INTERVIEW 業界別起業家インタビュー

業界未踏の領域に挑む開拓者たち
急成長企業 エイトビットの魅力に迫る
エイトビット株式会社 グループ代表 茂手木 雅樹
Sponsored エイトビット株式会社
労働人口の減少が深刻化する日本経済にあって、近年人材ビジネスの存在感が高まっている。その人材業界でいま急成長を遂げ、注目を集めている企業がある。その名は、エイトビット。「人の未来に、本気で向き合う」という信念と、「人が希望を持ち続けられる仕組み」という高邁な理想のもと、新たな人材プラットフォームの確立を志す成長ベンチャーである。業界構造そのものの変革に挑む先には、これまで業界のどの企業も実現していない「1兆円企業」という壮大な目標も掲げている。本特集では、この業界未踏の領域に挑戦するエイトビットを取材。その成長を支えるキーパーソンたちへの取材を通じて、同社の魅力に迫る。
※下記はベンチャー通信93号(2025年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
「技術者派遣」市場を切り拓いた立役者が仕かける新たな挑戦
「世界との調和」の先に築く、人が希望を持ち続けられる仕組み
エイトビット株式会社 グループ代表 茂手木 雅樹
2004年の起業から約20年、一貫してIT人材領域で事業を展開し、2022年まで国内最大規模のエンジニア派遣会社を率いてきた茂手木氏。「未経験人材の育成モデル」を確立し、技術者派遣の市場を創出した立役者として、その名を知る者は多い。そんな同氏が、経営の第一線から退いてから約3年。再起を決意し、新たな挑戦の場として設立したエイトビットを率い、いま再び表舞台に返り咲こうとしている。再起を決意した理由とはなんだったのか。そして、エイトビットを舞台に仕かける新たな挑戦とは。同氏に詳しく聞いた。

エイトビット株式会社
グループ代表
茂手木 雅樹もてぎ まさき
1978年、埼玉県生まれ。25歳で1社目を起業後、エイトビット株式会社設立までの約20年で複数回の起業を経験。これまでに50社以上の取締役や代表に就任した経験を持つ。その間、日本国内外で50社以上のM&Aなどを手がける。2021年12月には、当時在籍の大手人材派遣会社において、連結売上高は約5,690億円、従業員は約2万1,000名に達し、同社を当時の国内IT人材の最多在籍企業グループへと成長させた。2022年8月、「新しい社会のかたち」を実現するための挑戦として、エイトビット株式会社を創業。設立3期目で売上高46億円、従業員873名に到達。
失意の日々のなかで、再び見えてきた「原点」
―大手人材派遣会社を退任してから3年以上がたちました。業界の表舞台への復帰を決意した理由はなんだったのでしょう。
先人から託された教えを絶やしてはならない、そして自らの失敗を無駄にしてはならない——。その2つを抱きながら、この業界で果たし切れていない責務を次世代へとつなぐべきだという想いに突き動かされたのが、嘘偽りのない理由です。
率いていた大手人材派遣会社において、ある部署における会計処理の不正が発覚し、私がその全責任を引き受けるかたちで辞任したのが、2022年1月でした。当時、その会社はグループ連結で約6,000億円の売り上げを誇り、IPO銘柄として注目されるなかで、東京証券取引所の上場審査も終盤を迎えた、まさにそのタイミングでの不正発覚でした。辞任の決断は人生のすべてを手放すような気持ちであり、「引退」を決意していました。しかし、失意の日々のなか、過去や自分を何度も見つめ直すことで見えてきたのは、私の「原点」でした。それは、「人に誠実で、健やかで、未来につながる組織」を築くこと。そして、もう一度「人に誠実であること」を芯に据えた会社をつくりたい、いや、つくらなければならない、と考えるようになりました。それは決して、過去の栄光を取り戻すためなどではなく、「新しい社会のかたち」を実現するための挑戦にほかなりません。
率いていた大手人材派遣会社において、ある部署における会計処理の不正が発覚し、私がその全責任を引き受けるかたちで辞任したのが、2022年1月でした。当時、その会社はグループ連結で約6,000億円の売り上げを誇り、IPO銘柄として注目されるなかで、東京証券取引所の上場審査も終盤を迎えた、まさにそのタイミングでの不正発覚でした。辞任の決断は人生のすべてを手放すような気持ちであり、「引退」を決意していました。しかし、失意の日々のなか、過去や自分を何度も見つめ直すことで見えてきたのは、私の「原点」でした。それは、「人に誠実で、健やかで、未来につながる組織」を築くこと。そして、もう一度「人に誠実であること」を芯に据えた会社をつくりたい、いや、つくらなければならない、と考えるようになりました。それは決して、過去の栄光を取り戻すためなどではなく、「新しい社会のかたち」を実現するための挑戦にほかなりません。
