが、開発会社のなかには、売上を重視して強引な開発を行うところも見受けられました。その点リエネは、岩瀬の話でもあったように、地域新電力の会社を立ち上げて地域のまちづくりに貢献しようという思いが感じられますね。

岩瀬:社長との距離の近さを強く感じていますね。先日、地域新電力会社向けに風力発電所を建設するプロジェクトの一環として、以前に当プロジェクトを担当していた社長の小島をはじめ、営業推進部のメンバーと自治体を訪問しました。複雑かつ大規模なプロジェクトですが、小島がこれまで自治体と密接に協力してきたことに加え、社長と担当との距離が近いことで、業務を円滑に進められているのを実感しています。

阿部:担当業務にこだわらず、さまざまな業務を任せてもらえる点が魅力と感じていますね。以前は、「旧一電」と呼ばれる電力会社に勤めていたのですが、細かくセクションが分かれており、かかわる業務が限られていました。しかし、現在は新スキームの企画および組成も含めた需要家への提案営業、工事受付や請求などの契約管理、電力と「環境価値」の調達、そして日々の需給管理といったように以前では考えられないほど幅広い業務にかかわっており、この業界でのキャリアを相当なスピード感で積めていると実感しています。

―今後の目標を教えてください。

小池:再エネの普及を通じて、「GXに関することは、まずリエネに相談してみよう」と思ってもらえるような会社にしていきたいですね。そうした点においては、大手の電力会社に負けないポテンシャルを秘めていると思っています。

岩瀬:現状、東急不動産と協業するケースが非常に多いですが、今後は「再エネでGXに貢献していきたい」という当社の想いに共感してくれるさまざまなビジネスパートナーと一緒に仕事をしていきたいですね。そうすれば、もっと社会に対して大きなインパクトを提供できるはずですから。

正木:脱炭素化への取り組みとしての再エネ導入の動きは、大手企業には徐々に浸透してきたとは感じますが、コスト面の問題もあり、まだ中小企業には浸透していないのが事実としてあります。今後は、中小企業にも再エネを届けていくため、新スキームを考えるなど、もっと工夫をしていきたいですね。

阿部:私もみなさんと同じ想いで、当社グループの働きかけによって社会全体のGXの動きをもっと早めていきたいですね。そのためには、当社はまだまだ再エネ事業の制度のもとで事業を運営する立場ですが、今後は新しいスキームや関係企業との協業を通じて制度設計に自ら携わる立場へと成長していかなければなりません。そうした在り方が、まさに小島が目指す業界のトップランナーなのではないかと考えています。
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