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INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

株式会社ジャパンクリエイトグループ 代表取締役会長(CEO)五十嵐 庸公

コングロマリット企業の魅力を解剖

ジャパンクリエイトグループの全貌

株式会社ジャパンクリエイトグループ 代表取締役会長(CEO)五十嵐 庸公
株式会社ジャパンクリエイトグループ 取締役社長 茂木 英次

大阪に本拠を置くジャパンクリエイトグループは、多岐にわたる事業を展開するコングロマリット企業だ。人材ビジネスに始まり、食品流通、販促ガチャ、地質調査、翻訳サービス─。次々と新分野に進出し、年間売上高360億円に迫る。その原動力は若手メンバーの活躍。本企画では多面的な取材を通して、コングロマリットならではの「人材活躍集団」の姿を浮き彫りにする。
※下記はベンチャー通信70号(2018年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
製造現場への人材派遣、業務用スーパーなどでの精肉店の運営、中古ゴルフ用品の売買、地質調査、広告代理業、翻訳サービス─。
これだけ並べても、まだジャパンクリエイトグループの全事業を網羅していない。本企画ではまず、同グループの経営陣のひとり、前田氏を直撃。多彩な事業を展開するコングロマリットの全体像を解説してもらった。

人材派遣と精肉テナントを柱に次々と新領域に進出

―グループ内に13の事業会社があるそうですね。

 はい。各社の事業領域は7つに整理することができます。まず、創業以来の中核事業である「人材サービス事業」。事業会社であるジャパンクリエイトが展開しています。製造業向けの人材派遣に特化し、後発組ですが顧客企業と求職者の信頼を地道に獲得。結果、約10年前から業界団体の政策担当理事を務めるほど、業界内で確固たる地位を築くことができました。

 第2の柱として急成長しているのが「生鮮テナント事業」。事業会社のひとつ、バリューネットワークによる事業です。精肉を中心に青果・惣菜などの小売店を、業務用スーパーなどのディスカウント店に出す方式で全国に拡大してきました。

 そして、そこで蓄積した出店ノウハウをもとに、バリューネットワークの新事業領域として「飲食事業」「ライフケア事業」「FC事業」に進出しています。「飲食事業」は精肉テナント事業をやっている強みを活かし、流行の「肉バル」や焼肉店を運営。「ライフケア事業」は福祉領域です。お年寄り向けの介護サービスや、発達障害をもつ子ども向けの教室などを運営しています。「FC事業」では、他グループが展開するフランチャイズチェーンの中古ゴルフショップや女性向けフィットネス店に加盟しています。

―残る2つの事業領域はなんでしょう。

「地質調査・校正・製造・加工・販売・施工事業」と「SP・販売・広告・翻訳などサービス事業」の2つです。前者には地盤掘削改良装置の製造・販売・レンタルを業とするランド・クリエイティブ、地質調査やボーリング工事を手がける東北地質センター、材料試験機設計・製造・改造・販売・修理や試験機の校正に携わるタンスイ、それをベトナムで展開するタンスイベトナム、食肉や業務用冷凍食品・加工食品を製造・販売するフードネクスト、ものづくり全般をサポートする工具・機器の販売や設備の施工・メンテナンスを提供する日研の6社があります。

 後者の領域には5社があり、ガチャマシンやカプセルトイをとりあつかうChappy、総合広告代理店のテトラプランニング、翻訳・通訳サービスを提供する翻訳センターパイオニア、セールスプロモーションやDM発送代行を手がけるアドレス・インフォメーション、そして2017年4月に設立したばかりで、企業の海外進出・海外人材受け入れを支援するジェイシーアジアです。

海外へ積極的に展開グローバルに働ける機会も

―多彩ですね。そんなコングロマリット企業で働くメンバーにはどんなメリットがありますか。

 率直に活躍の機会・可能性を多く提供できるということではないでしょうか。入社後、潜在的な能力はあるのに環境になじめず力を発揮できなかったり、会社を辞めたりするケースが、どんな企業でもありますよね。そんなとき、単一の事業しかない企業では、部署を異動したとしても根本的に環境を変えることは困難です。しかし、当グループなら、仮に現在の環境で力が発揮できない状況になってしまったとしても、適性に応じて思い切った環境変化を提示することも可能です。

 いわば「グループ内転職」。本当の転職にかかわる大きな負担を回避しながら、環境を変えられることは大きなメリットです。しかも多彩な事業、幅広い業務があるので、きっと活躍できる環境がそのなかにある。活躍できる場所を必ず見つけ出せるのです。

―なるほど。今後も新しい領域にどんどん進出していくのですか。

 いいえ、むやみに新事業を増やす計画はありません。いまは強い組織づくりの時期、前向きな踊り場の時期と考えているからです。ただし、既存事業とのシナジーや市場の成長性がある事業であれば積極的にチャレンジしていきます。たとえば海外事業。今後は、社員の活躍の場もグローバルに広がっていくでしょうね。

―どんな人材を求めていますか。

「自分がグループを引っ張っていく」という志をもった人材です。もともと当グループは若い人材の活躍で成長してきました。でも、創業から18年がたったいま次世代のリーダー育成が急務となっています。過去になにを成したかよりも、将来性を感じさせる人材に期待したいですね。

会社に選ばれるのではなく選ぶつもりで就職活動せよ

―就職活動で迷っている学生に向けてメッセージをお願いします。

 当社は、「人材を活かしていくことにかけては、歴史が長く規模が大きい企業に負けない」という自負があります。ぜひ自分の力を活かせる場所を見つけてください。

 近年、「新卒入社3年で転職する人が増えている」と聞きます。それを防ぐには、「なにがやりたいか」を考えたうえで、自分の潜在能力を引き出してくれる会社を見極める必要があります。

 一方的に面接されるのではなく、ご自身が会社を選ぶつもりで就職活動をしてください。
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