―茂手木さんが掲げる「新しい社会のかたち」とは、どういったものですか。
かつての派遣業のモデルの主目的とは、いわば「即戦力人材の大量供給」でした。いかに効率よく労働力を教育し、スキルを身につけさせて各現場に送り込むかを追い求めていたといえます。しかしその結果、「人を使い捨てにする業界」という負のイメージが定着し、個々人が「なぜ、働くのか」「働くことで、どう生きたいのか」という本質が薄れ、いつしか規模拡大そのものが目的化するなど、派遣業が変質してしまった苦い教訓があります。労働人口が減少し、テクノロジーが社会のあり方を変えようとしているいま、我々は、人を犠牲にするためではなく、人の可能性を拡張し、次世代へとつなぐために、業界構造そのものを変革すべきだとの問題意識を持っています。そこで重視されるべきは、短期的な利益ではなく、一人ひとりの生涯における価値をいかに高めるか、という視点です。変化の激しい時代においても、人が安心して学び、働き、成長し続ける持続可能な仕組み、それこそが「新しい社会のかたち」の意味するところです。
この挑戦に、私の経験や知見のすべてを懸けようと考え創業したのが、エイトビットという会社です。私の歩みの裏には、過去の失敗やその責任があります。それらも含めて若い人材に伝え、伴走者として導きながら、人を正しく活かす経営に昇華させていくことこそ、ここでの私の使命だと思っています。
この挑戦に、私の経験や知見のすべてを懸けようと考え創業したのが、エイトビットという会社です。私の歩みの裏には、過去の失敗やその責任があります。それらも含めて若い人材に伝え、伴走者として導きながら、人を正しく活かす経営に昇華させていくことこそ、ここでの私の使命だと思っています。
掲げるパーパスは「世界と、調和する」
―エイトビットとは、どのような会社なのですか。
「世界と、調和する」というパーパスを掲げる人材プラットフォーム企業であり、人・技術・社会が共鳴しながら持続可能な発展を遂げる未来を志向しています。ここでいう「調和」とは、単に「バランスをとる」という意味ではなく、対立を恐れず、異なる物事の間に立って、その違いを乗り越え、新たな価値や解を導き出す行動を指しています。「技術と人間」「利益と倫理」「成長と持続」など、世の中には簡単には交わらない価値観がいくつも存在します。私は、こうした答えの無い問いに、時間をかけて向き合うことこそ、次の時代をつくる唯一のアクションだと信じています。だからこそ、私たちはあえてそれらの間に立ち、その違いを乗り越え、「調和」を模索するのです。その活動の先に、次の時代に必要とされる持続可能な人材プラットフォームを築き上げることを、エイトビットは自らのミッションと位置づけています。
この持続可能な人材プラットフォームを構築する具体的な方法論として、エイトビットでは3つの「事業軸」を定めています。
この持続可能な人材プラットフォームを構築する具体的な方法論として、エイトビットでは3つの「事業軸」を定めています。
―詳しく教えてください。
1つ目は、「教育と連動したSESモデル」です。私たちが展開するSESモデルは、単なる即戦力の提供にとどまらず、教育とキャリア形成を一体化させることで、「人が育ち続ける仕組み」を組み込んでいます。人は「学び」を失うとエンゲージメントが低下し、仕事に意欲を失ってしまうもので、過去にそうした事例を何度も目にしてきました。ですから、学びながら働き、働きながら成長するという「学び」と「働く」の好循環の設計が、持続可能な人材プラットフォームに不可欠な要素だと考えています。そのためエイトビットでは、未経験から始める基礎研修だけではなく、継続的にキャリアを形成していくための2次研修や資格取得の制度などリスキル環境を充実させています。
こうした「学び」を文化として定着させるための「学びのコミュニティ」が2つ目の事業軸です。人は「きっかけ」や「つながり」がなければ、継続的に学び続けることは難しいです。相互扶助的なコミュニティによって「一緒に学びたい」「挑戦したい」と思える環境づくりは、教育を定着させるために欠かせない要素と考えています。
こうした「学び」を文化として定着させるための「学びのコミュニティ」が2つ目の事業軸です。人は「きっかけ」や「つながり」がなければ、継続的に学び続けることは難しいです。相互扶助的なコミュニティによって「一緒に学びたい」「挑戦したい」と思える環境づくりは、教育を定着させるために欠かせない要素と考えています。
―3つ目の事業の軸はなんですか。
「社会構造へのアプローチ」です。私たちが提供する人材プラットフォームは、新しい社会のかたちを実現する過程で、さまざまな社会課題を解決していく力があると信じています。エイトビットが事業化した女性向けのキャリア支援事業「&Her Works」は、その1つの例です。ここでは、「学び」と「仕事」だけではなく、心身ともに健やかな「ウェルネス」のかけ合わせによって、女性が長く、自由に、自分らしく働ける環境を提供しています。私たちは人材プラットフォームを単なる労働リソースの供給者ではなく、社会構造そのものをデザインし、更新するための手段となりえるものと位置づけています。この「技術×教育×社会課題」という3つの軸で事業を展開するエイトビットを、私たちは「人が集まり、学び、育ち続ける、持続可能な人材プラットフォーム」と紹介しています。
社員一人ひとりが抱く信念、「人の未来に本気で向き合う」
―創業から4年目を迎えますが、事業を取り巻く状況はいかがですか。
3軸で展開してきた事業によって創業以来、着実に売上や組織基盤を成長させることができ、4期目となる2026年3月期には、売り上げは60億円規模を見込んでいます。そして、あと数年で100億円を突破する見通しです。単なる売上規模や成長率の増大を経営目標とすることはありませんが、経営として数値を追うことは当然の責務と考えています。
―その成長の原動力はなんですか。
エイトビットの競争力の源泉は、「やりきる力」にあります。制度や事業モデル、社会課題に対する提案自体は、多くの会社でも生まれるでしょう。しかし、それを設計し、構築し、最後までやりきる組織は決して多くありません。私たちは、そこに徹底して挑み続けてきました。その背景には2つの力の重なりがあります。1つは「本気で成長したい、日本を変えたい」と願い、全国から集まってくる若い力です。もう1つは、これまでの挑戦を通じて培われてきた私たち自身の経験と歴史です。私たちは「時代に学び、次代をつくる」という姿勢を大切にしています。過去から学び、いまを生きる若い情熱と交わることで、エイトビットは困難を力強く乗り越え、社会に新しい仕組みを生み出してきました。社員一人ひとりは「人の未来に本気で向き合う」という信念を胸に抱き、苦しさを伴う成長の過程さえも受け入れます。だからこそ私は採用の場でも、「成長はきれいごとじゃない。時に苦しいものだ」と正直に伝えるようにしています。私たちがめざすのは、単なる人材の供給ではありません。「人が成長し、希望を持ち続けられる仕組みをつくる企業」として、社会にどんな存在であるべきかを問い続けています。その問いに、若い情熱と私たちの経験が重なり合い、「時代に学び、次代をつくる」企業として新しい社会を切り拓いていくのです。
成長と崩壊を繰り返す業界で、「1兆円企業」をめざす理由
―最後に、今後の成長ビジョンを聞かせてください。
私はあえて、「1兆円企業」をめざすという決意と覚悟を周囲には伝えています。人材派遣業界はこれまで、いくつかの大手企業を輩出していますが、これらの企業はいずれも「1兆円企業」に手をかけながら、その達成直前でそれぞれ蹉跌に直面し、拡大路線が破綻をきたしたという過去を歩んでいます。こうした急成長と崩壊を繰り返した歴史のなかで、利益のために人が使い捨てられ、キャリアが摩耗していった場面も少なからずあったはずです。そんな構造に私たちは終止符を打ちたいと思っています。だから私たちは、「技術×教育×社会課題」の3軸を事業の中心に据えています。そして、その理念が間違いではないことを証明するために、私たちは「1兆円企業」をめざすのです。それゆえ私は、1兆円という数字を会社の規模ではなく、使命のスケールとして掲げています。1兆円というスケールで「正しい価値観」と「持続的な仕組み」を築くことにこそ大きな意味があると思っているのです。
社会を次の世代が希望を持てる場所に変えていく、その誇りある使命に向かってともに伴走してくれる仲間をエイトビットは求めています。
社会を次の世代が希望を持てる場所に変えていく、その誇りある使命に向かってともに伴走してくれる仲間をエイトビットは求めています。
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